櫻子さんの足下には死体が埋まっている (角川文庫) [Kindle]

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  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 櫻子の趣味が骨を愛でることだということにはじめはぞっとした。しかし、この本を読みながらその趣味と知恵が事件の解決に導いてくれることを知った。自分で解いてみても楽しいそんな部類のミステリ小説だ。

  • 骨と旭川の話がいっぱいで推理のときに披露される知識を読み流すのが好きだから悪くなかったけど正太郎くんが都度過剰に感情的に反応してるのがちょっと読むの辛いなと思う、でもまあ高校生だから自然な反応ではあるよな…続刊読むか迷う

  • ビミョウ。面白いけど、私のキライな要素が2つ入っている。

    1つは、妙に知性がある高校生がでてくること。大人が許せる(好ましく思っている)範囲で幼さをだす。高校生のときってもっとひねくれていたけど、どうして小説の高校生はこんな大人よりなんだろう?

    もう1つは、主人公が意味なく美人。美人で美を武器にしていないのに美人設定。人体に詳しく、思ったことをストレートに表現する、体格のいい女性。美人じゃない方が面白いのに。

  • 2016年の初読以来。

    15巻を読んで、こんなにすきなシリーズだったかと驚いてしまった為、現・最新16巻を読む前に一度きちんとおさらいをしようと思ったのだった。
    このところ、櫻子と正太郎さん以外の登場人物の背景把握度が甘いじぶんがいやだったのである。
    もったいなすぎるよーん

    最近は正太郎よりも断然櫻子に理があって共感出来る、とか思っていたのだけれど、一巻の櫻子さんはめっちゃ突き抜けていた。
    「人に嫌われるのが上手い」とか「人を怒らせるいつもの嫌な口調」とか、問題のある人物をそれに萌えるでも貶めるでもなく書く冷静な筆致がすごいなあと思ったりもする。
    でも杠葉さんもそうだけど、著者の傾向として問題児愛、けっこうすき。。

    これは正太郎さんが常識人だ、とつくづく思った。
    たまにちょっとわざとらしい程の善人になるけどでも基本的には、正太郎さんが読者に近いと納得した。
    死、を甘さなど微塵もなく徹底的に描かれると、忌避するのもそりゃあ……という気分になる。ご遺体の現実として尊厳がない。うう。

    それにしても、この頃の櫻子はこどもさがすごいなあ。笑顔もそうだけど、もう、拗ねる拗ねる。おとなとは、。笑
    大人側がこういうタイプの年の差コンビだと、年上男性のキャラクターの場合の方が多い……か?そんなことない?
    言いたいことを思い切り言い合っていながらもへんな甘さのない、ガチっぽいのに否定はしない、ケンカップルみたいなところ、べたつかなくて良いなあ。正太郎さんてけっこう遠慮がない。
    でも正太郎さん、とりあえず御尻がすきなんだなあ、びっくりしちゃう。笑
    十歳かそれ以上の差のある年上美人を捕まえて、「きれい」じゃなくて「可愛い」な表現になっちゃうところも、ほお、と思ったりする。
    べつに生意気な訳ではないんだよなあ。。櫻子がある意味めっちゃ素直だからかなあ。
    この巻の時点ではぜんぜん恋愛的なあれは感じなかった。初期の印象はそうだったと思い出した。
    ところで櫻子は何故直江との場に正太郎さんをそんなにも呼びたいの?笑。笑、で良いのか微妙に迷うけれども。。
    櫻子は正太郎さんにもはや懐いているよね。さすが人間嫌い(=例外つよい!)。
    櫻子と直江の関係ってけっこう謎だと思っていたんだけど、婚約者じゃなくて許嫁だとこの巻ではわざわざ訂正していて、それってつまりは自分の意思ではないということで、ほんとにただの幼友達なのかもしれない。。そうか。。
    わざわざ婚約設定にしながら何で結婚しないのかなーと思っていたんだ。訳有展開で攻めるでもないものだから。
    正太郎さんはふつうに二人を恋人扱いしているけれど、まあふつうはそう受け取るよねうん。。

    正太郎さんがこの環境で食べることをすきでいられ続けるの、すごいなと思う。
    割り切りというか逞しさというか、遺体を連想するまではいかなくとも、死を連想して云々くらいはないのか。
    まあ所詮生き物だから、、。当たり前の本能としての生命維持行為に、いちいち嫌な気分になったりはしないか。。

    いちばんすごかったのは降霊会のひとたちのわざとらしさだけれど、浮気姉妹の話も、淡々とした人間なんてそんなもんだよね感があって
    そんなに書き込まれてはいないというか、単純に価値を感じていない風だけれど、櫻子が人間嫌いなのもさもありなんとなる。
    同時に、脇役でない身近なひとがほんとうに善良であることに、ちょっとほっとする。
    良心的な正太郎さんは勿論、薔子さんが格好良すぎてしびれた。なんか結局金かとか言われているけどそうじゃあないだろ。。
    もう何も言えない故人の為に!為だ!と掲げてひどいことをしない人間は、毅然としていて、崇高である。
    ああだから櫻子は薔子さんを他のひと相手みたいに貶めないんだって、すごく納得をする。

    妹と浮気をされた姉である清美さんは、割と最近の巻で真相的?にちらりと再登場した気がしているので、今回の再読ツアーで把握しながら進めていくことのたのしみのひとつだ。
    このシリーズって、もう9年目なのかあ。
    一巻一話のゲストさんの名前がまだ登場するって、正太郎さんの人生としては当たり前なんだけど、シリーズとしてはなんだかすごいな。

  • 今Amazonで開催中の春の無料本https://www.amazon.co.jp/b/ref=s9_acsd_al_bw_clnk/ref=s9_acsd_al_bw_c2_x_c2cl?node=8102773051&pf_rd_m=A3P5ROKL5A1OLE&pf_rd_s=merchandised-search-4&pf_rd_r=FBK70EKA80W4HJEJ63VG&pf_rd_t=101&pf_rd_p=3c3cd8e7-2577-4dd0-9808-bc2a3c92b5dc&pf_rd_i=2275256051フェアで入手。確か、呪われた世界史もそう。
    ドラマもアニメ?も観ていないので、前知識なしに読んだ。
    思っていたのと違っていて、ちょっとびっくり。私には、タイトルや表紙から勝手に物語を想像してしまう癖があるので、致し方無いんだけど、大人しめのヒロインにホラーチックな話だとばかりw
    普通に読み進めていったんだけど、なんかデジャヴ。これはそう、万能鑑定士を読んだときと同じ感覚。普通にミステリーで謎があって、蘊蓄があって、結末があって。後に続いて。
    おそらく無料分のみでその先は読まないと思う。

  • 題名からホラーを想像しますが全くそうではなく本当にライトなミステリでグロさもないです。浜辺で掘り当てた人骨を、見つけたのは自分だからと持って帰ろうとするような、美人でちょっと変わった骨好きの櫻子さんとワトソン役の高校生正太郎。骨に遭遇する彼らが事件の真相も…という連作短編なわけですが櫻子さんは特に真相を明らかにしたいわけではなく、論理的に事件の真相をするっと説明するものの(しかも特に骨からではなく)後味もそんなに良くはなく…でもキャラもたっていて手軽に楽しめて悪くなかったです。続きも読んでみます。

    再読(2017/06/03)
    再読。一年ほど開けて2冊目を読もうとしたら、アニメもドラマも見ていたので設定が全部ごっちゃになってしまい混乱。小説の設定を確認するためにこれに戻ってきました。表紙絵もこんなだし、ライトミステリと謳っていますが、意外と事件は重かったり苦かったり。しっかりと思いだしながら楽しみました。一つびっくりしたのが、将来的に○○を○○から送ってもらう〜というフレーズがでてきて、かなり先の事まで決まっているような書かれ方をしている部分があったこと。長く続いているシリーズですが、作者は相当先まで決めているようですね。

  • これラノベ?と思うほどしっかりした(そして専門性の高い)話と、シビアな展開に引き込まれつつ読了。応募シールの誘惑で買ったけど、正解な一冊でした。櫻子さんのあまりの男っぷりのよさに、どことなくBL臭を覚えたのは気のせい?早くも平穏なラストじゃない感じの一節に、次巻以降を買うべく本屋へ駆け込みました。にしても北海道愛が詰まりまくってます。

  • タイトルのインパクトの強さはあるけど、中身はライトなホームズ&ワトソン系のミステリ。骨好きのお嬢様で人の感情や一般常識どこかに忘れたらしい櫻子さんと、常識が服着て歩いてる高校生の僕。設定立ちすぎてて正直トホホなんだが、そこはそれ。エンターテイナーな読み物ではある。「頑なな人間は、人生を骨折しやすいんだ」中々渋い発言をする櫻子さんは嫌いじゃない。僕がちょっと弱っちくて鬱陶しいけど(苦笑

  • 骨マニアなお嬢様が謎を解くラノベミステリ。
    適度に毒のあるヒロインと少々ダークな展開。
    ミステリ要素は薄いが、骨に関する蘊蓄は面白い。
    語り手の少年と櫻子さんの関係性がいまいちわからないのだが、シリーズが進むとわかってくるのだろうか。

  • タイトルが作品の内容を何一つ表したものでなくがっかり。
    本作で改めて思ったのですが、タイトルと本編はCE(顧客期待)とCS(顧客満足)の相関に似てますね。
    読者の高いCSを得るにはCEを上回らなければなりませんが、そもそもCEの低い商品には手が出ません。
    本作ではCSがCEを上回らなかった訳ですが、それだけCEを高めたタイトルが秀逸と言えるのでしょう。
    作者への信頼も大きく減じてしまった訳ですが。
    内容ですが、櫻子さんのキャラは大変良いのですが彼女の薀蓄を聞くだけの展開に辟易。
    案外探偵ってダメダメな方がいいのかも。

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著者プロフィール

北海道札幌市出身。2012年まで旭川市在住。小説投稿サイトE★エブリスタにて作品を発表し、高い筆力で人気となる。同年、「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」にて、E★エブリスタ 電子書籍大賞ミステリー部門(角川書店)優秀賞受賞(Eleanor.S名義)。他に、怪盗ロワイヤル小説大賞 優秀賞、E★エブリスタ×『カルテット』小説コンテスト 大賞を受賞。著作に「昨日の僕が僕を殺す」シリーズ、「涙雨の季節に蒐集家は、」シリーズ(共に角川文庫)などがある。

「2022年 『後宮の毒華』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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