終末のフール (集英社文庫) [Kindle]

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著者 : 伊坂幸太郎
  • 集英社 (2009年6月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍

終末のフール (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 泣きっぱなし。やっぱり登場人物が魅力的。

  • 8年後、隕石が衝突して、地球は滅亡する。
    その発表があってから、世界中が荒れた。
    発表から5年後の世界に生き、仙台で暮らす人々の物語を綴った連作短編集。

    2016年3月23日、電子書籍にて読了。
    先に挙げたあらすじだけですと、絶望の物語のようの感じられるかもしれませんが、まったく違っていました。
    せつなさはあるけれど、希望と優しさに満ちていました。
    伊坂さんの小説には、苦手な物もあるのですが、これはとても好きです。

  • kindleにて再読。「天体のヨール」が一番好き。

  • いつだって終末は発生しているし、いつだって世界の何処かで終わりは起こっている。

    そんな当たり前のことに気がついて、
    そんなアタリマエのことに、戸惑って、
    そんな当たり前のことに、右往左往している。

    だからこそ、テレビの向こう側で作り出された終末のフールを見ては、有り得もしない終末を夢見るのでしょう。

    そこにおいては、世界が終わるその時に何をしますか?

    と、問われたら、安直に暴力を振るう人が跡を絶たないのだろうと思うと、
    とっくの昔に、世の中は馬鹿ばかりだった事に気がつくのです。

    死に物狂いで生きるのが権利ではなく、義務であるという価値観を押し付けられるのが、余りにもうざったらしい。

    自らの存在を受容する時、それは死を受容するときであろうと思います。
    ですからこそ、そこにおいては、自らがどの様に老いていきどの様に死ぬかと言うものが理解できない時、誰しもが不安と焦燥に駆られるのだと思います。

    綺麗に終わる物語という架空の物語を見すぎてしまった為に、現実は綺麗に終わらない物語の中に有るのだという時、私達は実にこの様な反応をします。

    だからこそ、自由になった人生の後には生き方自体が理解できなかったりするのだとも。

    人生、いかに生きるか?

    人は、祈りの中において生を始め、祈りの中において生を閉じる時、ミステリーにさえならない、ごく当たり前の事が余りにも不気味で、余りにも自分の人生に関わっていなかったことが露見します。

    そこにおいては、「自分自身の世界の終末」を食い止めるのは結局のところ自分自身と自分と近い関係性の相手だけなのです。
    もし、世界に終末が訪れたとしたのならば、その世界を繕う人々は一体どこからきてどこへ行ってしまったのでしょうか?

    もし、その「世界の繕い手」が行く先のストーリーがあるとしたら、それはきっと幸せな結末のはずです。

    そうでなければ、私達が皆で夢を見て皆で作り出している世界(ミッドランド)は、花がしぼむようにいともたやすく萎れてしまいます。

    私達が見ている夢の一番届きにくい所、一番弱いところに扶けに入り、その夢を長続きさせる事こそ、自らが老いて行くというひたすらに突き付けられる現実を受容するものではないのかと考える時、自らが終末期の愚か者になってしまわないように、予め準備をしておくという事は大切であると考えられます。

  • 終末のフール
    太陽のシール
    籠城のビール
    冬眠のガール
    鋼鉄のウール
    天体のヨール
    演劇のオール
    深海のポール

    籠城のビールと鋼鉄のウールが良かったーー

  • ある団地の住人たちが主人公。隕石衝突により地球滅亡の危機という設定だが、それに立ち向かうようなSF要素は無く、怒りの矛先がないやるせないながらも生きている主人公たちのハートフルな物語で、テーマとしては家族愛が描かれていて、せつなくも心がほんわかしました。出てくる女性がとても魅力的でちょっと心奪われました。

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