- Amazon.co.jp ・電子書籍 (472ページ)
感想・レビュー・書評
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ビジネス本として有名すぎて新規性のある発見はあまりなかったが、思ったより読み物として面白い本であった。
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本書はメジャーリーグを題材にしたノンフィクションです。テーマは弱小チームをいかにお金をかけずに強化するか?です。野球選手たちの喜怒哀楽も鋭く描かれており、大変面白かったです。
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金持ち球団が貧乏球団より強い、成績がよいとは限らないという観点から非常に納得させられおもしろい。しかもそれなりの説得力がある。盗塁についても考えさせられる。
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主観ではなく客観的なデータに基づいて、少ない予算で強い球団を作った男の物語。野球に関する部分も面白いが、自分たちの経験や勘を信じて疑わないベテラン(スカウト、球団幹部etc..)の言うことを鵜呑みにしてはいけないという点は、野球以外にも通ずる。映画も見たくなった。
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費用対効果の高いチームを作るために科学的なアプローチが、野球界のパイオニアにより発見されて進化の過程を書いた物語。
経験と勘による主観ベースの従来の経営に対して、プレーオフ到達に必要な勝利数を割り出し、予算の範囲で勝利に貢献する選手を割安で獲得する手法は経営そのものだと感じた。 -
野球をこんな視点から見るとまたすごく深い視点から面白いなぁ。一番大事なのか四球だなんてまさかね。
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独自の基準で無名選手をメジャーリーグで活躍させるGMの手腕は爽快な反面、容赦無く切り捨てられる選手のその後が気になった。
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2000年から2002年までの平均で、年俸の高い選手の集まるオリオールズやレンジャーズが、勝ち星ひとつ増やす費用は300万ドル。一方、オークランド・アスレチックスは約50万ドルで1勝できた計算になる。
本作は、アスレチックスのGM、ビリー・ビーンズが野球に「効率性」の概念を持ち込み勝ち進んでゆく姿を描くノンフィクション。
少ない金で勝ってゆくには、野球の既存の諸要素を改めて見直すという姿勢が必要となる。経営の方針、プレーのやり方、選手の評価基準の再検討がそれに当たる。
したがい、本書はビジネス書としても、読めなくもないが、やはり、この本はメジャーリーグを舞台にした、一大エンターテイメントである。
いくら、勝負に統計学の概念を取り入れたとしても、野球は結局、人間のやるもの。勝負を数字が支配することは絶対にできない。
圧巻は、アスレチックスの連勝記録がかかる試合での「サブマリナー」チャド・ブラッドフォードの制球の乱れ、「初球を振らない男」、スコット・ハッテバーグの打席のシーン。また、ビリー・ビーンズが、人間としての強さ、弱さ両面を持つ魅力的な人物として描かれている。
結構泣かせるシーンもあり、楽しめる。お勧めの星5個。