人形つかい [Kindle]

  • 早川書房
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感想・レビュー・書評

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  • 漫画「寄生獣」を再読して、元ネタのひとつであろう関連書籍として読むつもりが、本当に面白くておどろいた。とにかく脚本がわかりやすくエンタメ感満載で、冒頭まもなく主人公が寄生されてしまうところや、再度寄生の上尋問を受ける場面等、読者の没入感を誘うのに効果的かつ作劇として合理的!
    寄生生物の退治の仕方も納得の行くもので(人間の犠牲者側も多いと思うけど致し方ない)、また自体の収束後も寄生のトラウマとして裸の生活を強いられるだろうというのがコロナ後の現在の世界とオーバーラップする。笑っちゃうのは日本が「日本人は裸になることに抵抗がないので寄生を免れた」で済まされたところ。でも書かれたのが1951年だからその認識もやむ無しかも。
    ハインラインは「夏への扉」があんまり合わなかったのでスルーしてたけど、「人形つかい」の緻密さと熱量に感服。また別の本も読んでみよう。

  • 読了。

  • 文章(訳文・多分原文)が粗く、意味不明なところがあるが、ナメクジ型生物の静かな侵略というアイデアそのものはいいし、主人公が〝徴用〟されたり、〝尋問〟されたりとなかなかハードな展開だし、メアリの過去も謎めいていていいし、オールドマンもタフで狡猾な感じがいい。エイリアンを討伐してお終いではなく、「恐怖と共存」するところまで書いているのが、ほかの侵略テーマとは異なるのかもしれない。

    ただ、『夏への扉』や『宇宙の戦士』のような記述の緊密さはない。

  • 「ナメクジ」と表現されるタイタンからやってきた生物にとりつかれ操られる人類が、この生物の支配から脱出すべく闘う物語。ハインラインの作品の中ではかなり過酷な物語ではないだろうか。不屈の精神を持つ機関捜査官サムが一人称で発端から最終幕までを語ってゆく。寄生生物「ナメクジ」は人間にとりつき自我を奪うのみならず、とりついた人間が持っている情報も自分の物にする。人間のみならず動物にもとりつき、自己増殖しながらどんな包囲網もくぐり抜けて広がってゆく。作品が書かれた時代がかなり古いため、ソビエト連邦が出てきたり、想定された科学技術も21世紀になって読んでみるとしっくりこないため、未来の物語というよりも、遠い昔に分岐した別の世界線の過去の物語のように感じながら読んだ。

  • 侵略SFの古典のうちのひとつですが、60年以上も前の作品だけに、さすがに古びているのは否めない。それはそれで仕方ないことなんですけどね。
    久しぶりに読み直してみて、記憶していたエピソードが結構前の方だったり、エンディングは全然覚えていなかったり…。(^^ゞ
    それでも最初のうちは、「これはハリウッドで映画化しても面白いのにな」と思えるぐらい古びてはいなかったのですが、中盤でアウトでした。インターネットやSNSがこれだけ世間に広まっている現代では、ちょっとこの展開(侵略された地域が情報封鎖されている)は、なかなか厳しいモノがあります。さすがのハインライン(だけではないですが)もこのような情報化社会は想像だにできなかったことでしょう。
    まぁ、終盤の全員すっぽんぽん状態(爆)のことも考えれば、やっぱり映画化は無理でしょうね(笑)

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