塀の中のジュリアス・シーザー [DVD]

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監督 : パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ 
出演 : コジモ・レーガ  サルヴァトーレ・ストリアーノ  ジョヴァンニ・アルクーリ  アントニオ・フラスカ 
  • 紀伊國屋書店 (2013年8月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4523215101325

塀の中のジュリアス・シーザー [DVD]の感想・レビュー・書評

  • [鑑賞方法:WOWOWシネマ録画にて]

  • かなり技巧的な映画だ…その隙のなさにうなってしまった。
    ローマ郊外のレビッビア刑務所…重犯罪を犯した服役囚たち…
    ここでは演劇演習が行われており、一般観客に公開される。
    演ずるのはシェイクスピア原作の「ジュリアス・シーザー」。

    実際の服役囚を使って、演劇公開までの半年間を描く。
    舞台場面はカラー…しかし、監獄内での練習場面は、
    すべてモノクロ…シェイクスピアによるセリフに、
    演ずる者たちの本音の心情がシンクロしてゆく…

    そうした各所に配された仕掛けが、この映画に、
    奇妙なリアリティを醸し出させている。劇中劇の映画は
    多々あるけれど、ここまで構成されたものを観たのは、
    はじめて…新鮮な驚きだった…惜しむらくは…

    ボクがシェイクスピアの原作やシーザー著「ガリア戦記」に
    通じていないこと。そうした書を読み、知識を整理すればするほど、
    深く理解できる映画になるのだろう…きっと、終盤の次のセリフも
    ぜんぜん違うものに思われるはずなのだ。

    -芸術を知った時から、この監房は牢獄になった

  • さるイタリアの刑務所の囚人たちが、シェイクスピアの舞台『ジュリアス・シーザー』を上演するまでの稽古を、これが現実かフィクションかを曖昧にしたまま主に描く。出演者はどうやら現実世界の犯罪者だが、それでいて、演技は堂に入っていて、観ているうちに、現実と虚構の境界が曖昧になってゆく。

    メタ演劇をやるために、映画という方法を選んだのは設定の妙。つまり、舞台をカメラで撮影すれば、それだけでもう批評的視線(あるいは観客の視線)を獲得できる。その一方で、俳優を本物の囚人にすることで、その観客の視線にも対抗できる。俳優・観客、いずれにも偏らない両義性が生まれる。また、監獄での看守たちの視線もまた、観客の視線にリンクしたりもして、心底、うまいなー、すごいなー、さすが巨匠タヴィアーニ兄弟、と感心した。

    ところが、その反面、意外なことに、あまりにうまくできすぎている、という不満が贅沢なことに残った。素人俳優が、本物の俳優に見えたことに、ものすごく違和感が残った。しかも、90分たらずで無駄なく本作を編集しているその力量!コントロールしすぎている。

    あまりに完璧すぎてつまらない。そんな感想を述べる人が信じられなかったが、初めて理解できた。評価は★5つだけれども、それ以上でも以下でもない。こんなこと、しつこいけど初めて。

  • 服役中の囚人たちが、シェイクスピアの『ジュリアス・シーザー』を演じるという異色作。囚人と役柄が微妙にリンクしていく様が面白い。

  • 早稲田松竹にて「ローマ法王の休日」と共に視聴。

    ドキュメンタリーな内容でビックリしました。しかし、実在の囚人たちが演技に打ち込む姿は、とても人間的かつ真剣そのもので、終始緊張感が漂っていました。
    また、あえて本編の9割をモノクロにすることで、その緊張感が引き立っていたように思えます。
    彼らの表情、仕草、そして「シーザー」の役に成りきる姿は、とても真剣で、見入ってしまいました。
    重厚な音楽もとても良かったです。

    てっきりノンフィクションなのかと思いきや、明確には提示されていないみたいです。(個人的にはノンフィクションに感じてしまう程の内容でしたが

  • 今日はゲリラ雷雨がギリギリの時間帯で去ってくれたのでこの映画を観れた。夏到来だわ。@早稲田松竹

    実際の囚人がシェイクスピア『ジュリアス・シーザー』を演じる社会派(?)な作品。拍手喝采のシーンに始まり、囚人が刑務官主導のもと独房に入るシーン。(ここからはダイジェストで説明しよう)演劇やりまっせー、オーディションしまっせー、配役決めましたっせー、練習しまっせー、演技とはいえ殺人は実体験のトラウマ呼び起こしまっせー&てめ俺の悪口裏で言ってんだろ表でろコノヤロでっせー、もはや劇のことで頭がいっぱいでっせー、本番でっせー、冒頭でっせー、その後の本出した人もいまっせー。完。

    基本的にこの映画を観て面白いと感じたのは、実際の囚人や刑務所であるってところではない。目新しいんだけど、背景知識として「まぁそうなんだな」と思うだけのこと。本物の囚人か否かなんて映像からは伝わらない。そういうのって「話題にはできるけど、作品としては余り意味が無い」と思うのです。むしろ『ジュリアス・シーザー』の作品全体を練習(9割)・本番(1割)で完成させるパタンで表現されてたところが指摘するには恥ずかしいほどそのまんまだけど面白い。練習先は自室だったり、どこかの部屋だったり、外だったりと、まちまち。これを最後の劇場での舞台とほぼ一直線に繋げて劇全体を構成する。話の流れが完璧に分かるもんな。「ジュリアス・シーザー」の物語と、演劇に取り組む囚人の物語が、シンプルに理解できる。

    殺人シーンでは実際の殺人を思い出してしまうとか、あのへんってリアルなのかもしれないけど、素朴過ぎてむしろチープに感じた。むしろ暗殺の場面では本物の殺人犯が演技指導するブラッ(Ry.

    カエサル暗殺の場面。自分達のこの行為が後の世代の人間たちに演劇として何度も上演されるというセリフに実は一番感動。シェイクスピアの劇中のセリフなんで、映画とは関係ないけど、古代ギリシア的ではありませんかと。

    でもこの作品の面白いかっていうと、どうだろう、他人に説明する時にはやっぱり「本物の囚人が演じてる(演じてない)んだよ」となる作品ではあるな。刑務所について考えるときに頭に片隅に置いてあると良さげな作品。

    最後に、独房が俺のワンルームの部屋よりも快適に思えた!
    喝だ!

    ☆3

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