読む本に困っていたところ、友人がサラッと推薦してくれた
蓮見圭一作品をKindleで。読み始めて最初に"しまった!!"と(^^;)。
正直苦手な恋愛小説、それも雰囲気はかなりオトナでアダルティ。
導入部を読んだ段階で読了まで行くか不安だったのだけど、
不思議なことにわりと一気に読めてしまった。
物語の軸を簡潔、そして乱暴に書くと、
「妙齢子持ち男女の特殊な恋愛模様」。身も蓋も無い作品のような気が
するが決してそんなことは無い。全編に漂うフワッとした浮遊感と、
ところどころで呟かれるキラッとした台詞がイチイチ魅力的。例えば、
「好きになった女は、みんな美人で、みんないい女なんだよ」とか、
「天気予報も見ないで男に会いに行く女がいると思う?」とか。
・・・パクって他で使う、のはちょっと小っ恥ずかしくて無理だけど。
そんな内容なのにもかかわらず、終盤では公安・過激派・左翼と言った
妙に重いテーマも。そういう部分を採り入れながら、全体的な雰囲気が
全く崩れないのはある意味凄いと思う。
この人の恋愛小説だったら、もう少し読めるかも。
ちょっと他もチェックしてみようかな?