破獄(新潮文庫) [Kindle]

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  • 佐久間清太郎、脱獄4回。戦中戦後の囚人と一般人との食糧事情。看守の仕事の過酷さ。吉村昭の赤い人に続いて読んだ。
    この2冊を通して、明治から昭和、敗戦に至るまでの刑務所の実態が分かった気がする。
    映画「破獄」も見た。

  • 逮捕と破獄のループで途中から飽きてきたが、最後に温かい扱いを受けてハッピーエンドで終われたのは良かった。

    刑務所での囚人への丁寧な扱いや、看守よりも恵まれた食事環境など、史実にどれだけ基づくのかは分からないが勉強になった。また、戦時中の厳しい環境下での佐久間への人のかけ方は驚きだった。いっそのこと殺してしまえば皆ハッピーだと思うのだが、戦時中でも刑務所は民主的だったのか。特攻警察なども存在する時代にも関わらず、少し疑問の残るところである。

著者プロフィール

一九二七(昭和二)年、東京・日暮里生まれ。学習院大学中退。五八年、短篇集『青い骨』を自費出版。六六年、『星への旅』で太宰治賞を受賞、本格的な作家活動に入る。七三年『戦艦武蔵』『関東大震災』で菊池寛賞、七九年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、八四年『破獄』で読売文学賞を受賞。二〇〇六(平成一八)年没。そのほかの作品に『高熱隧道』『桜田門外ノ変』『黒船』『私の文学漂流』などがある。

「2021年 『花火 吉村昭後期短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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