ほかならぬ人へ (祥伝社文庫) [Kindle]

著者 :
  • 祥伝社
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感想・レビュー・書評

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  • 2つめの話、面白かった。
    黒木みたいな破滅の道しか歩めない人のふと見せる愛情深さってなかなか罪。

  • あたかも実在の人部の履歴をなぞるかのような描写で始まるのが作者の特徴かもしれない。それぞれの人物の屈託がよくかけていて、それぞれに重みがあって、良い作品だと思った。

  • 確かに青いバラを生み出す現代の農業技術があれば、棘のないバラを生み出していてもおかしくない。でも棘のないバラを造作することは禁忌なんだろうな。

  • 直木賞を受賞したらしい作品だったので読んでみた。複雑な恋愛のかたちを描いたものだが、自分にはどっちの作品もあまり好みでなかったのが残念だった。そういう恋愛はあるんだろうけれど、どれも理解しきれないものだった。

  •  
    ── 白石 一文《ほかならぬ人へ 2009‥‥ 20130120 祥伝社文庫》[Kindle]
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/B00D8X3C74
     
    (20231128)

  • 直木賞読破チャレンジ2冊目

    ほかならぬ人へとかけがえのない人への2作品

    ほかならぬ人への明生の「人生は復讐だ」という言葉、すごく共感できた。人は断りもなくこんな自分として生まれさせられ、断りもなくその自分を奪われてしまう。
    この前に読んだ本が、風に舞いあがるビニールシートで、難民の苦しさと今の日本の恵まれている様子が対比するように描かれていたけど、日本のような安全な国で恵まれているように見える人達も、何かを求め続けていてそれぞれの人生で修羅を生きているんだよね、と思った。
    もちろん生死の危機に晒されている人生とは違うけど、持っていたら持っていたなりの苦労もあるなと。望んでもないのに生まれたってことだけで負わされる苦労、辛さ、などなど復讐して見返したいって思ったこと私もある。

    白石さん作品は恋愛がハッピーエンドでないことが多いイメージだけどこの2作もそうでした、ベターじゃなくてベストな相手、証拠の見つけられるような相手が見つかるといいな…(こういう他力本願な書き方すると渚に怒られるかもしれませんが…)と思いました。

  • 初めての作家さんで文章はとても読みやすかったけど、好みではなかった。村上春樹さん好きの方に好まれそう。

  • 初めて読んだ作家。ストーリーは先が気になり、読んでしまうけど、テレビドラマとかの原作にすればいいかも。

  • 受賞作品を読もうシリーズ。白石さんは光のない海に続きまだ二作目なので作風はよくわかってないのだろうけど、自分が辛いときには読まないほうが良い気がする。嫌いではないけれど。むしろまた別の読もうとも思うけれど。誰もが持っているかもしれない闇を丁寧に扱っているような作品に感じる。

  • 「ベストの相手が見つかったときは、この人に間違いないっていう明らかな証拠があるんだ」…妻のなずなに裏切られ、失意のうちにいた明生。半ば自暴自棄の彼はふと、ある女性が発していた不思議な“徴”に気づき、徐々に惹かれていく…。様々な愛のかたちとその本質を描いて第一四二回直木賞を受賞した、もっとも純粋な恋愛小説。

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著者プロフィール

1958年、福岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。文藝春秋に勤務していた2000年、『一瞬の光』を刊行。各紙誌で絶賛され、鮮烈なデビューを飾る。09年『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』で山本周五郎賞を、翌10年には『ほかならぬ人へ』で直木賞を受賞。巧みなストーリーテリングと生きる意味を真摯に問いかける思索的な作風で、現代日本文学シーンにおいて唯一無二の存在感を放っている。『不自由な心』『すぐそばの彼方』『私という運命について』など著作多数。

「2023年 『松雪先生は空を飛んだ 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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