空と原 (EDGE COMIX) [Kindle]

  • 茜新社
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  • 永遠の当て馬、などと帯でからかわれる原先生。
    しかしその気質や善良で不器用で適当で、でもやさしい。他人を押しのけたりすることが出来ないから、何だかんだで当て馬になってしまったりする彼に、幸せになって欲しくてやきもきしていた人は多いと思われる。
    斯く言う自分もそのひとりで、だからこそ、ソラノくんの最後の叫びは、嬉しく、優しく、感謝したくなるようなそれだった。
    ありがとう、ソラノくん!だ。
    不器用なハラセンの、その優しさ、損気質をわかってくれる人がいて、本当によかった。

    けれど、同級生の彼らも、空と原の彼らも、製菓志望の彼とあの彼も、皆「幸せになりました、おしまい」ではない。
    皆、みんな、続いていく。
    幸せな結末への一本道ではなくて、時には気まずい、胸の冷えるような思いをしながら。昔を懐かしみながら、後悔しながら。
    それをすごく象徴している作品だったと思う。

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著者プロフィール

二〇〇〇年に「コーヒー砂糖いり恋する窓辺」でデビュー。爽やかな青春物語からボーイズラブ、官能的な物語まで、多岐にわたる世界観で読者を魅了する。著書に『同級生』シリーズ、『薫りの継承』『あの日、制服で』などがある。

「2021年 『谷崎マンガ 変態アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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