クロニクル [DVD]

監督 : ジョシュ・トランク 
出演 : デイン・デハーン  アレックス・ラッセル  マイケル・B・ジョーダン 
  • 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
3.50
  • (24)
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  • (24)
  • (6)
本棚登録 : 433
感想 : 81
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988142972125

感想・レビュー・書評

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  • Blu-ray

    不思議な魅力の青春SF。
    〜チベットと無償の愛〜

    周りに壁を作ってしまう性格のアンドリューは、従兄弟で世話好きのマットと人気者のオバマ系男子スティーヴと共に不思議な"穴"を見つけ、その中で物を自由に操る力を授かる。
    その能力を使いこなすにはトレーニングか必要で、天性の才能があったアンドリューは強大な力をつけていく。

    普通の人のままだったら恐らく抑えつけ続けられていたであろう感情が、穴の中で授かった核と母親の死という事件によって化学反応を起こし、爆発してしまった。
    多くの人が想像だけに留めておく中二病世界を実現させてしまったから大変。最強捕食者というキーワードは、弱さを認められないアンドリューを上手く表してると思う。

    「精神が不安定な天才」を題材にした話はよく見るけれど、この映画は才能を手に入れる直前から記録が始まっているところが特徴的。他の映画だったら胎児の時から始めないといけないからね。
    アンドリューは元々普通の(どちらかというと不幸な)少年だからこそ、悲惨さが倍増するんだろうなあ。

    アメリカの高校生が「コップにピンポン球を入れるゲーム」をやっているのをたまに映画で観るけど、あれって面白いの??

  • ★面白いのかと思って観たんだけど・・・ごめんなさい★

    親にも友達にもコケにされてるへなちょこヘタれが
    得体のしれないパワーを得たことで超人となるが、
    調子に乗って墓穴を掘るってお話。

    もっと脚本が優れていれば大傑作に化けたかもという
    個人的見解です。

    残念

  • これは傑作。

    まぁ、借りる前に超能力系の話だってのは
    何となくパッケージ見てわかってたのよ。

    で、「動画がYoutubeで上がって大評判」とかなんとか。
    なので、Youtubeにアップした動画で人気者になる
    「アフロ忍者」とか「バッドアス」みたいな話かと思ったんですけどね。
    あ、「キックアス」もそんなんだったか。

    でも劇中ではYoutube云々は出てこない、リアルでの話題拡散についての記載だったんすね。


    ではネタバレを含みつつお話に触れていきますか。

    主人公、アンドリューは気の小さい、tooシャイシャイボーイの高校生。
    友達もおらず、従兄弟のマットと話をするかしないか、ってくらい。

    こいつが何を思ったか、古いビデオカメラを買い込んで、日々の生活を録画しはじめると。
    これには俺も
    「また主観視点物か……」
    とウンザリ。

    POV(主観視点)物って、なんかダルイよね。
    それを自然に見せるためか、無駄な会話や間も撮った時間そのまま垂れ流し続けるあたりとか。

    残念ながら序盤はそんなしょぼいアンドリュー君の生活をだらだら見させられます。
    一応、全垂れ流しではなく、ちょこちょこ編集が入っているので助かりますが。

    そんな状況がある日一変。
    従兄弟のマットと社交性の高く、生徒会長候補の黒人少年スティーブが
    謎の穴を発見し、カメラマンアンドリューを連れて探索に行くと謎の光る鉱石が。

    穴が崩壊しそうになって命からがら逃げ延びた3人。

    気付くと彼らは超能力を手にしていたわけです。
    で、こっからが本番。
    この3人がキャッキャいいながらその力を試してイタヅラに明け暮れるわけです。
    はじめは小さいものから(スカートめくりは当然)、徐々に力のコントロールを覚えて
    ついには大空を飛びまわる。

    いやこの辺、スーパーヒーローものでもテンションあがりまくりなシーンの一つじゃない?
    ほら、能力のお試しをするシーンさ。
    やっぱり一番記憶に残ってたりするのはスパイダーマンだったりするんだけど、
    これが一人ではなくて、3人共有の秘密としていろいろなチャレンジや
    バカな事をやってみたりするわけさ。

    ここで力を発揮するのがPOV。
    俺の嫌いなPOVのはずだったんだけど、この視点のおかげで、
    まるで自分がその3人のうちの一人であるかのような当事者感?
    これ半端ないっす。

    ここに来るとカメラマンは必ずしもアンドリューではなく、
    時々に応じて別の人が持ったり、またサイコキネシスでファンネル的に操ったりしてる。

    スティーブとアンドリューが先に空を飛べるようになったのを下から見上げるマットの視点。
    飛んでみて力のコントロールに失敗して落ちるマットの視点。
    3人一緒になって空を飛びまわる視点。

    このあたりが非常に見事。
    うらやましい、俺もこの3人組に入りたい。
    いや、入って一緒に笑ってるみたいな錯覚すらある。
    そんな多好感がたーまらないわけです。

    遊び疲れて3人でアンドリューの部屋に泊まって寝ちゃったりね。
    スティーブなんか、彼女がいるのにもう何週間も3人だけで遊んでいる始末。

    これだけでもスーパーヒーロー映画を見てきた人たちに
    観てほしいわ、と思うに十分な理由なんですけど、
    この後のお話の展開としては、その「力」に振り回されたというか、
    若さ・未熟さゆえの結末というか、そんな点も非常に切なくて悪くない。

    「力」を手にしたけどスーパーヒーローの道を選ばない、って
    高校生に限らず、それは自然でリアルじゃない?
    最後の顛末もね。
    3人での友情は結べたんだけど、基本的にアンドリューは弱く、幼いんだな。

    そもそもカメラを介して世界を見ていたのも、他者との断絶を思わせる。
    スティーブ、マットにも、ピーター・パーカーにも、支えてくれる人が居たんだがな。
    途中、初経験をしかけてしくじる事もあったが、その時も別に相手を愛してたわけじゃなかった。
    逆に、力と無縁の所にあるアンドリュー自身を肯定してくれる人も居なかった(いなくなった、か)
    それじゃぁね……。

    またカメラといえば、アンドリュー暴走後は
    POVじゃなく、報道のカメラや町中の警備カメラからの映像で見せるのも
    これ以上ない第三者視点というか、突き放した感じになる演出が憎いね。

    まぁ、2日連続で超能力者暴発物を見ちゃったわけだが、
    キャリーも境遇にてるよな、と思ったり。


    あ、主役のアンドリュー君は今度のスパイダーマンで
    ハリー・オズボーンをやるようですね。
    ナイーブそうなところが似合いそうだけど、やっぱコミックみたいなブサメンは
    起用されないんだなぁ。

  • 高校生3人が謎の青い物体に触れたことで超能力が使えるように。
    最初は物を動かしたり空を飛んだりするぐらいで微笑ましいが、段々主人公アンドリューが暴走していくので笑えなくなる。
    が、めっちゃ面白いので一気に観れます。
    ラストもあんな展開になるとは・・・
    超能力を手に入れた頃の彼らの楽しそうな姿が鑑賞後頭に浮かんで切なくなりました。

  •  皆さんからお薦めされてた『クロニクル』、ようやく観ましたー。事前情報で大友先生の『童夢』や『AKIRA』とデパルマ先生の『キャリー』(と『フューリー』)を足したやつって聞いてたんですがまんまでしたね。

     ストーリー以外の要素として特徴的なPOV撮影ですが、これが我々を日常的感覚に引き寄せる効果になってると思います。(『童夢』と『AKIRA』だと前者が日常系、『キャリー』と『フューリー』でもやはり前者が日常系。)話の類型とは外れますが、岩明均の『寄生獣』なんかも日常系感覚を持ってたような。
     今までのPOVものだとカメラを置いてFIX、ぐらいしか表情をつけらんなかったんですが今回は超能力で浮かすんで、上から撮ったりだとか普通の映画に近い画づくりができてしまうという。そこがおもしろいですよね。
     「これどこまでやんのやろ?」と思いながら観てたら最後までやるのでびっくり。さすが監視カメラ社会。ただそのかわりに、最終的に「これ誰が編集したんだよ!?1台目のカメラを穴から掘り出したんならあの物体はどうなった??」ってなるというw(続編あるみたいですけどね・・・)
     なので普通の撮り方でもよかったんじゃないかな?とも思ったんですが、そうするとあまりにもありきたりすぎる内容ですよね。POVなのは『キャリー』のスプリットスクリーンみたいなもんなのかなって気がします。
     あと、最初にお金をゲットする方法があまりにバカすぎてちょっと・・・もうちょっとやり方があるでしょと。いきなりバレてるし。というわけで★4つにしました。
     バッドエンドでも基本的には好きなんですけど、中盤のスターウォーズネタとかすごく微笑ましくて「男子高校生の日常」って感じだったので、この映画の彼らには幸せになって欲しかった・・・。

  •  偶然落見つけた洞穴で謎の物質を見つけた高校生三人組。その日以来彼らは超能力を使えるようになり三人は喜んでその能力を高めていくのだが…

     主人公たちが撮ったカメラの映像や監視カメラなどの映像を使って撮られたという設定の映画です。こういう撮り方の映画をファウンド・フッテージと呼ぶそうです。

     序盤は主人公の日常が撮影されているだけなので、退屈と言えば退屈なのですが、主人公たちが超能力を手に入れ、それを使っていたずらをしたり、空中を飛び回ったりというシーンは見ごたえがありました。たぶん普通の映画だと飛び回っている三人を見ている、というシーンになると思うのですが、主人公のカメラからの撮影という設定なので、実際に彼らと一緒に飛び回っているような臨場感というか、楽しさがありました。

     なかなか作品の方向性が見えなかったのが気になったのですが、よくよく考えると高校生が考えなしに撮り始めた映像なので、そう考えるとリアルだなとも思ったり。

     そして方向性がようやく見える学園祭(?)からのクライマックスまでの迫力は見事の一言! これもファウンド・フッテージだからこその臨場感に引き込まれたから、というのがあると思います。

     そして、そうなってしまった主人公の心情というのが妙にリアルに感じました。高校生という時期の主人公だからこそこういう風になったのだな、と思うとSFだけでなく青春ものとしても意外としっかりと出来上がった作品だと思います。

  • これは全く新しい才能と出会えた。たった一つの超能力(サイコキネシス)で、ここまでの広がりを持つ物語を創れるとは。能力者を一人のヒーロー役に絞らず、3人にするというアイディアも良いし、キャラの描き分けもばっちり。こーゆー撮り方をモキュメンタリーと呼ぶのかと思っていたら、さらにその中で細分化されたファウンドフッテージというジャンルにあたるそう。特殊能力を手にした等身大の高校生の歓喜と戸惑いが生々しく描き出されている。いじめられっ子が正義の味方には成り得ず、性格が歪んでしまっているのもリアルで説得力があるし、その分ラストの悲しさが際立つ。これがデビュー作らしいけど、次の監督作がファンタスティック・フォーで決定しているというのがちと残念。☆4

  • 衝撃的という意味で★5つ。ひょんなことから超能力を得た高校生たちが主人公。
    特別な能力をさずかった場合、たいていの映画では、善意のヒーローとなる。
    だけど、この作品の彼らは、ごくごく普通の高校生。家庭に問題があるのもそんなに珍しくないだろうし、そのせいで不安定になるのもまぁしょうがない。
    強い力にはしゃぎ、慌て、もてあそぶさまは、あーあしょうがないなもー、と呆れながらもまぁ許容範囲。
    でも、だんだんもてあまし、取りつかれてくるところで不穏な空気に。
    崩壊まではあっという間だった。AKIRAの鉄雄と金田を観てるみたいだった。
    唯一生き残る彼は、心が強い人間なんだろう。ヒーローって相当精神力が強くないとだめなんだなぁ。私はなれそうにありません、という結論に至った。

  • これは面白かった!
    もろ「ドラゴンボール」の舞空術、「キャリー」の展開、「AKIRA」および「童夢」展開だが、
    ここまで鮮やかに映像で見せてもらえたのは最高!
    カメラを飛ばして自分を撮る自己愛が、筋の要にもなってくる、必然性と革新性。
    涙がにじむくらいにアンドリューに自己投影しちまったよ。
    (可愛かったころのディカプリオを思い出す。どこか投影しやすい顔つきというものがあるのかな)

  • ふつう劇的に描かれるべき超能力という主題が、ドキュメンタリータッチに描かれているというのが本作の新しさ。
    その形式にそぐう終わり方だった。

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