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感想・レビュー・書評
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「湿地」に続き、満足しました。
あいかわらず事件に派手さもなく、テーマも暗い(DV)のですが、
毎日短い時間した集中して読書できない私のような者でも、ストーリーについていくことができ、かつ物語全体と登場人物のサイドストーリーを楽しめました。
登場人物がそんなにキャラだっているわけでもなく、これといったダイドンデンがあるわけでもないのに、引き込まれるのはなぜ?
それは、”秘密を知りたい”という欲求を満たしてくれるからだと思います。
すこーしづつ暴露される秘密。
それは、道筋をたどるためのパンくずのようでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
建築現場から子供が持ち帰った1本の骨。それは60年以上前の他殺体と見られる人骨だった。
アイスランドの首都レイキャビクを舞台としたエーレンデュル刑事シリーズの2作目。前作「湿地」も娯楽性の高いミステリーだったが、この「緑衣の女」も文句なしの面白さ。深夜まで読みふけってしまった。
刑事の聞き込みにより明らかになってゆく過去の悲しい事件。そして証言の中で見え隠れする「いびつ」という言葉と緑衣の女。
主人公エーレンデュルの人物設定がうまい。主人公は、現在どうしようもない問題を抱えている。小説では過去の悲しい事件と間接的だが微妙に絡み合い、単なるミステリーには終わっていない。
★5個のお勧めミステリー。ただし、前作の「湿地」を読み、レイキャビクの雰囲気を理解したうえで、「緑衣の女」に取り掛かることをお勧めする。 -
「ミレニアム」以来英語以外の言語で書かれたミステリーにちょっと興味がわいたので読みました。
ミステリーとしてはオチはあまり驚かないし、正直最後のシーンも予想通りでしたが、事件と絡むらしいある一家の過去の話に引き込まれるので一気に読めます。虐待の描き方が一部のラノベみたいなセンセーショナルな感じではなく、現実感のある描写なのですごく暗い気持ちにはなるのですが、だからこそ先がどうなるのか知らずにはいられないというか。しかし何十年もたっているらしい白骨死体の捜査にこんなに人手を割くなんて、アイスランド警察暇なのかしら?とは正直思いました。 -
60年前に埋められたのは誰なのか?最初アイスランド風の名前に苦戦するが慣れてくるとすんなり入ってくる.ストーリーに無理がなくキャラも立っている.