ル・コルビュジエの家 [DVD]

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監督 : マリアノ・コーン ガストン・ドゥプラット 
出演 : ラファエル・スプレゲルブルト  ダニエル・アラオス  エウヘニア・アランソ  イネス・ブッダシ 
  • アメイジングD.C. (2013年10月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4580189028478

ル・コルビュジエの家 [DVD]の感想・レビュー・書評

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  • 完璧にデザインされた「家」はそれ自体はキレイで完成されているんだけど、完璧なモノというのは、往々にして異物を受け入れる余地がない。
    ル・コルビュジエの家がそうというより、その家を完璧だと思う人間側の問題。
    こう、自分の中で「こうあるべき」という世界をつくりあげてしまうともうそれ以外を認められない。
    だから隣人ビクトルに壁に穴をあけられることは、主人公や妻にとってすごく煩わしくて脅威なんだと思う。単なるプライバシー侵害以上の意味合いで。

    隣人はこれまで築きあげてきた成功者としてのシンボルでもある「家」に侵入しようとするエイリアンそのもの。
    しかもその「家」は外観は立派でぴかぴかに磨かれてはいるけど、そこに住んでいる人間は空虚で軽い。(娘の態度に如実に表れている)
    家長である主人公は平気で嘘をつくし、それらしいことを言っても言葉に重みがないは、人間として薄っぺら。
    一方、エイリアンたる隣人はしつこいし変人だけど愛嬌があるし強烈な個性も存在感もある。
    だから主人公は隣人を拒絶し、排除し、果ては抹消しなければならなかったんじゃなかろうか。
    自分の空疎さを認めたくないがために。
    …と、そんなふうにこの映画を消化してみた。

    うーむ、しかしそういう展開だったら、普通なら隣人の作った窓がきっかけとなって、この薄っぺら主人公が自分を見つめ直し、娘や妻や仕事での人間関係の在り方が変わってゆくという流れになりそうなのに、こういう結末とは…。
    ある意味すごくリアリティがある。

  • GYAO経由。題材は良い。ただ前半はもっとサスペンス風にし、ラストはもっとヒューマンドラマにすべきだった。デザイナーをゲスに見せるテイクも???だったし、禿をもっとヤバい人間に描けばかなりスリリングになったはず。

  • ドストエフスキーやカミュの現代版中編小説を読んでるよう。
    1つの「窓」によって、浮上する隣の男の人間ドラマ。久々に極上のブラックで、めちゃめちゃ面白かった。

    舞台のコルビュジエ邸やけど、ああゆう白と赤を基調としたスタイリッシュなインテリアを観ると、どうしてもキューブリックの時計仕掛けや2001年を思い出して贔屓目なる。
    撮影はシュールな絵心が溢れた映像も盛り沢山。表情アップの抜きだけで語らせる静謐さとか、常にそら恐ろしさを付き纏わせる演出に心を掴まれ飽きなかった。
    この実験的な世界観に入りにくい人も居るかもしれないけど、それも計算だと思う。楽しい。

    エンドロールは、またセンスの良い遊び心に時めく。
    残像は、衝撃のラストの構図と、指人形のダンスの官能。

  • 世界共通の「隣人は選べない」というモンダイにこのアルゼンチン映画臭。たまらん。

    「特典映像」でビクトルの人形劇がついてることを期待したのは私だけでしょうか。。。

  • ル・コルビュジエが設計した邸宅に妻と娘と暮らす、成功したデザイナーのレオナルド。ところが隣人の男がこちらに向かって窓を開け始め…。壁に穴が開けられるのをこちらと向こうからモノクロ二分割の画面で見せるオープニングショットから、ハイセンスで皮肉なテイストがたっぷり詰まっています。
    周囲の環境と調和した明るく開放的な空間を演出するデザイナー邸宅に住みながら、周囲の人々との間に見えない壁をもうけて閉じこもっている裕福な人々は、日本にもたくさんいる。「ル・コルビュジエ」のブランド名に惹かれた日本の観客たちに、この皮肉、伝わったのかしらん。
    隣人のビクトルを無教養で下品な男だと家の中では大声で罵りバカにしているくせに、面と向かっては話す度胸もなく、しだいに威圧感を感じて落ち着きをなくしていくレオナルドのみっともなさが笑えます。最初からビクトルを対等な相手として受け入れ、彼の希望にきちんと耳を傾けてさえいれば、上部に明り採りの穴を開けるという解決策がすぐに出てきたはずなのに。うわべをとりつくろって他人ときちんと向き合うことのできないレオナルドの弱さは、しだいに妻と娘との間にある隙間さえも露呈してしまうことになります。
    がさつで図々しくてプライベートなエリアに侵入してくる隣人ビクトルは、しかし、強引なやり方で、レオナルドが自分の周りに築き上げていた壁に穴を開けてくれる存在でもありました。障害があるビクトルの叔父に威圧的な態度をとったことを批判されて、おそらく人生で初めて謝罪した経験は、レオナルドにとっては救いにもなりえたはず。
    だからこそあの終わり方は残念すぎる。死んでゆく隣人に対して最後までこんな態度しかとれないだなんて。ビクトルだって最後の瞬間にこんな情けないやつしか傍らにいないとは無念だったでしょう。こうしてせっかく開けられた風穴はふさがれてしまうラストには、思わず「ひどい!」と小声で叫んでしまいましたよ。最後のクレジットタイトルに流れる「ビクトルの猪マリネの歌」には救われましたけど。チャオ!

  • 撮り方が凄いな〜と思っていたら撮影賞撮ってるんですね。
    会話の中で主人公の首から下しか映さないで奥さんの表情だけで物語るとことか、奥さん目から上しか映ってなかったりとか、所々に隣人との関係性をリンクさせたりしていて、秀逸。
    予告的にはビクトルを悪人に見せるのが目的だったんだろうけど(本編観てから予告を観た)、本編の中盤あたりからビクトルがいい人で、レオナルドが(彼に関しては冒頭から)自己顕示欲が強い傲慢な人間だという構図が見えてくる。
    だけどもビクトルの行動や表情、特に喋り方とその声が奇妙で、「この人は結局何がしたいんや…」と不安をけしかける。

    中盤の「この低音がいい」と知ったかぶる友人が作品の全てを語っていて、「これが良い」「芸術やで」「アートやねん」と言って誇らしげに語る人たちより、「陽が当たる部屋の大切さ」とか、「自分が良いと思うものを隣人と共有する」「お酒を交わして親しみたい」というビクトルの純粋な愛情のほうが、現代人には必要なのでは?という投げかけに終わる。

    最後のレオナルドの行動なんて、それを決定づけるようなところがあります。ヒドいやつやで。教え子に手出そうとするしね。

    曲にノリノリで踊って、24歳の美人といつでもイチャイチャできる人間性のほうが、人生楽しいんじゃない?という提案ですね。

    日本人は特に、生活や人柄の見えない隣人が異質に見えてしまう色合いが強いと思う。そして親しくした方がいいのでは?と思って親しくしても、レオナルドのように"逆に"気味の悪い人もいるので、結局触れないように…思想になってしまう。どうにかならないものでしょうか。

    ツタヤのジャンル分けがコメディになってたのが非常に謎ですが、なかなか面白い映画でした。

  • 2009 アルゼンチン

    開放的な家で心を閉ざしながら住む主人公夫妻と、窓もない部屋で広い心を持って暮らす隣人。
    他の誰かをいいわけに利用して、決して矢面に立とうとしない主人公と、常に堂々として、大切な人が傷つけられたときには立ち向かう勇気を持つ隣人。
    両者の対比がおもしろい映画だった。

    娘に嫌われているのも当然だ。
    隣人を見捨てたことで、和解は不可能になったな。

  • 隣人は、選べない

    ご近所問題と、夫婦間のすれ違いを書いた映画だそうだが、どれもこれも中途半端でなにを中心に見ればいいか分からなかった。
    レビューとか見ないで見てたらカルチャーものかと思ったぐらい

    だめー

  • シュールな作品

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    隣人は、選べない

  •  見ながら、私はどちらかというと、根本的には隣人タイプのような気がする。きっときちんと無駄なく生活したい人から見たらギョッとするようなことをして怪しまれるタイプ。 きっとそう。
     だから、主人公目線で見たらあっちが気持ち悪いけど、あっち目線で見たら主人公はお高く止まって身勝手で何考えてるかわからないタイプなんだと思う。
     太陽の光くらいいいじゃないかとも思うし、景観を崩されるのは嫌だという意見もわかる。 世の中で起きる揉め事の多くはどっちが正しいかなんてわからないってことが基本的にはいいたい映画なのかな。


    「あらすじ: 椅子のデザインで世界的な成功をおさめたレオナルド(ラファエル・スプレゲルブルド)は、近代建築の巨匠として有名なル・コルビュジエが設計した南米唯一の邸宅に、妻子と共に生活していた。ある朝大きな音で目覚めた彼は、隣家の住人ビクトル(ダニエル・アラオス)がレオナルド宅に向けて窓を作るべく、ハンマーで壁に穴を開けていることを知るが……。」

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