壊れた脳 生存する知 (角川ソフィア文庫) [Kindle]

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  • 三度の脳出血(そのうちの一度は脳梗塞を併発)で後遺症として高次脳機能障害になって医師を続けている女性の手記です。

    私自身、脳出血で(この本の著者と比較したら軽いことが分かったのですが)後遺症に悶々としていたのでとても心が軽くなりました。

    本書で一番大切と思ったのは次の2点です。

    1. 脳卒中に伴う後遺症と認知症は似ているが、前者は失敗したことに気づいている点が異なる
    2. 急性期(発症後6ヶ月まで)のリハビリによる回復は目覚ましいが、それを超えても良くなろうという目標と努力があれば回復は続く(少なくとも2年半くらいは確実に)

    です。

    どちらも、そう、それを分かって欲しいと自分も思っていたので、読んでよかったです。

    1については、「できないこと」と「困っていること」を周りの人にカミングアウトするとよいという話がありました。

    私の場合、
    <上手くできない(できなくなった)こと>
    ・速い動作(普通の速度で歩く、チャッチャと動くこと)
    ・左手の空間感覚が悪い
     - カーナビ(左側にある)のタッチパネルが上手く操作できない
     - 車の左側を擦る(2回あった)
     - 左手のタイプミス(aとs、rとtなど)
    ・物忘れ
     - 受け取って、今読んだメールにかいてあるのに聞いてしまう
     - やろうとしたことを忘れる
    ・発音が悪い
     - 聞き取りにくいと思います。ごめんなさい

    <困っていること>
    ・手すりの無い階段やステップの昇降
     - 講演の雛壇や、おしゃれなお店の入り口など
     - セルフサービスのお店で、トレイを両手で持ち運びながら段差があるとかなりアウト
    ・速さが期待されること
     - プロジェクターにPCをつなぐ

    うーん。書きだそうとするとそんなに見つからないなー。日常生活は(周りの人の優しいヘルプで)何とかなっているのでしょう(多謝!)。

著者プロフィール

1964年、香川県生まれ。東京女子医科大学卒。同大付属病院、香川医科大学(現・香川大学医学部)勤務を経て、山田整形外科病院院長に。37歳で3度目の脳出血を体験し、重篤な高次脳機能障害を発症。自分の症状や自前のリハビリ法などを綴った『壊れた 生存する知』が話題に。

「2011年 『壊れた脳も学習する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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