十角館の殺人〈新装改訂版〉 「館」シリーズ (講談社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 「どうやって実写に!?」という話題を見て手に取った。
    島と本土の場面が入れ替わるし登場人物も多いけどなにが起きてるかわかりやすく描かれている。だからこそ例のセリフが効いてくるなあと思った。実写はどうなるんだろう。

  • 新本格ミステリの先駆け的作品と聞いて。

    やっぱり、あの一行ですよね!
    名前でミスリードさせておいての…
    江南くんがカモフラージュになっての…一撃!

    自分は論理立てて推理できる性質じゃないので、巧妙に隠された真実が開く瞬間は、とっても楽しいです。
    この作品は、最後まで楽しむことができました。
    HOWの部分には、そんなに手を入れてないのか殺人トリックみたいのは凝ったところはあまり無かったですが、どうして?の部分は理由付けがしっかりされてて楽しめました!

  • 今読んでも違和感がなかったです。体力勝負。王道的な感じ

  • そういえば、綾辻先生の本はあまり読んでいないなということで、処女作を読んで見たわけです。
    いまとなっては、80年代後半の大学生が登場人物の中心なのですが、古い描写も多いですね。タバコ吸いまくったり、女性が炊事をやるのが普通だったり、ああ、社会はこんなに変ったんだな――と、思ってしまいます。丁度、ワシの大学時代と重なる時代なもので。
    そして、携帯電話、スマホの存在がいかに、孤島や雪山の山荘といった舞台設定を創りにくいかを感じます。
    今の時代「外部に連絡できない」という状況設定を作るだけで頭をひねらなきゃいけない。

  • 日本人なのにニックネームのカタカナで呼び合っているのが、分かりづらいなぁと思いながら読み進めていました。しかし、登場人物が島と本土で分かれていると思わせるための仕掛けだったとは…。

  • 初読の時はページをめくってからのあの一行に驚愕。島と本土のストーリー構成、トリックは申し分なし。叙述トリックの素晴らしさ。案の定騙される喜び。極上の本格ミステリ。さすが綾辻先生と感動しました。しかし例の一行の後の〜動機の点が少し物足りなさを感じた。え?動機それ?ちょっと薄っぺらい、普通過ぎ?納得し難いとは思ったがあの一行の驚きの方が優ったので動機の点はあえて追求はしなかった。

    再読の感想。
    やっぱり動機は頂けない。あの一行の驚愕もこの軽く浅い何処にでもある様な動機のせいで台無し。もっと横溝正史の様なロマンの衣を着せて欲しい!足りない!ストーリーの重厚感、そこら辺にはこんなお話なかなかないだろうという衝撃的な動機が欲しい。はぁぁぁ、なんと切ない、なんと哀しいという読後の余韻が足りない。(私の好みですが。)
    犯人発覚で驚愕し読み進めたら、解決編でなぁんだそれって私はがっくりした。犯人発覚で驚愕
    〜動機発覚で再び驚愕を味わいたかった。館シリーズ第1作にして傑作でこの程度ですよ。(愛ゆえに厳し目)それでも今だにこの作品への世の評価は衰えることなく非常に高く、動機の希薄さの点は誰も追求していない。

    36年ですよ、十画館が世に出てから。世間の評価もかなり高く、本格ミステリと言えば綾辻行人。著者も十画館の栄光で大先生ですよ。しかしあえて私は綾辻先生にはもっと期待したい。先生、過去の栄光引っ張り過ぎなのでは?みんな持ち上げ過ぎ?と最近はちょっと感じるのでそろそろ本気の綾辻行人が見たい。過去の栄光にあぐらかいてないでまだまだこんなもんではないよ?ってところを見せて欲しい。大ファンだからこそあえて大先生に誰も触れられないところ触れてみた!!

  •  ある大学のミステリ研究会の7人が、過去に凄惨な事件のあった十角館のある無人島へ旅行に行く。
    しかし、その内の一名が死体で発見。犯人は内部の人間か、外部の人間か、犯人探しが始まる中、1人ずつ犠牲者は増えていく。


     最後の方まで犯人が内部の人間か、外部なのかハラハラした。
     ミステリ研究会のメンバーは、1人1人ミステリにちなんだニックネームがついていて、その名前で呼び合っている。これが読者を騙す鍵ともなっていて、この人とあの人が同一人物だったなんて!と驚かされた。

     犯人は、人を殺すことを正当化していたわけではなく、自身が行う殺人も審判が下ると考えているところがよかった。

    2022年9月3日

  • 率直に面白かった。自分が一緒に十角館に泊まってる感覚に陥る。最後に誰が残るのか、犯人はだれなのか。グイグイ読み進めることができた。電子書籍で読んだが、文庫を買って近いうちに再読したい気分である。最後のエピローグが??て感じだったが、ネットで調べ腑に落ちた。

  • 年末年始暇だろうと思いストレスなく読み進められるだろうミステリーで名作ということで購入。

    予想外の結末というにはどうなのかと思うが確かにネタバレ時はへっ?となる。

    こんな金田一みたいな小説はすごく久しぶりに読んだ気がする。
    王道という感じ。
    ただ後書きを見るとこの作品がその王道というイメージの火付け役ということだったので読んでみて良かったと思う。

  • 『あの』と枕詞付きでタイトルが紹介される本格ミステリで、しかも近々実写化されるという。そろそろ読んでおかねば、と思い読んだ。
    面白かった。小説ならではの仕掛けが施してあり、文章も読みやすい。わかりやすい。
    動機が弱い、という意見もあったが私的には気にならなかった。同時進行で、同じ動機による別の事件が明らかにされていくのも深い。
    館シリーズの続刊にも手を出してしまいそうだ。

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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