「空気」の研究 (文春文庫) [Kindle]

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著者 : 山本七平
  • 文藝春秋 (1983年10月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (237ページ)

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「空気」の研究 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

  • 日本人のお家芸でもある「空気読め」の「空気」ってなんだ、ことを民族学的な観点から考察した一冊です。

    いろいろ感じ入ったことはありますが、正直、難解すぎたので拾い読みしました。
    これを書いた人は大変頭の言い方だし、よ見とくことができる方も同様に頭の言い方なんだろうな、と思う一冊です。

    感想もなにも、内容を理解できていないので、読んでいて疑問に思ったことを書き並べることにします。


    疑問1 空気の醸成には日本文化、風土が大きく影響すると読める。これは正しいか?日本以外では空気は存在しないのか?
    疑問2 なぜ空気が醸成されるのかの説明になっていない。その日本文化において、どういうプロセスを経て空気が醸成されるのか?

    疑問3
    空気はどういう機能を果たすのか?論理が封じられ、さらに気圧が強まるのはどういうプロセスによるのか?水を差すはどう機能するのか?

    疑問4
    現在のネットワークが結びついた社会では空気の影響は強まっているのか、弱まっているのか?炎上は関係あるのか

    総合的にいえば、評価不能です(KYですいません)

  • ようやっと『空気の研究』を読了。立ち止まり立ち止まりだったのでえらい時間かかった。最終章での大正期に関する山本七平の認識がいまいち納得できんかったので少し深堀りしたい

  •  場を支配する「空気」なるものの正体は何か。多くの人が漠然とイメージを抱いているであろうこの問題を真剣に検討した一冊。「KY」などという言葉が生まれたのは比較的最近だが、本書の単行本が発行されたのは昭和52年(1977年)なので40年近く前だ。

     筆者はこの感覚を「臨在感的把握」や「情況倫理」という言葉で解説する。調べてみてもこれらの単語は著者以外は使っていないようなので造語かと思われ、その意味する所を理解させるための解説がかなりの量を占める。

     本書の言わんとする所は単に「空気」なるものの理解だけでなく、それが日本においてどうしても払拭できないことの指摘と諦めではないだろうか。そのことが次の一文に凝縮されていると感じた。

    「人は、論理的説得では心的態度を変えない。特に画像、映像、言葉の映像化による対象の臨在感的把握が絶対化される日本においては、それは不可能と言ってよい。」

     本書の主張には説得力があると思うが、全体に表現が硬く難解な文章な上に参考として引用された文章がやたら長く続いたり、執筆当時の時事問題が例として挙げられている箇所が多数あってやや理解しづらい面もある。最近の作家が同じ趣旨でもう少し平易な表現の本を書いたりはしてくれないものだろうか。

  • 採決は空気が決める。従って空気と言われて拒否された場合、こちらは反論のしようがない

    空気を気にした記憶がありません。議論や会議では、必要だと思ったら発言して、どうでも良いも思ったら何も言いません。

    となると、自分は空気の読めないやつ、というレッテルを貼られているのでしょうか。空気読んでないなーとか言われたことがないので、結果論として、空気に会わない発言をしなかっただけかもしれません。これからもそんなに空気読むことはないと思います。

  • ちまちま読んでいた本なのだけれど、やっと読み終わった! 「日本的根本主義について」に入ってから、途端にわからなくなった。昔の本だと言われていたので、ある程度覚悟はしていたのだけれど、そもそも事前知識が全然足りなかったみたいだなあ。

  •  一時期,KYという言葉が流行っていたことがあった。今じゃあ,小学校の子どもも普通に使う日本語?になった。
     つい先日も,自分がクラスに撒いた言葉に,誰も追随しなかった時,「空気読めよ~」とそれを続けることを半ば強制する発言をする女子がいた。しかし,だれもそれについて行かない…実は,「空気」を読めなかったのは,その言い出しっぺの女子の方なんだけど…。
     そんな「空気という捉え方」が,実は,日本人の持ち味であることを知らされて愕然とした。著者によると,善くも悪くも,日本人には,これがあるのである。先の戦争に対して,後世の人が「国力を科学的に見れば負けて当たり前の戦争をやって,昔の人はバカだったなあ」「一億玉砕なんてあり得ないだろう」「東京が襲撃されているのに,まだ勝てるとは…」というのは簡単だけど,当時の人にしてみれば「そんな空気だったのだ」「そういうふうにしか進めなかったのだ」ということになる。それは,後から見ると「責任回避」でしかないのだが,そのときには,その選択肢しかなくなるのだ…それが「空気」なのだと。
     山本は,このような「空気」は,戦前だけではなく,現代でもあるという。公害問題で,「こうあるべき」となったからには,それに反することを言いだしにくくなり,「わかっちゃいるけど,言えないよ」となることがあるのではないか。より科学的に考えるよりも,公害反対という空気で考える(というか,合わせる)。
     これは,現代でも,たとえば放射能の問題に関して言えることかもしれない。私自身が〈空気の中にいるのだ〉ということを意識していないと,より実証的な結果が提示されても,間違った判断をしてしまう危険性があるということだ。

     「現人神と進化論」が,ダブルスタンダードとして成立している日本人の姿は,西洋から見ると,大変奇妙に見えるのは間違いないだろう。一方,西洋に目をやると,キリスト教信者である科学者が多く存在していて,自己矛盾も感じていない人が普通だが,これも日本人から見ると奇妙に映る。
     結局,一人の人間の中には,いろんなものがごちゃ混ぜになっていて,それが矛盾なく存在していることが多いのだ。その矛盾(あるいは空気の存在)をだれかにつつかれて気づかされてはじめて,生き方を見つめ直すことになるのかも知れない。
     本書の内容は,他のレビューでも触れられているように,大変難解である。とくに,後半の部分は,キリスト教を巡る歴史をある程度知っていないと,ついて行けない。
     世界史の知識が乏しいと,こういうときに,困るんだよなあ。
     今の日本の政治の流れを見るときに,一度,読んでおいて良い本だ。当時の国民がバカだったから,戦争を始めたわけはない。だから,いつでも,同じような事が起きるとも限らない。「空気」に対抗するのはとても難しいことだから。
     そうそう,「水を差す」という言葉も取り上げられていた。ある空気の中に水を差す…すると,違う空気に支配されるのではないか…。これもまた,深く考えるべき,日本人の言葉である。

  • 個人が責任を持って自らの意思により下す決断よりも、全体から醸成される空気に絶対的に優先される事への考察。
    言わんとしてることは分かりやすいのだが分析内容は意外と難解で、読み終わって振り返ってみると、とても自分では説明できず、再読が必要だということだけ分かった。。

  •    【目次】

    「空気」の研究  009
     (一~八)
    「水=通常性」の研究  089
     (一~十)
    日本的根本主義について  173
     (一~六)
    あとがき 221
    解説:日下公人 231


    【メモ】
    ・出版社リンク
    http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167306038

  • キリスト教的西洋思想と比較した、日本的思想(≠儒教)の構造と本質。なぜ論理を無視した「空気」がすべてを支配してしまうのか。なぜそれは何度も繰り返されるのか。非常に重要で興味深いテーマ。が、正直な話、難解すぎて半分も内容が理解できず。

  • 空気読め的な同調圧力とかその辺のことかと思った。
    その辺のことも書いてあったのを読み取れないだけだったのか。わからないまま途中離脱。。

  • 難解でしたがなんとか読了。
    日本にもちゃんとした科学者はいるのだけれどな、と思った。
    そうでない人が圧倒的に多く、かつ、覇権を握っているのは未だにそうだけれど。

  • 文章そのものは平易だと思いますし、挙げられている例もわかりやすいものだと思います。

    ただ、知らない人に何かを解説するにはちょっと一文くらい抜けているのではないかというような、(非常に小さいものですが)論理の飛躍がところどころにあるような気がします。
    読んでいて「えっ、そうなの?」と思いながら、そのまま論理が展開していくことが多くあったため、「結果的に言っている事はわかるが、理論としては穴が多そうだな」というのが率直な感想です。よって★2つ。

    1983年の本だからでしょうかね?当時の認識を自分が持ってないから飛んでるように思うのかな?

    それはさておき、実際に「空気」というものはあるでしょうし、本書のテーマは非常に面白いものだと思います。最近はこういう本出てないんでしょうかね。

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