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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (371ページ)
感想・レビュー・書評
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大森望さんがご著書で褒めちぎっていたので読んだけど、そこまで???って感じ。
チームの絆とか士気を高揚させる演説みたいな暑苦しい部分にリアリティーがない。例えば冲方丁は『戰の国』で決戦に赴く大谷刑部に「さてさて、皆の衆。勝つとするかね」といわせている。このセリフにリアリティーがあるのは、場の雰囲気が丁寧に描写されていることと、他方で脇役的な人物の反応といった要らない描写が省かれていることにある。スモークが焚かれモブが蠢く中でたった一人の人物にスポットライトが当たるので、瞬間的な説得力、小説としてのリアリティーが膨れ上がる、という構造になっている。
翻って本作はメリハリなく多数の登場人物を常に動かしちゃってるし、簡素を意識した文体もひたすら神の視点からナレーションしてるみたいでヘンだし、会話もうまくないし、女性観も昭和の隠キャみたいだひ。あれ、もしかして小説下手な方ですか?という印象。
後半のファーストコンタクト要素が入ってきてからはわりと楽しめたんだけど。ファーストコンタクトSFって好きだから。
あとロボの造形とか承認システムとかあの辺はリアルなエヴァって感じでまあまあ好き。
事前の期待値が上がりすぎてたかなー。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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