シャイロックの子供たち [Kindle]

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 73
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感想・レビュー・書評

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  • おもしろかったけど最後はモヤっとした終わり方で不完全燃焼。

  • 半沢直樹シリーズ2冊に続き、池井戸潤の銀行モノをもう一つ読む。
    ちなみにKindleでリリースされている池井戸作品はこの3作品のみ。

    時代設定としてはポストバブルの時代。舞台となる東京第一銀行は
    この後に産業中央銀行と合併し、東京中央銀行となるところらしい。
    合併先の産中銀には、そろそろ半沢が就職したころ、か?

    いわゆる連作短編の体をなしているが、ひとつなぎの長編として
    読むべき。各章で主人公はどんどん変わっていくのだが、最後に
    は見事に全てがリンクする。登場人物も多種多様で、最終的には
    あまりにも意外な人が主人公になってびっくり。
    ミステリーとして読んでも、かなりの手応えを感じると思う。

    ただ、半沢シリーズに比較するとこの作品の世界観は非常に暗い。
    銀行に勤めたいと思った事などただの一度も無いのだけど、コレを
    読むとその気持ちが更に増す。現役の銀行員がこれを読んだら、
    どういう感想を持つのかなぁ?そのへん、ちょっと興味深いかも。

    タイトルの「シャイロック」は、シェイクスピアの「ヴェニスの商人」
    に出てくる金貸し。決して初代キング・オブ・パンクラスのあの人で
    は無いのでご注意を。

  • スリリングで盛り上がった割には、最後があっさりしすぎていて、満足度今一歩。

  • いろいろな視点から展開して面白い
    池井戸作品だからか もっともっとと欲しがってしまう笑
    銀行って、、、、まあいいや。

  • とある支店の銀行員達のオムニバス形式で繰り広げられるミステリー。
    視点がどんどん変わるので感情移入するのは難しかったけど、銀行の豆知識も知ることができて面白い。

  • 著者の得意な銀行もの。そこまで期待しないでオーディブルで聞いた割には、予想を超えた展開のものもあり、面白かった。

  • 映画を見てから読みました。
    もちろん原作は面白いですが、映画はそれ以上に面白くなっていたと思います。

  • 短編集のようで全部が繋がっていて、とてもおもしろかった!銀行の仕組みや組織に眠る闇が伝わってきて、緊張感を感じた。人生についても考えさせられる。

  • 銀行を舞台にしたミステリー小説。
    やっぱり池井戸潤、とてつもなく重い。

  • 映画化されるので、10数年ぶりに再読。

    東京の下町を拠点とするメガバンクの長原支店で働く銀行マンたちが入れ替わり主人公をつとめる連作短編集。ノルマ遂行、現金紛失、パワハラ、社内恋愛など、銀行によくあるトラブル、トピックが集まる。当然、いつもの池井戸作品らしく最後はスカッとした快感を味わえ、働く人に元気を与えてくれると期待するが、中盤からリーマン小説らしからぬ展開へ。そして、本作品が実は、犯罪ミステリーだったことに気づく。

    「半沢直樹」や「下町ロケット」よりも前の作品であり、これぞ池井戸作品というスタイルが確立していなかった。が、この粗削りさは、それはそれで意外性があって面白い。

    しかし、この作品で描かれる当時の銀行マンスタイルは、出世こそが人生の目標で、自身は生涯を銀行に捧げるというもの。これが令和時代の映画に持ち込めるのかが心配だ。

著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞。主な作品に、「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』『アルルカンと道化師』)、「下町ロケット」シリーズ(『下町ロケット』『ガウディ計画』『ゴースト』『ヤタガラス』)、『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』『民王』『民王 シベリアの陰謀』『不祥事』『花咲舞が黙ってない』『ルーズヴェルト・ゲーム』『シャイロックの子供たち』『ノーサイド・ゲーム』『ハヤブサ消防団』などがある。

「2023年 『新装版 BT’63(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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