舟を編む 通常版 [DVD]

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監督 : 石井裕也 
出演 : 松田龍平  宮崎あおい  オダギリジョー  黒木華  渡辺美佐子 
  • 松竹 (2013年11月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988105067707

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舟を編む 通常版 [DVD]の感想・レビュー・書評

  • 辞書編纂にかけられる途方もなく長い時間。一見、地味でつまらなさそうな仕事にかけがえのない生き甲斐を見出す。

    そういえば、大学入学当時は日本語学研究の一環として、色んな辞書を読み比べたりしたなぁ。

    せっかく日本に生まれ育ったのだから、きちんと大切に日本語を使っていきたいと感じた。一緒に見に行った人と、しばらくの間「用例採集!」がブームでした。全然違う二組のカップルがどちらも微笑ましくて、見ていて幸せな気分になった。しかし、あの恋文は…笑。

  • 本を読んだ直後なので、違ってるとこがいろいろ気にはなっちゃったけど、編集部や下宿先がとてもいい感じに映像化されていて満足です。
    本と資料にまみれてる空気感、素敵です。
    辞書で片っ端から「右」を引きたくなるよね。

    西岡くんが好きだなー。
    ダサいけどいい。

  • 素晴らしい作品でした。
    原作に見劣りする部分は全くありませんでした。
    やさしい人がたくさん出てくる
    熱意のこもったとても素晴らしい物語です。
    役者さんも誰も彼も静かに炎立つような演技で
    感動させていただきました。

  • 2013年 日本
    監督:石井裕也
    原作:三浦しをん『舟を編む』
    出演:松田龍平/宮崎あおい/オダギリジョー/池脇千鶴/黒木華/伊佐山ひろ子/小林薫/加藤剛
    http://fune-amu.com/

    オタクの共感度抜群の三浦しをんの本屋大賞受賞作品ですが、文庫派なので原作は未読。しかしかえってキャスティングに先入観を持たず、映画として楽しく見れました。

    序盤の、馬締くん(松田龍平)がとにかく面白い(笑)。一見無表情なのに感情の動きがすごく伝わってくる。はまり役でした。ハードル高めの美少年役だった「ご法度」の頃から思えば、良い役者さんになりましたねえ(しみじみ)。松本先生(加藤剛)の言葉に、ものすごく感動してるんだろうなあとか、不器用ながら西岡(オダギリジョー)に歩み寄ろうとするところとか、一生懸命でとても可愛い。辞書編纂に関わることで、どんくさそうだった馬締くんが水を得た魚のように活き活きと働き始めるのが見ていて気持ちよく、そんな彼に触発されて、ちゃらんぽらんだった西岡まで頼りがいあるカッコいい先輩になってっちゃうあたりとか、かなり胸アツでした。そしてオダギリジョーは安定のかっこよさ!!(今気づいたけど、このキャスティングはやはり原作者の好みでしょうか・笑)。恋愛パートも、馬締くんの不器用っぷりが超絶おかしく、達筆でラブレター書いちゃうあたりとか爆笑でした。

    普通に考えてちょっと奇人変人の部類に入りそうな馬締くんを、大家さんや辞書編集部の人たちが、みな信頼して暖かく見守っているのも微笑ましくて好きだったなあ。15年という長きにわたる辞書編纂、その一見地味なお仕事がここまでエンターテイメント作品になるとは驚きです。総じて良い映画でした。
    (2013.10.21)

  • 気に入った小説だったため、「西岡はオダギリジョーじゃないだろ...かぐやも違うだろ~(涙)」なんて思っていた。個性がある方たちなので、小説の世界が塗り替えられてしまうのが嫌だった。

    母が珍しく観たいと言っていたのでDVDを借りて帰った。
    彼らは西岡とかぐやをしっかり演じ切っていた。
    小説の世界がそのままフィルムで表現されていた。

    小説を読んだ人なら分かると思うが、本作ではいくつかの山がある。

    その中でも、一番心に残ったのが加藤剛演じる松本の"死"の部分だ。
    心にじわりと染み入る悲しみ。しかしながら、松本が傾ける「言葉への想い」は、しっかりと馬締青年に引き継がれた。ここの演出は秀逸だった。

    先入観で観ないぞと思ってしまってすみませんでした。
    本当に素晴らしい作品をありがとうございました。

  • 舟を編む 三浦しをん原作
    石井裕也監督

    しっとりと こころの中に 沁み込む いい作品でした。
    松田龍平の なみなみならぬ 演技が 冴えを見せた。
    配役も じつに 実力派が そろっている。

    オダギリジョーのもつ フワフワ感。
    酔っぱらって プロポーズするときの表情。
    ダサいけど、ステキだよ。
    宮﨑あおいが 松田龍平から 好きだと言われるときの
    目の輝きは すごいねぇ。
    加藤剛の 凛々しさ。
    八千草薫の 瞬間的な目の動き。
    小林薫のさりげなさ。
    渡辺美佐子のタケさん。
    伊佐山ひろ子の いぶし銀的存在。

    言葉を大切にした 言葉使い。
    そして、言葉を削づった人との間合い。

    作業する人は 熱くもなく 静かに闘志を燃やす。
    石井裕也監督の 才能が ほとばしっている。

  • こい【恋】
    ある人を好きになってしまい、
    寝ても覚めてもその人が頭から離れず、
    他のことが手につかなくなり、
    身悶えしたくなるような心の状態。

    成就すれば、
    天にものぼる気持ちになる。


    れん あい【恋愛】
    特定の異性に特別の愛情をいだいて、二人だけで一緒に居たい、出来るなら合体したいという気持を持ちながら、それが、常にはかなえられないで、ひどく心を苦しめる・(まれにかなえられて歓喜する)状態。
    ー〈新明解国語辞典〉第4版(1989年)


    『舟を編む』、石井裕也監督の映画だけど、『川の底からこんにちは』の頃と違って三浦しをんの原作も有名だし、これと『バンクーバーの朝日』とかはウェルメイド、ビッグバジェットな映画なのかなと思ってなんとなく観るの避けてた。
    でも、観てみたらすごくよかったです。

    映画は1995年から始まりますが、赤瀬川原平の『新解さんの謎』が出たのが1996年。その頃はまだ第5版って出てなかったので、有名な「合体」の語釈が最新版でした。
    原作は読んでないんだけど、やはり新明解が引用されてるらしく。で、これはもう第5版なので、原作の方は時代設定を正確には決めてないらしい。(2009年らしいけど。)

    あと、BSでやってた『ケンボー先生と山田先生』なんかもよかったですね。


    最近、観る映画どれも松田龍平くんが出てて、龍平祭りなんですけど笑、この映画の龍平くんもすげーよかった。
    やっぱり龍平くんと言えば『御法度』からなので、そのスジの人御用達というか笑。。で、そのスジの人って、三浦しをん先生なんかもそうだけど。『まほろ駅前多田便利軒』にも出てましたしね。

    で、相方?がオダギリジョーという。五代くんで、こちらもやはりそのスジの人には人気が笑。

    というわけで楽屋オチの、BLとか麻生さんとかには爆笑しました。又吉も。

    キャストで言うと、他も全員よかったんだけど、別に好きじゃない池脇千鶴と笑。加藤剛さん最高だったですね。
    宮崎あおいちゃんは27歳の頃の化粧が浮いててすげーブスなんだけど、12年後の時がめちゃくちゃかわいいのなんででしょうね。

    でも一番びっくりしたのは、これまた別に好きじゃない黒木華。あいつの演技マジでやべぇ。バケモンかと思いました。


    おはなしの方に戻るけど、龍平くん演じるマジメくんが、なんか読書好きの友達に似てて。顔はあんなにイケメンではないけど、ほんとに本オタクで。
    本もだけど、言語ってコミュニケーションツールなのに、コミュ障気味だったり(友達はそうじゃないけど)、恋愛の方法がわからなかったりと。
    最近、本好きな人ほど人の話を聞かんなぁとか、けっこうそういうことも考えてたので、すごくよくできてるなあと思って。海に沈む演出はベタなんだけど、友達の脳内とかあんな感じになるんだろうなあとすごく感じられた。

    僕もあんな感じになることがあって。
    普通に会話とかしてて、言葉が出てこない時もそうなんだけど。

    自分のライフワーク?みたいな作業って、けっこう辞書編纂とか土器復元に近いところがあって。
    説明すごく難しいし、同じ趣味カテゴリの人にも「そんなこと普通しねーよ!」「バカじゃねーの!?」とか思われるようなことなんです。誰にもわかってもらえないし。
    で、昔はそれ、「誰かがやらなきゃならない。俺が!」って使命感を持ってたので、すごくわかるんです。その師匠は元々編集してた人なんだけど。

    だから主人公に対してはすごく感情移入して観てました。こんな映画観たら泣きますよ。

  • 原作を読まずに見ました。

    もどかしい程の"間"が物語の中にぐいぐいと引き込んでくれました。
    海に例えられる言葉達、迫りくる時間の中での焦燥感、静かに燃え続ける情熱の青い炎…そんな内なる物が映像から伝わってきました。
    派手な場面は全くないのに二時間ちょっとの時間を感じさせない本当に素晴らしい作品だったと思います。
    そしてどの俳優の演技も素晴らしかったです。

    2016年の秋にはアニメ化も決まっているという事なのでそれも楽しみにしつつ、原作の小説を読まなくては…。
    きっと映画では描かれなかった詳細な描写があるのでしょうから。

  • 監督 石井裕也
    脚本 渡辺謙作

    どこかのレビューで、「ひとつの小説を観終わったかのようだ」というのがあったが、まさにその通りである。観終わったあとのとてつもない満足感がそれを物語っている。

    久々に最高の映画だった。何より演技派ぞろいである。演技力のある人々の映画は、観ていてすごく安心する。

    映画を通じて描かれる「言葉」の持つ重み。美しい言葉遣いの人には、老若男女問わず、自然と心が惹かれるものだ。

    松田龍平の作品は初めて観たが、素晴らしい演技力、以外にふさわしい言葉が見つからない。言葉が好きで、それを自分の中だけでなく外に向けて使っていく喜びに少しずつ気づいていく姿は、単純に人に心を開いていくのとはまた違った、繊細な成長であり、表現するのはとても難しいと思うが、それを完全に演じきっていた。

    オダギリジョーは、どんな役でもはまるようだ。いわゆる天才役者、と呼ぶのか。食事の仕方、会話のときの目の動き、どれをとっても自然だ。

    そして宮崎あおい。前回観たツレがうつになりましてでも思ったが、彼女の笑顔は本当に優しい。ラブレターについて文句を言っている時も、怒っていながらその中に愛情が込もっていて、観ていてほっとする。

    それ以外にも、辞書編集部の人々、下宿先のおばさん、全員本当にはまり役だ。これは彼らの演技力もさることながら、適材適所を実現させた監督の力だろう。

    些細なことではあるが、この映画を観ていて気付いたのは、時の流れを表すことの難しさである。オダギリジョーは髪をのばすことで、松田龍平と宮崎あおいは逆にスッキリさせることで、なぜか自然と表現されている。メイクというのも重要な仕事である。

    「感謝という言葉以上の言葉がないか、あの世があるなら、向こうで用例採集するつもりです」、監修者のこの手紙の末尾で、涙を流さない人はいるだろうか。

    最近常々思うが、いい役者の演技は、見ていて温かい。

  • 宮崎あおいさんと、オダギリジョーさんがとても効いていた。

    地味な辞書づくり。
    膨大な言葉たち。
    それでも一つ一つの言葉に真摯に向き合う面々に感動しました。

  • 静かにじんわりと染みるような物語。辞書作りという知らない世界の舞台裏がのぞけて面白かった。

  • 言葉の書庫のシーンでここは言葉の海だ!と思いました。 一つ一つの言葉が棚に収められて、分類されて辞書になる…なんだかぞくぞくしてしまいました。
    まさに「世界に触れている」のでしょうね。
    編集者の好きな言葉、絶対入れてるな!とも思いました。
    辞書作成がこうやって、長い歴史のなか作成されていたとは知らなかった。
    こんなに長い時間がかかるとも知らなかったです。
    時間も人件費も無駄、時代遅れのような辞書が私は好きになりました。
    捨てようと思っていた辞書を残そうと思います。

  • 玄武書房に勤務する馬締(まじめ)光也は言葉の感性に目を付けられ、変人扱いされていた営業部から辞書編集部に配属される。新しい辞書「大渡海」を作ることになり、チャラ男の西岡など個性的な仲間と共に言葉の海と格闘する。ある日、馬締は下宿の大家の孫娘・林香具矢に一目惚れする。

    馬締(松田龍平)の言葉一つひとつが心に染み渡る様に感じた。
    辞書編集は決して一人で完遂できる仕事ではないとわかっているが、彼は自分の感情を伝えることが苦手で、人の気持ちがわからないことに悩んでいる。そんな馬締を、下宿の大家さんは笑い飛ばす。「辞書を作ってるなら、言葉を使って相手を知ろうとしなきゃ」と。その一言に触発され、馬締は人とつながるために不器用ながらも懸命に言葉を紡ぎ出す。その言葉一つひとつに「相手と分かり合いたい」という強い気持ちが込められているようで、彼の言葉は深く心に響いた。

    また印象に残ったのは、馬締の妻となった香具矢(宮崎あおい)の献身的な姿である。辞書編集に没頭するあまりに馬締は香具矢をおざなりにしてしまっているが、そんな夫に香具矢はそっと寄り添い続ける。そこまで夫に尽くせるのは、馬締が香具矢の板前という仕事に理解を示してくれたからではないかと思う。ふたりが付き合う前、「女が板前やるって変かな?」とつぶやいた香具矢に馬締は「そんなことはありません」ときっぱりと言い放った。香具矢は自分の仕事、さらには自分自身をも肯定してもらえたと感じとても励まされたに違いない。だから彼女は馬締自身も、もはや馬締の一部となっている辞書編集の仕事も決して否定せず、すべて受け止めるという決意があったのではないだろうか。

  • オダギリジョーの西岡がはまっていてよかったです!
    マジメの人との距離のとり方がわからない感もよく出ていてかわいらしかったです。
    海に沈んでいくシーンがとても好き。

    おもしろかったのですが、原作を読んでから観てしまうと物足りなさがあるのが否めないなという感じでした。

  •  泣いた。それはもうどばどば鼻水ずっびずび終始おぼおぼ言っていました。
     原作は読んでおりませんが前評判が気になっていて映画館で観ようと思いつつ気づいたらレンタル開始していましたので借りてみました。

     ひとつのものをつくる、ということに、たくさんの、それはそれはたくさんの人々が関わっているものです。
     特に、紙の世界はことばが常に増え、新しい使い方がなされ、めまぐるしく変化していくものです。
     ゴシップ記事などと違い、辞書に間違いがあってはいけません。劇中でも松田龍平さん演じるまじめさんがそれを述べています。いやまあゴシップ記事にも間違いがあってはあまりよくないのですが、ゴシップ記事は数が多く読み流すものという観念が強いですから、間違いがあってもあまり気にされないというか。
     まじめさんは真面目を字に書いたような人間で口下手で無口で営業にさっぱり向いていないのですが、なんの縁か辞書作りに携わることになり、地道に作業を重ねていきます。
     オダギリジョーさん演じる西岡さんは飄々としながらも人付き合いがとても楽にこなせる凄い人で、半ば腐りながらも辞書作りに関与しています。
     そんななか、大家さんの孫である宮崎あおいさん演じるかぐやさんと出会い、あっという間に恋に落ちます。
     それで仕事も手に付かなくなり皆に心配される中、ラヴレターでも書いてみたらと言われ、実際に書いてきて、西岡さんに添削を頼みます。
     そしたら筆文字で書いてきました。
     西岡さんに、
    「おまえなんで筆で書いちゃったの?!!!」
    「よめねぇーーーーよ?!!!」
    とツッコミをいれられます。そりゃそうだ筆文字なんて普段から目にする機会はすくないし読める人間も少ないですよ。大笑いしましたw
     ただ、まじめが気になるならどんな手段を使っても読むだろうから渡すだけわたしゃいんじゃね?と西岡さんに助言をもらい、そのまま手渡します。
     そしたら、かぐやさんもやはり読めなくて働いているお店の大将に読んでもらうことにしたらしく、そしたら中身が恋文だったものだからはずかし〜い思いをしてしまい、それをまじめさんにぶっつけます。自分の口できちんもいえやゴルァと言い、まじめさんも好きです、とはっきり伝え、目出度く両想いになりました。
     そんな中、大航海の企画がなくなるといううわさがながれ、それを知った西岡さんとまじめさんは直談判にいきます。
     そして、無事継続がきまったのですが、同時に西岡さんが部署を異動することになってしまいました。というのも、まじめさんか西岡さんが部署を異動することが大航海継続の条件だったのです。
     まじめならやれるさ、と笑う西岡さんでしたが、腐れ縁の彼女とともにまじめさんの借りるアパートで酒を飲むことになった際、まじめさんからとても哀しいですと言われて、泣き上戸なのも手伝ってかずっびずび泣き始め、ついでに彼女にプロポーズしました。
    「俺こいつと結婚するよおおぉまじめえええぇ」
    みたいな。
     ちなみに、ダサいという項目の例文に、酒を飲んでプロポーズとかマジダサいというものがあったのですが後年まで語り継がれております。
     新人さんが西岡さんと初めて会ったときにその例文が出ており、自分が編集し且つ実体験だと告げる西岡さんに対して新人さんはガン見したというw
     新人さんも最初は辞書作りなんてとあまり乗り気ではなかったのですが、穏やかな人間関係や周りの空気に感化されて、次第に乗り気になっていきます。

     出版まであと一ヶ月を切ったというさなかに言葉の抜けが発覚し、まじめさんが自分の責任です、申し訳ないですが泊まり込みで作業していただけないでしょうかと告げる場面があるのですが、有志の大学生男性が、へいきですよー大学の友達連れてきますから!と一体感... 続きを読む

  • もしかしたら私が好きなのは「文章」より「言葉」なんじゃないか…
    と見終わってから思った。

    こんなにも「言葉」のひとつひとつに真剣に向き合ってそれを大事にし
    愛している姿になんて素敵なんだろう羨ましいと感じる。
    見る角度によっては平凡でつまらない人生のようにみえるのかもしれないが
    人生は自分のすべてをかけたいと思える事に出会えることが一番の幸せであり豊かさなのかもしれないと思う。
    それが外から得られるものではなく自分の内から生まれるものでありそれを捧げられ実現し手にし来世にまで残るなんてことは幸福以外のなにものでもないのかもしれない。

    「言葉」を通して主人公が少しづつ人や社会と関わりを上手くもてるようになる姿もまた愛おしい。
    「言葉」を大切にし愛しているならば自分がその「言葉」をつかっていかなくてはいけないし自分だけが解って満足しては駄目なのだと気付かされ胸がチクリとした。

  • 石井裕也監督、渡辺謙作脚本、三浦しをん原作、2013年作。松田龍平、宮崎あおい、オダギリジョー、黒木華、鶴見辰吾、池脇千鶴、八千草薫、小林薫、加藤剛出演。

    <コメント>
    •誰が観てもというわけではないが、ぼく自身は5つ星評価。言葉の意味を正確に理解し、使いこなすことは、物を書く仕事をしている自分にとって基本中の基本で共感するところが多かったし、真剣に何かに情熱を傾けてコツコツと仕事をする人にも信頼感が持てて好きだから。
    •TSUTAYAの分類では「恋愛」ものとなっていた。松田龍平主演なので、軽く笑える恋愛ものかとみ始める。
    しかし、この映画の松田さんは笑わない、ふざけない、まさに馬締(まじめ)。前半こそ軽い喜劇だが、みどり(黒木)が登場するあたりから、それまで頼りない変人だった馬締がリーダーシップを発揮し、ストーリーをグイグイと引っ張っていく。
    誠実さと真摯さが人を呼び、前に進めるために決断し、周囲がそれに着いていき、大きな1つの力になっていく。人を変える力、それに応じて自分を変える柔軟さ。観ていて気持ち良い。
    •馬締の誠実さは、彼が書いた「恋」の語義にも現れている。

    ある人を好きになってしまい、
    寝ても覚めてもその人が頭から離れず、
    他のことが手につかなくなり、
    身悶えしたくなるような心の状態。
    成就すれば、
    天にものぼる気持ちになる。

    気持ちを正直に表したとはいえ、さすがに荒木(小林)が見込んだだけの表現力である。

    ・陰で寄り添いながら支えるかぐやの役どころもよかった。くせのある人柄を、変だと突き放さず、受け止めて面白がる余裕というか、優しさがかぐやにはあった。ああ、妻たるべきはあのキャラだな…と今さらながら自分を後悔。


    <あらすじ(ネタバレ)>
    玄武書房では、「大渡海」という辞典を作る計画を進めていたが、チームの中心、荒木(小林)が定年退職することになり、監修の松本(加藤)は後任に、営業部でらちがあかない馬締(まじめ。松田)を引き抜く。荒木が馬締のセンスを評価したのだった。「
    今を生きる」ことをテーマに、「ら」抜き言葉などを取り込む辞書の企画に馬締は興味を示し、言葉集めの作業を始める。
    ある日、馬締が暮らす下宿に戻ると、家主・タケの孫・香具矢(かぐや)がおり、惚れてしまう。
    辞書編集部のチャラい先輩、西岡のアドバイスに従って、和紙に筆でしたためたラブレターを渡すが、読めなかったかぐやは、自分が勤める店の大将に読んでもらうほかなかったことから、怒って帰宅し、馬締に、手紙でなく今言葉で言うように求められ、馬締は「好きです」という。するとかぐやは「私もよ」と応じ、恋愛成就。
    コスト削減から大渡海出版中止の噂に西岡と馬締は、村越局長(鶴見)に掛け合って阻止するも、西岡は宣伝部に異動。
    10数年後の2008年、馬締と香具矢は結婚し、馬締は編集部主任、荒木は嘱託職員、そこにファッション雑誌部門から異動してきた新人のみどり(黒木)が参加。
    歓迎会でシャンパンしか飲めないとスカしていたみどりも、馬締らの真摯な仕事の進め方に次第に辞書編纂に引き込まれ、飲み会でもなんでも飲めるようになる。
    翌2009年、印刷間近になって校正の精度が低いことから馬締は泊まり込み、アルバイトを大量に導入、スタッフと一体となって3月発売にむけた作業が急ピッチで進められた。
    そんな中で、監修の松本が食道癌で余命僅かであることを知らされた馬締と荒木は、作業を急ぐも松本は他界。
    翌3月の発売記念パーティーで、松本が荒木に宛てた感謝の手紙を見せられる。松本の家に線香をあげに行った馬締夫妻は、途中でタクシーを下車、富津の海を見ながら、馬締は「これからもよろしくお願いします」と伝えると、かぐやは「面白いね」と答えると... 続きを読む

  • プロってこういう人たちのことをいうのだなぁー
    ここに出てくる人々はみんなプロで自分の仕事を信念を持ちながらやっている。辞書って最近、使わないけどこんなにも年月と情熱をかけて作られているから、大事に扱おうと今更ながら思った。

    原作の大ファンでそのままの世界観が映画で表現されていて、感動した。コミュ症で自分の気持ちを素直を人に伝えることができなかったまじめが様々な人と出会って、最後には主任とみんなから慕われる人になる。人は自分が変わろうと思えば変われる。わたしもこんな風に何かを一生懸命にやって、結果を残したい。

    そして、まじめやかぐらもステキだが、西岡すきだぁー!!

    もう一度、見てみたい映画だ。

  • 台詞ひとつひとつ丁寧で綺麗で、どきどきしました。
    他の映画や本も勿論台詞を大事にしているんだろうけど、登場人物たちのゆっくり、丁寧な話し方が素敵だった。

    "恋"の語釈、胸がきゅんとしました。

    言葉がもっと好きになれたし辞書は言葉がいっぱい集まっているんだと、当然なのに忘れていたことを思い出しました。

  • ほんわかした。恋愛メインかと思ったらしっかりがっつり仕事メインでおもしろかった。最後は本当に感動した。どの登場人物も濃くて好き。言葉の海に溺れていく感じが、とても良かった。

  • 辞書作りに懸ける人たちの物語。

    これを見ると、すごく大変な作業だったんだろうな、と思える。同時に、コンピュータの発達によって、どんどんこれらが簡略化されていくんだろうとも。その中で、誤謬はどういった形で残っていくんでしょう?
    本作の真締君や松本先生はいなくなってしまうのか。それはそれで、「新しい船の形」なのかもしれません。
    終わらせ方とか、いかにも日本の映画だよねーと思いますし、宮崎あおいがあんなとこにいるか!と思いますけど。
    言葉に、知識に、誠実な人たちの物語です。

  • レンタルビデオにて。辞書作りというあまり通常知らない世界の話が興味深く面白かった。それを引き立てる松田龍平さんの真面目演技仕草が実に見事だったなと。

  • 何か一つのことに一所懸命な人っていうのはそれだけで魅力的だ。

  • コミカルなところもありますが、真面目感が至る所で感じられます。
    オダギリジョーはクウガ時代からの憧れで、今作も抜群に格好良いです。

  • 文句ない、最高。
    三浦しをんが描く最高な登場人物たちを、最高なキャストたちが演じてる。
    松田龍平とオダギリジョーのちぐはぐ感がすごくリアル。松本さん?もすごく良かった。

    何度でも見て、心を充実させたい。

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