猫のゆりかご [Kindle]

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (298ページ)

感想・レビュー・書評

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  • ヴォネガットの出世作。適当な感じで、それっぽくもあるボコノン教のニヒルな世界観がツボ。明らかな嘘や逆説的な物言いが、禅問答のようになって真理らしきものを暗示しつつも、その影をまた笑い飛ばす。でも、そのジョークには悲哀が溢れている。希望はどこだ。

  • Kindleが今朝お勧めしてきたのは、四半世紀以上も昔の高校生時代に、タイトルに惹かれて手に取って、数ページ読んでやめたこの本だった。猫ぜんぜん出てこなくてボコノン教とかいうふざけた宗教の話なんだよなー、と思いながらサンプルをダウンロードし、読んでみた。

    おもしれーじゃねーかっ!

    BOOKOFFなら100円、もしかしたら町角の古本屋で50円…とちらっと計算してみたが、せっかくのこの流れを中断せずに読める快楽=プライスレス。と思い直して購入。五百数十円は延滞料と考えよう。

    ここからネタバレ。
    猫のゆりかごのあや取りと、猫のゆりかごのマザーグース(替歌)、核とアイスと世界の終焉。人間の素晴らしさと愚かさと、何にでも意味を見いだそうとしてしまう性質と諧謔が見事に紡がれた傑作だった。やっとこの本の味が判るほどに成長したということだな、と人生を総括してみたり、この本との再会をボコノン用語で書き表しかけたりする自分に微苦笑する。

    1つ言えることは、ボコマルはペアヨガの基本のポーズであると。ペアヨガにボコマルを持ち込んだ先人はこの本の読者だったに違いなく、もしかしたら著者本人もヨガをモチーフに取り入れていたのだったとしたら、これを読んでるあなたも今日からボコノン教徒。平安を手に入れよう。

  • ヴォネガットの怪作、電子書籍に!

著者プロフィール

1922-2007年。インディアナ州インディアナポリス生まれ。現代アメリカ文学を代表する作家。代表作に『タイタンの妖女』『母なる夜』『猫のゆりかご』『スローターハウス5』『チャンピオンたちの朝食』他。

「2018年 『人みな眠りて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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