偽りなき者 [DVD]

監督 : トマス・ヴィンターベア 
出演 : マッツ・ミケルセン  トマス・ボー・ラ―セン 
  • 角川書店
3.88
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感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988111244802

感想・レビュー・書評

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  • ~★~妄想園児クララのお尻をペンペンしたい~★~

    いつだって寛容すぎると言われている幼稚園の先生、
    主人公のルーカスは、園児クララから
    ルーカス先生が大好き!とアタックされる。

    ハート♡のおもちゃのプレゼントや遊びの
    どさくさ紛れにルーカスの口にKISSするクララ。

    しかし、ルーカスはプレゼントはほかの人にあげなさい。
    そして、口にKISSするのはやめなさいと忠告する。

    ド頭にきたクララは、おまえのことが好きなのに
    無視するんかい、覚えておけよ!とは言わなかったが、

    園長や両親にとんでもないデマを言いだす、

    「ルーカス先生は大っ嫌い、すごくバカだし、
    ヘンな顔してるし、ぉチンチンがある。
    ルーカス先生のはピンと立っている、
    すごく太い棒みたいに・・・本当だもん。」

    んん・・・?それって、
    志村けんのだいじょうぶだぁ~の
    裸にロングコートのコントかい?

    いっそのこと、ルーカス先生が志村けんだったら
    こんな悲劇はなかったのになぁ~
    全員、笑って終わりだったろう。

    さて、あたしの独自の判決を言い渡す!

    この作品の犯人はクララにポルノを見せた兄貴だ!
    よって、こいつ有罪!

    それにしてもマセた女児は怖いなぁ

    面白い

  • ずっと気になっていた映画。だってマッツが!メガネかけてるから!(そこか)

    あらすじを読む限り、シリアスなサスペンスものだなあと思って見始めましたが、すごく良かったです。
    集団ヒステリーに巻き込まれてしまう男性の話、ではあるのですが、そこに閉鎖空間、幼児虐待(における幼児の言葉の信憑性)、離婚、離婚後の子供との関係性、田舎でも生活、冤罪、などなど、様々な要素が入っていて、よくできた映画だと思います。

    たとえばこの映画の主役が、もっと地味で無名で、あんまり魅力的でない俳優さんがやっていたら、ここまで主人公に肩入れしなかったのかもしれない、もちろん主人公が冤罪であることは観客として知っているから、主人公を庇いたくなるのだけれど、これがマッツだからというのは大きな理由なのでは…と悶々と考えていました。マッツ・ミケルセンという俳優さんは、求心力のあるスターだと思います。

    ヨーロッパ映画の醍醐味のひとつって、エンディングの後味の悪さだと思うのですが、今作も例に漏れず。そこで終わるのかー!というところで終わっていて、エンドロールを見ながら唸りました。ハッピーエンドでもバッドエンドでもない、非常に現実的な終わり方で、なんともいえない気持ちにさせてくれます。

    映画の内容とはまったく関係がありませんが、マッツは体も美しいですが、特に背筋がセクシーだと思います。眼福でした。

  • 最近では、「キングアーサー」のトリスタンよりもドラマの「ハンニバル」のレクター博士を見ているほうが面白みを感じてきたマッツ・ミケルセン。やはり戦士の薬が一番のような気もするのですが、悪役に魅力を感じるし、少し情けない役回りも本当に上手い!

    かなりマイナーな作品もDVD化されてきているので、かなりのコレクションになりそうですね。

    「偽りなき者」
    https://www.youtube.com/watch?v=OXqX3YppNyI

    う~ん演技力を観ていてミケルセンの実力を改めて感じさせられるのですが、主題がどうもいただけない。子供の悪戯心?というよりも寂しさを紛らわすためにした行動が町中を巻き込んでとんでもない騒ぎになる。信じるものは何?って感じなのですが、強いなぁ~誰よりも強い男を演じていた。同じ境遇なら新天地を求めて面倒くさいことはしたくないもんな~町全体を敵にして戦い続けることなんて

    終わりが良ければそれでもまだいいのですが、最後は狙撃未遂で終わるなんて何とも後味の悪い終わり方ですね。

  • 何と哀しい物語であろうか…ただ、責める事もせず、逃げる事もなく、敢然と問題に向き合い、それでいて優しさを忘れない本当のいい男の物語であった。
    途中何度もハラハラした。あまりの非道い仕打ちに胸が痛くなった。去って行く友もあったが、寄り添ってくれた友がいてくれたことで随分と救われた気になりました。息子の力も大きかった。味方でいてくれてありがとうって画面に向かって言いたかった。
    当事者でも何でもない人たちの反応は、日本でも大差ないのだろうと思う。よくぞ戦ってくれた。よくぞ掴み取ってくれた。胸が熱くなる。ラストシーンは複雑だった。一度出来たシコリはそう簡単に消えないんだね。哀しい…
    マッツミケルソン大好きなんで彼の出ている作品をいっぱい見てきたけどこの作品は凄く良かったです。

  • 離婚と失業の試練を乗り越え、幼稚園の教師という職に就いたルーカス(マッツ・ミケルセン)は、ようやく穏やかな日常を取り戻した。しかしある日、親友テオ(トマス・ボー・ラーセン)の娘クララ(アニカ・ヴィタコプ)の作り話によって、ルーカスは変質者の烙印を押されてしまう。幼いクララの証言を、町の住人のみならず、親友だと思っていたテオまでもが信じて疑わなかった。無実を証明できる手立てのないルーカスの言葉に、耳を貸す者はいない。仕事も親友も信用も失ったルーカスは、小さな町ですっかり孤立してしまう。彼に向けられる憎悪と敵意はエスカレートし、一人息子のマルクス(ラセ・フォーゲルストラム)にまで危害が及ぶ。ルーカスは、無実の人間の誇りを失わないために、ひたすら耐え続ける生活を余儀なくされる。クリスマス・イブ、追い詰められたルーカスはある決意を胸に、町の住人たちが集う教会へ向かう……。
    マッツ・ミケルセンが、この映画でカンヌ映画祭で主演男優賞を受賞した衝撃の人間ドラマ映画。
    今回は、マッツ・ミケルセン演じるルーカスがある女の子がついた嘘のせいで罪を着せられ迫害を人々から受けるストーリーを通じて、嘘をついた女の子が自分の嘘を白状しても子供を信頼する親は辛い記憶の改竄と取り合わなかったり人間の信頼や絆がいかに集団心理の前で脆いのか、小さな嘘でも広がってしまったら嘘を消せなくなるのかの恐ろしさが描かれる。親友テオや職場の人間にさえ背を向けられ、自分を慕う息子マルクスや息子の名付け親になってくれた親友に支えられ、「自分は偽りなく悪いことはしていないのだから堂々としていよう」と、迫害を受けても堂々としているルーカスの誇りを貫く一方、息子マルクスなどに迫害が及ぶことに苦しむルーカスの苦悩もしっかり描かれていて、重い後味の傑作人間ドラマ映画です。ハリウッドでの悪役演技より普通の父親を丁寧に演じるマッツ・ミケルセンの熱演が、印象的です。

  • 私の中での、胸糞が悪くなる映画トップ3。

    前半、「貴方も家の中にスポーツ銃を置き放し?」と、アグネスがルーカスに訊ねる台詞が意味深だった。

  • ☆☆☆☆
    『偽りなき者』
    (あらすじ省略)
    子どものちょつしたウソが、拡大してひとつの社会が全て同じ方向に向かってしまう。今迄、幼い時から遊んできて、「お前の視線が定まらなくなるのは、ウソの証しだ」と自分のことを自分以上にわかってくれていた親友もこのウソの渦に抗うことなく巻き込まれてゆく。自分のことを愛してくれていた恋人も、このウソの渦の中からルーカスを見つめてしまう。

    『偽りなき者』((トマス・ヴィンターベア)
    【少女の小さなジェラシーが生んだコミュニティの狂い】と大きな悲劇の可能性。
    映画の解説にも、他の人のレビューにも「少女のウソ」をこのストーリーの始まりとしているものがありますが、私にはあの年頃の少女が話す「ウソ」が社会に力を持つことは普通にはあまりないことだと思っています。だから、彼女が語った言葉や、頷きは「嘘」だとは解釈して観てはいなかった。
    むしろこの映画の地デンマークにある『子どもと酔っ払いは嘘をつかない』という諺が存在する文化をこの映画の背景に据えておく必要があると思っている。
    幼稚園の園長が、少女のイタズラの可能性へ目を閉ざし、ルーカス(マッツ・ミケルセン)へ変質者の妄想を高めていく姿がこのストーリーの着火点にある。だから、むしろデンマークの文化を十分経験してきたはずの、おとなの市民としてのスタンスを欠いていた小さな街の閉鎖性が問われているのではないだろうか。(園長は園児を預り育む施設を運営する者としての管理監督者という立場に身を縛られていたのだ)

    そしてこの大人としての振る舞いに欠けていたのこの北欧の小さなコミュニティの人間たちは、滑稽なまでに、取り憑かれた妄想によって、生活も、友情も、そして人間としての尊厳までもルーカスから奪ってゆく。

    ストーリーの最後は、この少女クララのルーカスに対するジェラシーが生んだイタズラであることを親友であり、クララの父であるテオがやっと悟り、ルーカス親子のコミュニティにおける尊厳を回復していくことに尽力していく姿が想像できるのだが、

    映画のラストシーンは、そんなルーカス親子の尊厳が回復していくことを快く思わない者の存在を、観るものに強烈に印象付けるカタチで終了する。
    2017/04/17

  • 『バッドエンドの誘惑』(真魚八重子・著)刊行記念 日曜日の夜に観る「厭な映画」オールナイトにて1本目。

    初回からもう暗い。

  •  小さな街の幼稚園教諭が友人の娘の少女の嘘から性的虐待犯にされてしまう。彼はコミニティから完全に敵対視されてしまい。。。。

     相当に気持ちの悪い映画である。もちろんそれを意図してやっているのだから、ここまで不快にさせるこの映画のクオリエィは高い。
     それに耐えるマッツ。てか、マッツって苦悩する役以外やっってない気がする。
     社会というものの持つ不気味さをきっちり描いている。一応解決はするわけだけど、象徴的なラストがまた不安にさせる。

  • これぞ北欧映画といった人間関係の薄暗さや登場人物の心理描写に厚みがある作品です。確かな重みのあるセリフや話のもっていきかたを楽しんでみてください。

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