暗いところで待ち合わせ [Kindle]

著者 :
  • 幻冬舎
4.09
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本棚登録 : 1118
感想 : 65
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感想・レビュー・書評

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  • 暗闇の世界だけど我が家でミチルなりに心地よく生活していたのに、そこにこっそり住み着いてしまったアキヒロ。お互いを認識して、強くもなり弱くもなり不安定にはなったけど、それがいとおしい。

    台詞も少ない分、物音だったり部屋の空気感など感じられる文章でした。

  • ちょっと涙腺がバカになってるので、じわっと涙も浮かんだ。
    孤独なふたりの不思議な同居生活。アキヒロ、根が優しい人だから、職場にも馴染めなかったんだろうな…。
    読み終わって、すごい穏やかな気持ちになれた。2人の未来に明るい光がさすといいな。

  • 表紙は怖いが、ホラー要素は全くなかった。あらためて乙一さんの幅の広さに感服。とても読みやすく、それでいてミステリによくあるような「そうだったのか!」という感じも味わえる。この作品は小川洋子さんや川上弘美さんに近いような気もする。

  • 視力をなくして一人暮らしをしている女性と、会社の同僚の電車での人身事故に関わってしまった男性とのお話。
    男性が女性の家に忍び込んで密かに暮らしていくお話なのですが、このままどうなるのか、男性はどうしたいのかなど、いろいろ浮かんでくる疑問を、自分的には納得させてくれる形で結末を迎えさせてくれる内容でした。
    男性はよくないことをしているのだろうけれど、なにか救いがあるというか、久しぶりに最後までのめり込んで読んだ作品でした。

  • アキヒロの周囲の人間となじめない描写には、共感の連続でチビりそうになりました。

    久しぶりの乙一さん小説、楽しかったです!

  • 殺人者として追われるアキヒロがひとり暮らしの盲目のミチルの部屋に侵入したあたりから引き込まれる。バレないように身を隠してるが目が見えない分他の感覚が鋭いのですぐに他人がいることにミチルは気づく。でも世間からのけ者にされてきたふたりだからこそ相手の存在を気遣えるのよね。最後のアキヒロのミチルにかける言葉が心に響く。君を元気づけたい。でもその方法がわからないんだ・・・・。飾ってない不器用な言葉の方がストレートだ。

  • 欲しいが手に入れることが出来ないものを軽蔑する(ないし欲しくないと思い込む)というのは、人間が無意識で行う心の防衛反応である。ミチルもアキヒロも他人をそうやって遠ざけていたのである。

    最後の文章で"彼女は目を閉じ"という描写があった。そこで初めて全盲のミチルが目を開けていたということを知った。この物語を通して彼女は暗闇を見つめ続けていたということを最後に気づかせられるのである。
    ミステリ作家の書く物語であるということを感じさせてくれる一冊であると同時に、心温まる物語であった。
    乙一さんが別名で出してる"吉祥寺の朝比奈くん"もオススメなのでぜひ。

  • ★★★★
    今月6冊目
    乙一、20年ぶりとかに読んだが素晴らしかった。
    殺人犯として追われる男が目の見えない女性の家に逃げ込んだ。
    その目的は?
    なるほど、短いながらよくできてました。

  • 2023.02.13 読了。

    面白かった。

    感想はブログにて。
    https://newblushingviolet.com/kuraitokorode-machiawase/

  • 乙一さんの作品は初読みです。表紙でホラー系だと思って、読むのを後回しにしてました。でもホラーじゃなくて、ミステリーとほっこりする物語でした。目の見えない女性と殺人事件の容疑者の奇妙な同居生活。読んで良かった一冊。

著者プロフィール

1996年、『夏と花火と私の死体』で第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞しデビュー。2002年『GOTH リストカット事件』で第3回本格ミステリ大賞を受賞。他著に『失はれる物語』など。

「2022年 『さよならに反する現象』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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