羊をめぐる冒険 文庫 上・下巻 完結セット (講談社文庫)

  • 19人登録
  • 4.00評価
    • (1)
    • (5)
    • (1)
    • (0)
    • (0)
  • 4レビュー
著者 : 村上春樹
  • 2004年発売
  • Amazon.co.jp ・本

羊をめぐる冒険 文庫 上・下巻 完結セット (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 羊というのはなんて不思議な動物なんだろう。

    単体を遠目で見るとフワフワした体毛のおかげで可愛らしく見える。

    しかし単体を近くで見ると面長の顔や、焦点が合ってるかわからない目や、奇妙な咀嚼の動きなど、キミ悪さが際立つ。

    さらに群衆になってあの無表情で見つめられると、死の恐怖さえ感じる。

    そんな羊が随所に出てくるせいか、この物語のどの場面でも死が隣り合わせに存在する感じがした。

    主人公があることをキッカケに、星の模様の羊(DIOなのか?!)を探しに東京から北海道を旅する物語。

    登場人物の名前が出てこないので、常に人物像がボヤッとしてるのが不思議な感じ。
    名前は重要なのだ。

    下巻の真相に迫って行くとともに、主人公が追い詰められて行く様子は息がつまる。

    そんな中でも、食べ物や飲み物や音楽がオシャレなのは流石。

    風景や食べ物などがリアルなので、ファンタジーであることを忘れる。

    結果、おもしろい。

    面白かった。

    ダンスダンスダンスを先に読んでしまったので、羊男やいるかホテルに出会うシーンはニヤニヤしてしまった。

    今度は鼠に会うために、さらに過去の作品に触れなければ。


    それにしても、キミ悪いとかなんだかんだ言っても、羊が好きな未年の私。

    不思議だ。

  • 村上春樹さんの小説の中でずば抜けて面白かったです。
    面白さに感動したので、読んだ後いろんな人におすすめしました。
    (他の小説はあまり個人的には好みではないですがエッセイは好きです)

  • よくわからなかった。
    村上春樹個人が何かにけじめをつけたくて書いたとしか思えない。
    創作っていうのはそもそもそういうものなのかもしれないけど。
    それをありがたがれるほどには入り込めなかった。
    ちゃんと理解してないからうまく説明できないんだけど、なんとなく見えてくる主題はとても良さげだから、もう少しシンプルに書いて欲しかったです。

    相変わらず文章表現はいちいち素晴らしいし、「僕」が久しぶりに街に帰ったときの描写は最高でした。


    「僕は二本の缶ビールを飲んでしまうと、空缶を一つずつ、かつては海だった埋立地に向けて思い切り放った。空缶は風に揺れる雑草の海の中に吸い込まれていった。それから僕は煙草を吸った。
    煙草を吸い終わる頃に、懐中電灯を持った男がゆっくりとこちらに歩いて来るのが見えた。男は四十歳前後で、グレーのシャツとズボンをはいて、グレーの帽子をかぶっていた。きっと地域施設の警備員なのだろう。
    『さっき何かを投げていたね』と男は僕の脇に立ってそう言った。
    『投げたよ』と僕は言った。
    『何を投げたんだ?』
    『丸くて、金属でできていて、ふたのあるものだよ』と僕は言った。
    警備員は少し面喰らったようだった。『何故投げたんだ?』
    『理由なんてないよ。十二年前からずっと投げてる。半ダースまとめて投げたこともあるけど、誰も文句は言わなかった』
    『昔は昔だよ』と警備員は言った。『今はここは市有地で、市有地へのゴミの無断投棄は禁じられてる』
    僕はしばらく黙っていた。体の中で一瞬何かが震え、そして止んだ。
    『問題は』と僕は言った。
    『あんたの言ってることの方が筋が通ってるこおなんだよな』」

  • 最後の方になればなるほど、謎が多くなり、そして謎めいたまま終わってしまった。読んでいる時は夢中になって読んで、読み終わると、あれ?と言う、村上春樹独特の世界観と罠にはまってしまいました。

全4件中 1 - 4件を表示

羊をめぐる冒険 文庫 上・下巻 完結セット (講談社文庫)はこんな本です

ツイートする