悪果 (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 初の黒川博行作品をKindleにて。
    大阪を舞台にした警察小説。マル暴担当のノンキャリア刑事が
    主人公なのだが、この主人公を始め全ての登場人物に善人が1人
    も居ないという、ある種割り切ったモノ。

    リアリティに関してはやっぱりもの凄い。
    特に前半の賭場ガサ入れの部分の綿密な描写は息を呑む程
    スリリングだし、暴力団やその周辺人物との対峙シーンの迫力も
    満点。ハードボイルドとしてはかなり突出した作品であることは
    間違い無いのだけど・・・。

    ・・・ごめん、ダメだわ大阪弁(^^;)。
    この特殊な言語をいちいち変換しながら読まなきゃならないのが
    かなり苦痛だし、基本的に警察が悪の温床という設定もかなり不快。
    もちろん悪人が居てもいいのだけど、全員ってのはちょっと救いが
    無さすぎな感あり。

    惜しいんだけどなぁ・・・。
    他の作品も全部大阪弁なのかなぁ・・・。だとしたらもう読まない
    作家になっちゃうんだけど(^^;)。

  • いわゆる悪徳刑事モノ。その手管のディティール含め圧倒的な筆力でとにかく読ませます、ラストは微妙に拍子抜けだったりもするんだけどその分リアリティはあるんである意味一貫はしてるよなあと。

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著者プロフィール

黒川博行
1949年、愛媛県生まれ。京都市立芸術大学彫刻科卒業後、会社員、府立高校の美術教師として勤務するが、83年「二度のお別れ」でサントリミステリー大賞佳作を受賞し、翌年、同作でデビュー。86年「キャッツアイころがった」でサントリーミステリー大賞を受賞、96年『カウント・プラン』で推理作家協会賞を、2014年『破門』で直木賞、20年ミステリー文学大賞を受賞した。

「2022年 『連鎖』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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