- Amazon.co.jp ・電子書籍 (285ページ)
感想・レビュー・書評
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小さい頃、よくこれを読んでトラウマにならなかったなと思うほど惨い結末で、胸が悪くなる。谷口ジローのシートン動物記を読み終えたら、活字版も読み返そうと思っていたものの、すでに一冊目で心が折れてしまった。
仲間を愛し、ただありのままに生きるために懸命だった狼たち。心も体も破壊され尽くされ、尊厳を踏み躙られ拘束され続けながらも、崇高にあの世に旅立ったロボの偉大さに酷い結末の悲痛さが倍増した。
すべての野生動物問題の根本原因は人間にあり、野蛮な自己中心主義と鈍感さを取り除かない限り、また負の遺産しか残さない殺戮が繰り返される。その無益な暴力をシートンは批判も覚悟の上で我が身を挺して伝えたかったのだと、谷口ジローの素晴らしい絵によって一際切実に伝わってきた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タダ読み( ´ ▽ ` )ノ
「旅するナチュラリスト」こと画家にして作家のアーネスト・トンプソン・シートン( ´ ▽ ` )ノ
彼の出世作となった、余りにも有名な狼王ロボとの3ヶ月に渡る熾烈な頭脳戦記をマンガ化( ´ ▽ ` )ノ
とにかくバツグンの画力で描き出される狼たち(や牛馬)の全身を使った多彩な感情表現が見もの( ´ ▽ ` )ノ
狼猟描写のリアルさにも感嘆(゚д゚)!
そして全編に漂う哀惜……滅びゆく高潔な存在への痛切な鎮魂歌に激しく胸を打たれる……(T_T)
読む人すべてがそうだろうけど、読んでいくうち人よりロボたちを応援したくなってくる……なんと誇り高く明晰で情の深い生き物であることか……いわゆる「ラストサムライ」って言葉は、このロボにこそ最もふさわしい敬称であるように思える……(T_T)
こりゃ名作と言われるのも当然だ( ´ ▽ ` )ノ
機会があればぜひ続きも読んでみたい( ´ ▽ ` )ノ
2021/01/18
#1661 -
小さな頃、読んだ記憶のある「おおかみ王 ロボ」の話。今やうろ覚えだったが改めて読んでみるとこんなに悲しい話だったのかと気付く。谷口ジロー氏の確かな筆致で描かれる丁寧な物語運びがイイ。