黒い仏 探偵石動シリーズ (講談社文庫) [Kindle]

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  • 講談社
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感想・レビュー・書評

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  • 石動戯作探偵シリーズの第二弾。前作「美濃牛」ではなかった石動目線。
    色々びっくりの展開ですごい内容だった。
    名探偵の推理に便乗する犯人‥!?
    犯”人”っていうか、そもそも人間じゃない??

  • これは評価が分かれる作品だろうなぁ。ミステリーだと思って読み始めたから、まさかの展開にちょっと置いてかれた。たまにこういう作品にぶち当たるから、読書って面白い。

  • ――

     賛否両論も当然。こう読むべし、が全く通用しない。


     アンチミステリでありながら、これが新本格、という奇作でもある。ミステリの天敵/アンチという意味でも確かにそうかもしれない。所謂「上位存在」を相手に探偵することの虚しさや滑稽さ、というふうにネガティブに済ませてしまうこともできるし、その時点でついていけない、となるのも頷けるから、評価が定まらないのも納得である。
     けれど実際、探偵の想像力と論理に彼らは為す術がない、となっているところが面白かった。策士策に溺れる、ではないけれど、時空を超え、手を尽くすに尽くしてその想像力を補完する以外に逃げ道が無くなる、というのは、ある種得体の知れない恐怖への打ち克ちかたと構造は同じで、それがこんなふうに変格ミステリとして仕立てられるというのは驚き。
     ラストシーンも、探偵の役割と限界とを端的に表していて良かった。しかしこのナチュラル名探偵 (?)の面倒を見なきゃいけないアントニオの気苦労は絶えそうにない。

     予備知識と事前情報があったからなのか、そこまで問題作!! とは感じなかった。筆もキャラクタもライトで取っ付き易い。惜しむらくは、所謂かの神話と仏教とをもっと具体的に繋ぐことができれば前半に伏線を張れて急展開に背筋が凍る思いをしたかもしれない。無茶云ってるけどさ。このへんトンデモ仏教とか得意なひととかがやりそう。

     素直に良作じゃない? ☆3.2

  • 3-

    文庫本で読了。

  • ☆みっつー!

著者プロフィール

1964年、福井県生まれ。名古屋大学理学部中退。1999年、『ハサミ男』で第13回メフィスト賞を受賞しデビュー。著書に『美濃牛』『黒い仏』『鏡の中は日曜日』『キマイラの新しい城』(いずれも講談社文庫)がある。 2013年2月、逝去。

「2022年 『殊能将之 未発表短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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