脳には妙なクセがある (扶桑社BOOKS) [Kindle]

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著者 : 池谷裕二
  • 扶桑社 (2012年8月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (261ページ)

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脳には妙なクセがある (扶桑社BOOKS)の感想・レビュー・書評

  • ■分かりやすくて面白い脳のお話。
    「脳科学」という言葉というか、ジャンルは最近すっかりメジャーになりましたよね。
    脳トレが流行ったり、わりとテレビ露出の多い脳科学者が現れたりして、脳科学の知見がテレビで披露されることが増えているように感じます。
    まぁTVなし生活5年目なのであまり適当なこと言えないですがw
    少なくとも5年前にはすでにメジャー感ありました。

    テレビで紹介されているとなんとなーく良さそうなことのように感じてしまうことも多いですが、よくよく聞いてみるとけっこうおかしなことを言っていることも多かったりします。
    あからさまな嘘を言っていることは少ないかと思いますが、本当かどうか確証の薄いことをそれっぽく言う、ぐらいの
    レベルのものはわりとごろごろしています。

    脳科学、というのは一般人にはなかなか手の届かないところなので、あーそういうものなのか、と受け入れてしまいがちな分野なのですが、
    ちゃんと知りたい僕やアナタが読むのにぴったりなのがこの本。

    すんごい分かりやすくて、すんごい面白い。

    著者の池谷さんは東大の薬学系研究科の教授で、日本における脳研究の天才です。
    一般人に最新の脳科学の知見を分かりやすく紹介することにかけても天才的なんですが、シナプス形成の仕組みを解明するなどご自身の成果も一般人に分かりやすくて素晴らしすぎます。

    男脳と女脳の意外な違い、男性ホルモンや女性ホルモンが果たしている役割、どうしても避けられない強力な「後知恵バイアス」などなど、様々なテーマを取り上げています。
    実験の内容などの説明が丁寧で分かりやすいのがすごくありがたいです。この手の分野は、こうなんですよそうなんですよ、とただただ説明をされるだけだといまいち楽しくないんですよね。テレビで取り上げられることも多いと書きましたが、やっぱりそうやって情報自体に触れる機会はものすごく多いので、雑な情報は楽しくないし、頭にも残らないです。その点、池谷さんの本は背景とか原因とかをしっかりと説明してくれるちゃんとした本ですので安心して楽しめます。

    様々なテーマを短めにいくつも載せている形式の本なので、箇条書きに抜き出してしまうのはこの本の面白さを台無しにしてしまう気はするんですが、個人的にとくに面白かった部分を少しだけ取り上げることにしましょう。

    ■モノに対する同情
    同情という感情がありますが、これは人にだけ向けられるものではないという話。「痛そうな」人を見ると、同情ニューロンが反応して、それが人への共感やら思いやりやらにつながっていきますが、例えばテレビや携帯電話などをハンマーで破壊するシーンを見たときにも同じ回路が反応するらしい。つまり、人はモノに対しても同情する。で、ここから池谷さんが考えるのは、
    「こうした物に向けられた同情こそが「もったいない」の源になっているのではないかと考えています。「もったいない」とは”物”を擬人化し、その”痛み”を脳に投影する精神活動なのでしょう」
    ということ。なるほど・・・!
    物に対して同情する、という言い方には違和感がありますが、それは「同情する」という言葉の成立が人対人の社会的な関係において使用するものとして後から生まれたものであるか感じるものであるわけで、脳の反応の方が言葉より先にあることを考えればこれは納得。
    「もったいない」というのは日本人に特に強い概念だと言いますけど、日本人の脳はどのように物と人を見ているんでしょうね。物をとにかく擬人化して捉えるということなのか、物も人も同格に捉えるということなのか。ここらへんは物に魂を込める精神だったり、八百万の神々的な観念ともつながりがありそうで面白いポイントです。

    ■後知恵バイアス
    「やっぱりね」というときの「や... 続きを読む

  • 脳の研究を解りやすく解説。
    面白かったけど、ちょっと幅広くて記憶に残らない。

  • 楽しい感情には、問題解決を容易にしたり、記憶力を高めたり、集中力を高めたりする効果があることが報告されています。笑う門には福来る――笑顔を積極的に利用することは、よりよい生き方に繋がりそうです。

    顔の表情は、本人の精神や身体の状態にも影響を与えます。

    よく生きる」ことは「よい経験をする」ことだと考えています。すると「よい癖」がでます。

    ものごとに集中するためには、姿勢を維持することに注意をはらわなくて済むだけの体力が必要です。

    「夢が叶った」というのも、自分の将来像を具体的に描くことによって、身体や脳が自然に目標に向かって準備した結果だと解釈することもできます。

    うっかり自分を過大評価してしまう脳を持っていることを自覚して、すこし謙遜な気持ちでいるくらいが、適度な自己評価になるのでしょう。

    たとえば、鼻をホジったり、オナラをしたりすることは、一人だったらやってしまうかもしれませんが、同じ場に他者がいたら控えるでしょう。そう考えると、「人の目を気にすること」が社会性の根幹をなすというのもうなずけます。

    アイデアをひらめいたり、創意工夫に満ちた着想を得るためには「王道」があると言われています。グレアム・ウォーラスによれば、それは四つのステップからなります。
    □.課題に直面する
    □.課題を放置することを決断する
    □.休止期間を置く
    □.解決策をふと思いつく

    アイデアを要する仕事をこなすためには、十分な余裕を持って手をつける必要がある

    就寝前は記憶のゴールデンアワー
    睡眠中は記憶の整理と定着が交互に行われている

    身体を動かさずに、頭の中だけで済ませたほうが楽なのはよく理解できます。しかし脳は、元来は身体とともに機能するように生まれたものです。

    ●何事も始めたら半分は終了!?
    ★身体をそれにふさわしい状況に置くから「眠くなる」わけです。身体が先で眠気は後です。就寝の姿勢(出力=行動)を作ることで、それに見合った内面(感情や感覚)が形成されるわけです。

    心は身体から派生することを、あえて念頭に入れておくことが大切だと私は思うのです

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