横道世之介 [DVD]

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監督 : 沖田修一 
出演 : 高良健吾  吉高由里子  池松壮亮 
  • バンダイビジュアル (2013年8月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4934569645494

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横道世之介 [DVD]の感想・レビュー・書評

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  • 長崎県の港町で生まれ育った横道世之介は、大学に進むために上京する。周囲の人間を引き付ける魅力を持ち、頼まれたことは何でも引き受けてしまう性格である世之介と、彼に関わった人々の青春時代とその後の人生を描く。

    何かのテレビ番組で「出演者に愛された映画」と紹介されていたのが気になったので、観てみた。主人公の横道世之介はお人好しで憎めない性格の持ち主。物語の途中で、世之介の友人達の16年後の様子が挿入されるが、皆世之介を思い出すと笑顔になる。悪い思い出を残さない、たとえ嫌な事があったとしてもそれすら世之介らしさに包まれているような、不思議な人物である。
    その世之介に勝るとも劣らない存在感を示すのは、吉高由里子演じる祥子である。彼女は裕福な家庭に育ったお嬢様で挨拶は「ごきげんよう」。田舎者の世之介とは素性が全く異なるが、天真爛漫で物怖じしない性格は、どこか世之介に通じる部分があるように思う。祥子の「世之介さ~ん」と呼ぶきらきらした声が印象に残っている。
    世之介の友人の一人、加藤は「知り合えただけで人生得した気分になる人間」と世之介を回想している。それってとてつもなくすごい人間だと思うが、それを自覚していないところが世之介の良さである。そんな世之介の姿を見ながら思いがけず微笑んでしまっている私も、世之介という人間から幸せの種をもらっていたのかもしれない。

  • 大好きな映画です。
    この映画で主役の高良健吾君のファンになりました。(それまではなんだか怖いアンダーグラウンドなイメージしかなかった)
    エンディングがどうしても納得がいきません(笑)
    いい方がなくなるというのは、やりきれない。本人が幸せになって欲しかった。それでも、夭折というのは年も事情も少し違うかもしれませんが、そのやさしい鈍感さを持ち合わせたまま亡くなってしまうのは、仕方がないのかもしれなかったですね。きっと彼は人を見捨てる事はできなかったでしょう…。
    私もある意味マイノリティな人間で、泣きたくなることもしょっちゅうです。そんな時にこの映画のエピソードを思い出すと、少し心の痛みが安らぐというか…。マイノリティだとしても、「彼を知っている分、俺の方がお前よりラッキーだったよ」と、ふと思って少し笑顔になれました。
    ヒロインの、現実離れした自由奔放さと、無垢なやさしさも素敵でした。
    今でも時々見たくなるいい映画です。

  • 俳優さんが良かった。自分の青春のどこかにも世之介がいたような気がした。

  • 高良くんが、すごく良かった。癖のある役が多いけど、この世之介みたいな、天然役もぽわんと演じてました。人を疑わないと言うか、誰の胸にもすっと入って行けるような世之介。結構長いのですが、それを感じず、世之介ワールドに引き込まれました。哀しいラストだけど、みんなの心のずっと生き続けるんだろうなと思えて、良かったです。

  • 巷の評判通り良い映画でした。
    あっという間に感じたこの映画が3時間近い長さなんて。
    見終わっても気が付かなかった。

    しかし、ずるい。
    映画を見ている人がみんな
    世之介が好きになる頃合を見計らって
    スッと彼はいなくなる。

    映画の中の誰かの思い出を見ている構成だったのに
    彼が亡くなったことを知らされた時点から
    ただの観客だった私も見ている世之介の姿が
    懐かしくて、切なくて、愛おしくて、寂しい。

    そこには傍観者でいられなくなった私がいた。

    それもこれも作り手の計算どおり。参りました。

    それぞれの成長譚としてしっかり感じられる
    出演陣の今昔の演じ分けも見事。
    特に吉高さんの「あの頃」と「今」のいでたちが
    女優としても、女性としてもその変化が怖くなるほど。
    あれから何かがあったのね、と思わせるに十分な迫力があった。

    世之介と祥子のあれから
    運命のニュースを読むことになった千春さんのこれまで
    倉持夫婦と智世ちゃん家族のあれから
    加藤のカミングアウトのそれから・・・

    全てを語らず、想像の種を蒔くにとどめるという
    テクニックは好みの映画ならではの手法。

    良い映画を見られてよかった。

  • 今の邦画の状況が良い面でも悪い面でもすごくよく見えてくる映画でした。沖田監督は『南極料理人』はすごく好きだけど『キツツキと雨』はイマイチだったので、やはり良い原作つきじゃないとダメで、オリジナル脚本はイマイチなんでしょうか・・・そういう面で実はすごく期待してる監督さんなんです。

    『南極料理人』についての感想を、映画をかなり観てる方(10コ上・・・45歳ぐらいの方)とだいぶ前に話し合ったんですが、「配役の当てはめ方が良い」という結論にお互い達しました。この『横道世之介』も、とにかくキャスティングが素晴らしい!
    「日本映画の悪い状況」ってのは狭さ、狭苦しい感じなんです。キャストにしても「またか!」となる感じ。テレビ→映画という流れだしここが凄く嫌い。
    なのでどうしても世界が狭く狭くなっちゃって、面白みがなくなるんだけども、「売れるものを作らないといけない」っていう状況下でかなり良い配役を毎回されてます。(同じ吉田原作だと、『悪人』はハマりすぎててイマイチでした)

    まず高良健吾くん!自分は男だし、若い男性俳優で好きって人はそんなにいないですが高良健吾だけは好きです。この人、熊本出身なので世之介(吉田修一)の長崎とわりと近い。それとこの映画は「世之介みたいなやついたよね」っていう世之介あるある映画な側面がありますが、自分が知ってる世之介みたいな奴が熊本出身なんです。
    あと吉高バカがバカ可愛くて最高。
    他のキャストだと池松壮亮の演技がダントツでよかったです。こういうのはキャストの演技力だけでは語れなくて、どういう演技を要求するかってのがあると思う。沖田監督のすごいところは演技やセリフの自然さ。

    お話は吉田修一さん世代の、'80年代回顧青春映画。個人的には「'80年代爆発しろ!」と思ってるぐらいバブル期は憎いんですけど、それと表裏一体で愛しい面も多い。監督とは同世代なので'80年代は子どもだったですけど。その「愛しい面」の象徴が世之介、みたいな感じ。だから結末はああなるんじゃないのかなあと思います。
    その「結末」の年が、原作だと2008年、映画だと2003年なのでこれは重要な点だと思う。

    主人公の名前、これは長崎弁で「おうど」とか「おうどう」。横道坊主ってバンドがいますけど(CDも持ってる)、映画のHPにコメントされてました。

    沖田監督はこういうコメディを作らせたらものすごく面白い。演出のつけ方、間の取らせ方、クレーンでの長回し・・・。抱腹絶倒、ゲラゲラ笑いました。
    この人から感じるので一番近いのは森田芳光監督。ただ、森田監督がリアル'80年代なのに対してやっぱり世代差がかなりあると思う。同じファンタジーの『間宮兄弟』よりも断然面白かったです。
    あと、喜八イズムの継承者って面でも期待してるんですが、お勧めが『大誘拐』だからちょっと違うんじゃないかと(笑)。沖田監督の志向って、あんまり変なところに向いてなくて、あくまで普通の感じなんです。ここがもうちょっと、地獄から出てきたような感じでここに到達できてる人だったらもっと好きになれるのになあ・・・。

    音楽の漣ちゃんもとてもよかった!!!
    アジカンはどうでもいい!!

    今の40代の方(世之介世代)や、今の20代の方(劇中の学生と近い世代)等、違う世代の人たちと感想を語り合いたくなる作品でした。

  • 幸福感いっぱいの2時間40分。
    とても幸せな気持ちになれる映画でした。
    不思議な映画だ、なんでこんなに幸せな気持ちになれるんだろう。
    特に何かが秀でてる訳でもないし、難点も確かにある。
    でも、世之介のあののんきな笑顔を見ているとそんな小さなことは、どうでもいいように思えてきます。
    観る人を幸せにする。
    ただもうそれだけで、本作はとても素晴らしい作品だなと思いました。
    やっぱり映画の良し悪しはクオリティや技術云々よりも心が動かされたかどうかなんじゃないでしょうか。

    横道世之介の名が示す通り、ちょっと横道にズレている世之介とその世之介に輪をかけてズレているお嬢様の祥子ちゃんとのバカップルが、もうおかしくて可愛くて愛おしくて。。。映画が終わらなければいいのにと思ってしまうほどでした。
    クリスマス、雪の中で初めてのキスにはしゃぐ二人を真上から映したシーンを観ながら、あの頃大好きだったあの人は今どうしているかな?とふと、自分の青春時代を思い出してしまいました。

    人間って、もう二度とあの頃には戻れないんだと知ったとき、何でもない日常が実はかけがえのないものだったと気づくんでしょうね。

    この作品に、いや世之介に出会えて良かったな。
    ああ幸せ☆

    (2013年 日本)

  • 「出会えたことが、うれしくて、可笑しくて、そして、寂しい――。」

    長崎から上京してきた大学生・横道世之介が、社長令嬢のガールフレンドやゲイの友人など、多種多様な人たちに囲まれて過ごす何気なくも温かい日常。
    全体として長いのが気になるけれど、世之介の憎めないとぼけた雰囲気が良くて、見終わった後はほんわかした気分になる。

    特別なことをしたわけじゃないのに、普通に生きていただけなのに、その人のことを思い出すとみんな自然と笑顔がこぼれる―それって、結構すごいことだ。それって、結構素敵なことだ。

  • やはりところどころクスリと笑える(笑)
    小説でクスってなったところが押さえられていました。

    終始穏やかではありますが、観終わった後はやはりなんとも言えず、切ない気持ちになります。

    高良健吾の世之介…愛すべきお人好し感ハンパなかったです(笑)
    綾野剛の加藤が素敵すぎます…
    吉高由里子のお嬢様が思わんよかった!
    倉持も阿久津も・・・
    小説ありきで観ないとやはり足りない部分はあると思いましたが、個人的に役がみんなはまっていてよかったです!

  • 知り合った人はみんな 彼の事を思い返すと必ず笑顔になる…、
    そんな横道世之介は 1987年、大学進学のために東京に出てくる。
    世之介は 倉持や加藤といった友人や、
    ガールフレンドの与謝野祥子と知り合い大学生活を過ごしていく。

    当時の映像に今の俳優さんの姿を重ねている(であろう)映像がすごい。
    そして世之介が本当にイイ奴だ~。
    ある点を除いて何も起こらない3時間弱だが、それが人生であり、
    そういう中にこそ人を温かくするエピソードが詰まっているのだ。

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