翠星のガルガンティア 少年と巨人

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感想・レビュー・書評

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  • 前日譚。
    ヒディアーズの正体をアニメで知ってから読み始めました。

    第1章の1でヒディアーズに「おぞましきもの」ってルビがふってあったのが胸にきました。
    ヒディアーズよりも人類銀河同盟のほうがおぞましいです…。
    「社会のためにある個人」なんて嫌過ぎる…。

    レドの学園生活はほんのり甘酸っぱくなりそうな予感だけはありました。
    ロンドはアニメのイメージとちょっと違っていた。気弱なイメージだったけど、達観している子だった。
    レドとロンドのふれあいが良かった。音楽の話とか将来の話とかしていて。
    最終試験が終わるまでを含めて、レドの葛藤や悩みがにじんでた。
    純粋な少年の変化は、方向性がちょっと悲しいものでした。
    当初はチェインバーと仲良くなかったんですね。
    この感情が一部凍結した少年レドがエイミーたちと出会って、いい方向に変わっていくことを思うと胸が一杯になりました。

  • アニメ『翠星のガルガンティア』の前日譚、主人公レドの人格がいかにして形成されたかを描く学校時代2年間の話。
    本編で語られる人類銀河同盟の設定を補足するもので、小説単体で楽しむものではないので注意。

    明かされる重要な設定は大きく分けて2つ、人体を至上のものとしていることと、あらゆる管理をマザーコンピューターが行なっている社会であること。
    特に後者がこのストーリーの根幹とも言える。
    各章で一人称が異なり、冒頭で自身が見る夢の話をするのだが、物語後半でこれが実は意図的に見せられているという真実が明かされる。

    同盟のシステム内で皆を正しく導こうとする『情熱』ミリイカと、システムの欠陥と真実に気づく『異端』ロンドの二人の友人。
    彼等はそれぞれの立場からレドのことを想い行動するのだが、矛盾と板挟みからレドは大いに傷つき、結果的にレドは心を凍らせ考えることをやめてしまう。

    アニメ本編での出会いから傷が癒えた後に、二人の友人が与えた影響がどういう結果をもたらすのか、終盤の展開から目が離せない。

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