珍夜特急2―パキスタン・イラン・トルコ― [Kindle]

  • クロサワ レタリング
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感想・レビュー・書評

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  • 感想:
    パキスタン、イラン、トルコの描写はとても新鮮だ。いずれも行こうと思っていたが行かなかった土地であり、今更ながら少し悔いがある。文化や食事、自力で陸続きで放浪することにより、連続した文化のつながりとして体験、理解できるのであろう。この辺りの文化に興味が湧いてきた。世界がグローバル化して面白く無くなる前に是非とも行っておきたいと思った。



    抜き出し:
    ・イスラム教において、長男は将来の家長として厳しく育てられるというが、このような席にも、家督を継ぐべき息子のみが同席することを許されたのだろう。
    ・物事の真実とは自分の目で見て、あるいは体験して判断しなければならないということを、改めて気づかされたような気がした。
    ・インド人やパキスタン人がチャイというミルクティーを飲むのに対して、アフガン人は日本人と同じく緑茶を飲む。
    ・たとえそれが幻だとわかっていても、毎回今度こそはと思えてしまうほどその偽者は精巧にできていた。(蜃気楼の話)
    ・放浪とは、そこに居続けることによって生まれる安定よりも、新しいものへの好奇心が勝った時に初めて可能となる。
    ・イランの人々はファラーシーと呼ばれるイスラム文字を使う。
    ・アラビア数字がどんなものかと言うと、例えばゼロは点で表され、 1はわりと私たちの使うものに似ているが、 5あたりまで来るとハートマークを逆さまにした記号になってしまい、何も知らなければまさかこれが数字だということにすら気づけない。
    ・バイクによるツーリングツアーという商売があることを初めて知った私は、欧人の余暇の過ごし方について改めて驚かされた。
    ・余談になるが、イスラム教ではキリスト教と違って偶像崇拝が許されていないので、このアラベスクという幾何学模様がその代用にされていると誰かから聞いた。確かにこの美しい模様には、見ているだけで心をときめかせる何かがある。
    ・アラブ人は確かに男も女も毛深い。 特に私たちの国と違って肌を露出させることのないこの国の女性は、無駄毛を処理する必要もないのだろう。
    ・このアララトこそが、ありとあらゆる雌雄の動物を箱舟に乗せ、大洪水を生き残った末にノアがたどり着いた山――いわゆる「ノアの箱舟」に登場する山である。
    ・国境の町でもっとも必要とされる職業こそが両替商である。
    ・今回招待された私たちはこの家族にとって大事な客人であり、その客人と食事を共にできるのは、家長であるババとその妻アネ以外、成人男性のみなのである。
    ・トルコをそのように発展させるためには、礎としてまず英語を普及させなければならない――という使命感に駆られ、こうして日夜英語教育に励んでいるという。何とも熱い男である。
    ・かの地に暮らす特別裕福でもない人々が摂取することを許されていた食物――干からびた野菜や、缶詰でしか食えない魚、唯一生で手に入る羊を使って試行錯誤された栄養分を補給するためだけのまずい料理。
    ・私はこの旅を通じて、いかに女性と長期にわたって旅をすることが難しいかを思い知らされた。
    ・デュリンクユの地下都市
    ・なんでもキリスト教徒が、ローマ帝国からの迫害や、ペルシアの攻撃から逃れるために建設したらしい。
    ・記憶という奴は、何も考えずに過ごしている時には酷く無口な癖に、こうして変化のある時間を過ごしてしまうと途端に饒舌になるらしい。
    ・場所が何処だろうと時代がいつだろうと、こういった勘違いにすがって男が金を浪費していくのは、この世で既に明らかになっている数少ない真理のひとつである。

  • 面白いー!所々クスッと笑ったり、感動したり(ノッチとシルビアとの別れとか)ハラハラしたり。自分は行かないだろう国を旅しているので、知れて楽しい。シルビアが面白くて好き。そして中東の人ってなんで知らない旅人をすぐ泊めるんだろう。不思議。好奇心旺盛で優しいのかな

  • 『珍夜特急2-パキスタン・イラン・トルコ-』
    (クロサワ・コウタロウ)

    友達の友達の旅行記。
    1に続き一気に読めます。面白い!
    いよいよトルコに来ました。またトルコに行きたいなぁ〜

  • インド編に続き面白い。
    イスラム圏が中心となる行程で苦労をしながらも、行く先々で出会う人々に助けられながら旅が進んでいく。

  • パキスタン、イラン、トルコ編
    あまり情報が少ないパキスタンの様子がよくわかります。
    トラブル多発。面白い。
    旅好き、バイク好きにおすすめです。

  • 何でもないことが普通に出来ない…知らない世界を垣間見れておもしろい

  •  危険地帯をドイツ人、イタリア人カップルとバイクで旅する。
     とにかく追体験するだけの本。そこがいい。

  • イスラム教をイメージで捉えることなく、家で泊めてもらった時とかに自分で見て感じたことを信じていこうとする筆者の考え方が好き。やっぱりそれこそ旅だな〜。ドイツ人カップルとのやり取りもいいし、別れの切なさも伝わってきた。

  • 読了。2巻はパキスタンからトルコまで。ドイツ人とイタリア人のカップルと一緒に旅をすることになり、彼らとのやり取りもまた面白い。同じような旅をすることはないと思うが、野営地の探し方をナルホドと思ったり、今思うとかなり危険なエリアを旅していると思われるが、当時は大丈夫だったのだろうか? このエリアを1人旅でなかったのは幸運だったと思う。1巻同様一気に読んでしまった。

  • 絶対行かないと思われる国々を、妄想の中でも一緒に旅できて嬉しいし、楽しい♪

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