これからお祈りにいきます (角川書店単行本) [Kindle]

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著者 : 津村記久子
  • KADOKAWA / 角川書店 (2013年6月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (140ページ)

これからお祈りにいきます (角川書店単行本)の感想・レビュー・書評

  • 津村記久子さんの最新の本。
    津村さんの本はなんとなく必ず読むことにしているので、今回も。

    「サイガサマのウィッカーマン」「バイアブランカの地層と少女」の2篇が入っています。

    えー。相変わらずのツムラ節です(笑)。僕は好きです。

    「サイガサマ」の方が圧倒的に長くて、本の7割です。

    以下、備忘録。ネタバレなんで、読むつもりの人は、読まない方がいいです。

    「サイガサマのウィッカーマン」
    和歌山の話か?と思われますが、雑賀という街。
    その街の、ニキビで悩む男子高校生が主人公。
    いつもながら家庭は崩壊気味で、浮気する父と雑な母と登校拒否の弟。
    主人公はアルバイトしている。大学進学のお金も不安。
    気になる女の子がいて、ひょんなことからちょっと縁ができてメールやり取りしたり。
    その街は、「サイガサマ」と呼ぶ地元の神様が居て、お祭りとして体の一部を表現したモノを作って、集めて、どんどん焼きをする。
    その行事に向けてそこはかとなく進んでいく日常と主人公の淡々とした鬱屈。幽かな絶望感。
    不景気文学のツムラ節、うなってます。
    でも最後にちょっと希望の光が微かに。其の辺の見せ方が、上手いなあ、と。
    ひょっとして読み方によって前半中盤ダレるかもですが、その分終盤、祭りの日くらいからのトコロは、ケッコウ熱くなります。
    そのうねりみたいなものは、ちょっと新境地かも。


    「バイアブランカの地層と少女」
    京都の大学生の男子が主人公。
    当然ながら特にアゲアゲでもなく淡々と冴えなく、女の子にふられたりして過ごしている。
    アルゼンチンの少女となぜかネットで知り合ったりして。
    その地球の反対側の人の幸せを神社で祈っちゃったりして。
    発作的にアルゼンチンに行こうとするけど行けなかったりするお話です。
    これはこれで、主人公と、なんだかいつもつるんでる男性友人との弥次喜多的どうしようもなさのユーモアが、
    割とからっとしていて、これはこれでちょっと目新しかったり。

    という感じでいつものツムラ定食なんですが、味が冴えてきた感じですね。

    次回作も、本好きとしては、楽しみです。

  • 中編「サイガマのウイッカーマン」、短編「バイアブランカの地層と少女」
    が収録された1冊。
    前者は少しSFのような不思議な設定で、後者は京都を舞台にした大学生のお話。

    津村作品として考えるなら「バイアブランカ~」のほうが”らしい”とは思うけど、「サイガマ~」はSFっぽいのにお決まりの主人公の冷静さ(津村作品の醍醐味だと思う)もあって面白い。
    ただ、ハマるのに少し時間がかかったので、評価はやや低め。

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