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- / ISBN・EAN: 4934569645494
感想・レビュー・書評
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沖田修一監督作品を続けて。これももの凄く評価の高い作品だけど、僕的には不発。高良健吾は良いものの、吉高由里子はいつもの酒をかっくらってるガサツなイメージが抜けないし、伊藤歩は昔ながらの垢抜けないイメージ。笑いも悲しみも適度、物語の結末も適度、悪い言い方でいうと中途半端な本作にとって、ミスキャストは命取りなはず。ところがそんなキャスティングが高評価を受けているところを見ると、僕の感性の方がおかしいのかもしれない。期待されている監督さんだけど、面白かった「南極料理人」からどんどん、日本映画の悪い方へ道を歩んでいるような。☆2.5
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先にシナリオを読んでしまったせいか、映画がちょっと不満足。
でも、たぶん映画から見ていたら、とても大満足だったと思う。
シナリオは、本当に素敵でやばいものだった。
こういう映画をみると、やっぱり人間の魅力の数だけ映画はあるのだろうと思う。
テーマやお話なんて、正直同じようなのはたくさんある。
けれど、人はひとりひとり違う。
だから、映画の魅力って、
要するに描かれている人の魅力にものすごい関わってくることだと思う。
優しい気持ちになれた。
人生ってなんて素敵なんだろうと思った。
毎日って全然退屈じゃない(退屈な日でさえ)と思った。
もうそれだけで、この映画がどれだけ素晴らしいかってことが
よく分かる。 -
見覚えのある場所がちらほら。世之介くんの素直さが、いろんなところにちりばめられてる気がした。80年代感もあるにはあるけど、それよりも一人の青年の物語といった感じがすごくよかった。加えて、主人公は世之介だけど、本当に群像劇だった。一人一人の物語が折り重なっていると思った。誰もが、誰かを思い出すときがくるし、その思い出した誰かがその時も一緒にいるとは限らない。そんなときでも、思いだしたとき、少し笑っちゃうような思い出って大事だよなぁ。最後の、カメラをにぎりたての世之介くんがほんとうにまっすぐだ。走りだしちゃうところが大好きだ。
きっとまたみたくなりそう。 -
観たあとにこんなに幸せな余韻を残してくれた邦画ははじめて。
横道世之介という変わった名前の人間の、なんてことない日常を描いているだけなのにとっても面白かった。
のほほんとしてて能天気なのにきちんと人生を生きてる。両親や友達のことを思いやれる真っ直ぐな世之介が素敵だと思う。
思い出したらつい笑ってしまう存在ってすごい。自分もそういう人になりたい。
小説も是非読みたいと思う。 -
そんなに期待してなかったけど、はまりました。80年代の映像と世之介の純粋で人柄の良さを上手く演じてて見ててほっこりします。吉高由里子演じるお嬢様もピュアでかわいい。ウェットさが全くない全然ふつーの話が映画的に見てて感動します。自分は何にでもなれるという可能性が無限に広がっているように見える青春時代を、既に変更しようのない選択や偶然の集積からなる現在から想いを馳せる構造がなんとも言えずグッときます。
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“ふつー”のことを、とても普通でない方法で描いた傑作。ほとんど奇跡みたいな時間が数珠つなぎに……かと思えば、未来からの数珠が進行してる80年代の現在にはめ込まれて様相が反転、黒澤明「生きる」的構成になるのだけど、、この幸福感はなんと伝えていいかわかんない。
原作のエッセンスをうまく抽出して、映画はエモーショナルに。
美術や衣裳やエキストラが渾然一体となって、まさにジャック・タチのような世界を展開。
とにかく出演陣が出色。それぞれの出演者のそれぞれの代表作なんじゃないかというくらいいい。
『南極料理人』『キツツキと雨』の沖田修一監督としても別次元にいった感じ。しかもそれがふつーにできあがってるので、あまりこの凄さがわからなのか、でも、生まれながらのエヴァーグリーン。 -
2013年2月23日(土)公開映画
J:COM放送録画視聴。
原作がすごく好きだったので映画も視聴。
原作を読んだのがはるか昔なので、世之介の人の好さとラストの衝撃がとても印象に残っていて細かなストーリーは覚えていなかった。
なので、原作との違いは分からず、映画として楽しめた。
世之介と加藤の公園でのやり取りが好きだ。
ここに世之介の人の好さが詰まっている。
あと、今見ると豪華キャスト揃い踏みで驚いた。