ロシア紅茶の謎 〈国名シリーズ〉 (講談社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • エラリー・クイーンとは違って短編集であった。どの作品もキラリと光るものであったな。クイーンと同じに読者への挑戦状はあったが、表題作とは違う作品だった。最も挑戦されても見事に解決とは言えないけれど。また本家も読み返したくなったが昔の文庫なので文字が小さいんだよなぁ。

  • オーディブルで聴了。手元に本はないので作中の登場人物の漢字などは不明(国内作品はここがネックだなぁ)
    作家アリスシリーズであり、国名シリーズでもある本作は、6作品からなる短編集。
    謎解きに特化しており、トリック重視のミステリを楽しむのにピッタリ。→

    「赤い稲妻」「ロシア紅茶の謎」がトリックとしてはとても面白い。30分アニメとかにしたら映えそう。
    ネタとして楽しいのは「屋根裏の散歩者」。乱歩先生ですやん!ってニヤニヤしながら聴いてた。
    「動物園の暗号」は舞台が間違いなく天王寺動物園で、息子が小さい頃は何度か行った私には懐かしさ→
    が勝る感じ(笑)いやぁ、出だしのインパクトはすごいよね。

    短編集はオーディブルと相性がいい気がしたのでこのシリーズを続けていこうとしたら、二作目(スウェーデン館の謎)は長編でちょい悩み中。

  • 臨床犯罪学者 火村英生と推理作家 有栖川有栖コンビの国名シリーズ第1弾。
    短編集だったのも手伝いサクサク読めた。
    火村と有栖川のキャラが特濃な訳じゃないけど妙な引力のある魅力があった。
    緻密なようで大胆な作品という印象を受けた。

  • 火村英生シリーズ3冊目は短編集、キャラクター勝負な感があり、肩の力を抜いてさらっとネ。苦手な関西の地名に強くなれるかな■「動物園の暗号」解けない…いわゆる〇□△ミステリーですね「屋根裏の散歩者」太に尽きる、大だったのかなと大爆笑「赤い稲妻」赤い理由が分からない?「ルーンの導き」読者への挑戦だが「ロシア紅茶の謎」国名シリーズ第一弾、ダリの時の樺田警部と野上部長刑事、トリックも中々で、再現ドラマが良かったかドラマチックでサスペンスフル。楽しめます「八角形の罠」こちらも同様に兵庫県警、野上さん怒る(1994年)

  • 今年は有栖川有栖の火村シリーズを読破しようと思っている。その3冊目。国名シリーズは初。
    長編なのかな?と中を見ると6つの短編集。ワンアイデアからひねり出したスカッと終わる推理もの。
    暗号、暗号、密室、ダイイングメッセージ、毒殺トリック、館もの(?)での読者への挑戦という贅沢な内容になっている。

  • 火村・アリスのコンビによる6つの短編集。ショートショートのようなトリックもあり、サクサク読めて楽しめた。表題作でもあるロシア紅茶の謎は、再現ドラマ風の証言さえしなければ完全犯罪だったのではないだろうか。トリックを明かされてもちょっと信じられないような意外性はとても良かった。

  • 「動物園の暗号」
    動物園内で他殺死体が見つかり、被害者が暗号を握りしめていたので、火村とアリスが暗号読解に挑む。二人のやり取りが楽しい。

    前は「夫婦漫才に見える」と思ったけども今読んでも夫婦漫才に思えた。
    再読だけども忘れてたから新鮮

    「屋根裏の散歩者」
    これは途中から思い出した。
    大家さんが殺される。覗き趣味をメモした日記から女性連続殺人事件の犯人を割り出す。こちらも暗号読解。
    勘の良い人には分かるかも知れない。
    筆者が笑わそうしてるのが伝わってくる。推理に集中できへん。

    「赤い稲妻」
    目撃証言や状況などからの推理。
    きっとしっかり書いてあったんだろうけども、全然分からなかった。

    「ルーンの導き」
    これは惜しかった。火村の友人が巻き込まれて解決した事件をアリスにお話して推理させようとする。
    夫婦漫才とかBLとか(私が勝手に)言ってた火村とアリスの関係。火村がやもめなので、アリスが心配してるようであると知る。見なかったことにしようかと思った。

    「ロシア紅茶の謎」
    人気の音楽家がパーティで毒死する。トリックは「そうきたか!」となりました。
    火村の気障さが堪能できる短編でもあり、
    決め台詞が何回か出てきて「コ◯ンかよ!」と突っ込んでしまった。
    (そこもBLみがあって◎)

    「八角形の罠」
    私側の都合でうまく想像が出来ない。理由は知ってる。またいつか再読しよう。

    以上6編でした。
    気楽に読める短編集で良かった。
    「ルーンの導き」がそれぞれの友情を感じられて私は一番好き。
    落語のようなオチの付け方も面白かった。

    『ロシア紅茶の謎』は
    再読だったため読んだ当時のことを思い出し、最後は久しぶりの邂逅に泣いた。
    高校生にとっては「おじさん」だった2人がいつのまにか年下になり純文学的なところまで、読み解けるようになった。
    15年以上の付き合いでも知らないことがある程よい2人の距離感を素敵に感じた。

  • ・短編のミステリを読むのは久々。
    ・国名シリーズ、ぜひ続編も読んでみたい。

  • 国名シリーズ第1弾。
    疲れたときは新本格の短編集ですよ。
    気軽にトリックを楽しむのには最適の本。

  • 6編の短編。
    国シリーズの1作目。全部良かった、素直に楽しみながら読めた。

    【動物園の暗号】サル山で見つかった飼育係の遺体の手に握られた謎の暗号。
    ●解読してやる!と意気込んだもののさっぱりわからず。むむむ。

    【屋根裏の散歩者】江戸川乱歩の同名作品をなぞった話。
    ●あれです。こわ!

    【赤い妻】マンションからの転落死と踏切
    事故。時間差で亡くなった妻と愛人の謎。
    ●事件の事実に衝撃。ひえー。

    【ルーンの導き】こちらもダイイングメッセージ編。遺体の手に握られた4つの石。
    ●なるほどー、ひとつ勉強に。

    【ロシア紅茶の謎】死因の原因となった毒はどこから。
    ●殺害する側も命懸け。ある意味執念。

    【八角形の罠】舞台のゲネプロで起こった事件。読者に挑戦状、の形態。
    ●挑戦状の形態でトリック解った試しがない。なんとなく犯人はわかるんだけど。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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