シャイロックの子供たち [Kindle]

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 73
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感想・レビュー・書評

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  • 池井戸作品はほとんど読んでいるが、なぜか読んでいなかった作品。

    銀行の一支店を舞台にした短編集かと思いきや、実は銀行の不正を暴く長編ミステリ小説。
    物語は二転三転して意外な結末を迎える。

    池井戸潤って、こんなスタイルの作品も書くのですね。

    小説とは言え、こんなコンプライアンスもへったくれもない企業はないだろう。
    そう思っていたが、これはビッグ〇ーターだ。

  • 面白かった!
    追い詰められる銀行員。何度となく自分が追い詰められている気分を味わった。
    終わったと思ったら、そうではなく。?と思いながら読み進めると、「えー!」がやってくる。一冊読むとしばらくはお腹いっぱいの池井戸作品。今年はもう十分かな。

  • 作者の勤務してた三菱銀行のライバル行に勤務していました。同業者として、三菱は殿様商売の優雅な銀行と思っていましたが、当行と同じような業績至上主義の組織だと知り、やや驚きました。己の昇進と保身のために、部下を叱咤激励し、平気で人格までも否定する銀行のあり方をよく知っているだけに、1話読む毎に思わず遣る瀬ない溜息をついてしまいました。しかし、最後まで思わず読ませてしまう作者の筆力には感心させられます。続編が待ち遠しく思います。

  • 本年度30冊目。
    自分はこういう短編がつながり合う物語がとても好きで、読みやすく、いい気分転換になった。

    何人か友人がいる銀行の世界…こういったことがあるのかもしれないなぁ。

  • 短編小説の寄せ集めなので、他の小説ほどの迫力はないのだけれども、最後に全てのストーリーが一つにつながるのがとても面白い。そして、色々な人の人生というか人間模様というかがとても考えさせられる。これ読むと、半沢直樹シリーズも、スピンオフ作品作ればいいのに、と思う。ところでこのタイトルの意味、小説読んだだけでは分からなかったんだけど、読み終わってから検索してなるほどな、と思いました。

  • 一銀行の支店を舞台とした短編集かと思いきや
    途中から大きな犯罪を暴く話になってくる。

    厳しいノルマ、昇進への執念、壊れてゆく心。

    そしてラストのどんでん返し
    人間模様が恐ろしい

  • 2023.11.29
    銀行という枠組みのなかでもがいて生きている人々が描かれている。
    家族のために生きるということは、何を為さざるべきかと考えさせられる。

  • モザイク状に進行していく銀行支店内のミステリ。
    展開が読めず不穏な状況が続き、収束の糸口が見えかける頃には、心がきゅっと締め付けられる。
    池井戸作品の傑作だと思う。

  • ある支店の事件を通じ、そこに登場する銀行員のONとOFFの世界を、時代を交錯しミステリー仕立てに描かれている。

  • おもしろい!

著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞。主な作品に、「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』『アルルカンと道化師』)、「下町ロケット」シリーズ(『下町ロケット』『ガウディ計画』『ゴースト』『ヤタガラス』)、『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』『民王』『民王 シベリアの陰謀』『不祥事』『花咲舞が黙ってない』『ルーズヴェルト・ゲーム』『シャイロックの子供たち』『ノーサイド・ゲーム』『ハヤブサ消防団』などがある。

「2023年 『新装版 BT’63(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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