命をつなぐバイオリン [DVD]

監督 : マルクス・O・ローゼンミュラー 
出演 : エリン・コレフ  イーモゲン・ブレル 
  • オデッサ・エンタテインメント
3.86
  • (7)
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本棚登録 : 72
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4571431210031

感想・レビュー・書評

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  • 「どうしてハンナが敵になるの」
    「大人がバカだからさ」

    一番心が痛かった、子供たちの会話です。
    本当にね、ごめんね、ごめんね、と言いたかった。
    大人がもっと賢明なら、子供にこんな思いをさせることはなかっただろうに。

    支配者が次々と替わる恐怖や閉塞していく空気がとても恐ろしい映画でした。更に恐ろしいことには、これが現実だったことがあるということ。
    二度と繰り返したくありませんね。

  • 胸がギュっと締め付けられる映画でした。ナチスものです。
    ウクライナでのお話。ウクライナのポルタヴァにWunderkinder(神童)とよばれる二人の子供がいました。
    1人はバイオリンの神童のアブラーシャ。そしてもう1人はピアノと作曲の神童のラリッサ。
    余談ですが、アブラーシャ役の子は本当にバイオリンの天才と言われている子で、全て自分が演奏しているんだそうです!
    でも、この二人はユダヤ人でした。
    そして、もうひとり、ドイツビール工場を経営している裕福な家の子でドイツ人のハンナ。彼女は二人の演奏を聞き、レッスンを一緒に受けたいと願い、友達になっていきます。
    最初はわがまま娘で甘い親がお金で先生やその神童たちの親を動かしたりして、いけ好かないなぁ~とは思ったんですけど(苦笑)
    不可侵条約で結ばれていたドイツとソ連ですが、ドイツ軍は条約をやぶりソ連へ侵攻します。そしてナチスのユダヤ人狩りが始まります。
    神童の二人も巻き込まれていくのですが・・・。
    最初はドイツとソ連が戦争になり、ドイツ人家族がウクライナ人に隠してもらい、ドイツ軍が侵攻してからは、ハンナの家族がそれぞれの家族を匿ったりするのんですけどね~。
    こういう映画を観ると、戦争に怒りや悲しみが湧き起こります。
    戦争を知らない私たちは、遠い過去の話と思わず、同じ過ちを二度と起こさないようにすることを学ばないといけないと思います。
    犠牲になるのはいつも女性や子供たちです。
    子供たちはこれからを担う大切な存在なのに、いきなり生命を絶たれてしまう無念さを感じました。
    ラリッサが作曲した「友情の曲」が効果的に使われて涙を誘います。
    最後のクレジットに、犠牲になった150万人の子供たちのために、とでます。
    150万人! 札幌の人口が160万人ですよ! 胸が苦しくなりました;;

  • 1941年、ソ連下のウクライナ、バイオリンのアブラーシャとピアノのラリッサは完璧な演奏で神童と呼ばれていた。
    ドイツ人のハンナはコンサートで二人の演奏を聞き、二人と一緒にレッスンを受けるようになる。
    3人は友情を深めていくが、ナチスがソ連への侵攻をはじめ、ドイツ人は迫害を受けるようになる。
    ハンナの家族は、アブラーシャやラリッサの家族に匿われるが、やがてドイツ軍がウクライナを占領し、立場が逆になってしまう。

    予告編 http://youtu.be/T5zn7XVA0gA

    こういうのは普通最後に感動の演奏シーンがあると思い込んでいたら、最初のシーンでブラボー!したくなり、最後の演奏シーンは(ノ_・。)
    アブラーシャ役の子は本当にバイオリンの神童なのだそうです。

  • ★★★liked it
    『命をつなぐバイオリン』 マルクス・O・ローゼンミュラー監督
    Wunderkinder

    第二次大戦下、ナチス・ドイツに侵攻されたウクライナ
    神童と呼ばれる二人のユダヤ人
    バイオリンを弾く少年アブラーシャとピアノを弾く少女ラリッサ
    そしてバイオリンを弾くドイツ人少女ハンナ

    音楽を通じて友情で結ばれていく3人とそれぞれの家族
    3人の子供たちが作曲した”友情の曲”
    戦争に翻弄される3人の子供たち
    ラリッサは言います 「私たち将来 結婚すると思ってた」

    戦争がもたらした悲しみ、悔しさ、怒り、失われた多くの命
    ラストシーンは涙が止まりませんでした。

  • 第二次大戦中のソ連ウクライナ。二人の神童といわれる少年アブラーシャはバイオリン、少女ラリッサはピアノ。この二人を助けようとするドイツ人少女。
    このナチス政策によって処刑されたユダヤ人の子どもは、150万人にも及ぶという。

  • 「どうしてハンナは敵になってしまったの?」
    「大人がバカだからさ」
    という終盤のやり取りに号泣しました。

    第二次世界大戦中のウクライナが舞台。ユダヤ人の神童(これが原題のwunderkinder)、ピアニストのラリッサとヴァイオリニストのアブラーシャ。アブラーシャは演じている本人が神童と名高いヴァイオリニストなので、演奏シーンに深みが出ます。

    脱線しますが、どれだけ演者の技量が高くても、本当に楽器を演奏している人間のようには弾けていないことが9割ですが、今回は演奏者でしかできない顔の表情、体の動き、目線、指の動きがあって、演奏シーンは格別です。

    映画が始まったときにはソ連とドイツは平和条約を結んでいるので、不穏な空気はありつつもまだ平和なのですが、それでもアブラーシャのおじいさんが「アメリカに行きたい。あそこは我々(ユダヤ人)を差別しないから」と言っているのに傷つきます。そこから、ソ連の支配下に置かれ、ドイツ人のハンナはラリッサとアブラーシャに匿われ、そこからまたすぐにドイツ支配下に置かれるので、次はユダヤ人であるラリッサ、アブラーシャの家族をハンナたちが匿う…。

    戦争は、なにも良いものを生み出さないのだと、いつになったら人間は学ぶのだろう?と思いながら見ていました。人間の歴史ももう2000年以上あるのに、いまだに戦争や紛争が終わらないのは、それを求めている人がどこかにいるからなのかな、と。

    良い映画でした。ただ後味はよろしくないので、気分がすでに落ち込んでいるときや、映画を見た直後に人と会うときなんかは自重した方が良いかもしれません。

  • No.22 / 2o16

  • 予備知識なしに「バイオリン」という題名からオケ物かな?と思い視聴。
    ところが、時代はナチスの戦争だった。

    バイオリンも曲も文句無しに素敵だったのだけど、内容が哀しくて。
    胸が締め付けられた。

  • 第2次世界大戦下、ナチス・ドイツに侵攻されたウクライナで、音楽を通じて友情を育むユダヤ人とドイツ人の少年少女たちの話。

    12歳でカーネギー・ホールデビューしたエリン・コレフの演奏目当てで観たのですが、彼の演奏もさることながら、戦時下の描写、その緊迫感に手に汗握りっぱなしでした。

    人種を超えて、個人では友情を育めるのに、どうして国と国になってしまうと友情を育むことが出来ないんでしょう。
    ラストの命を懸けた演奏会では息をのんでただただ成功を祈りました。

    子供たちの音楽への情熱と、友情を育むエピソードが微笑ましく可愛らしくて。
    それゆえに、戦争によって引き裂かれていくという状況が、戦争の悲しさや虚しさをより表現していると思います。

    エリン・コレフの演奏は、神童(この映画の原題は:「神童」だそうです)と呼ぶにふさわしく、指使い、演奏全てが素晴らしいです。
    もう一人の神童ラリッサ役のイーモゲン・ブレルの聡明な少女ぶりも愛らしく、素晴らしい。
    (この後、他の作品に出ていないみたいなのが残念です)

    戦争ネタでなければ、★5です。

  • ナチスが台頭した時代に、バイオリンを演奏して 生き残りを賭けた子供たちの物語。

    国も人種も関係なく、音楽を通じて友情を深めていくユダヤ人とドイツ人の3人の子供達が印象に残る。

    ラストがあまりにも物悲しい。

    そして音楽が美しく素晴らしい。

    サントラ買ってしまった。

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