- Amazon.co.jp ・電子書籍 (181ページ)
感想・レビュー・書評
-
こちらの本を読んでいる真っ最中に半藤一利さんが亡くなった。いつか講演があれば直接お話を聴いてみたいと思い、憧れていた方なので残念でしょうがない(当書籍あとがきに「わたしは演説や講演は好みません)とあり、どおりで今まで機会がなかったわけだと納得、、、)
様々な経験をされ、調査・勉強をされ、そしてそれをわかりやすくアウトプットすることのできる偉大な人物。昭和の歴史や日本語の語彙は、学校教育以上に半藤一利さんから教えていただいた。
まだまだ読めていない書籍はたくさんあるので、これからも読んでいきたい。
心よりご冥福をお祈りします。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
宮崎駿が希望して実現した半藤一利との対談を書籍化した一冊。ともに漱石のファンだという話からスタートした対談が、とても初対面とは思えない盛り上がりになったことは容易に見て取れる。昭和初期から戦前戦後に関わる話は、年寄りの思い出話に陥ってもおかしくないところだが、そこは伝えることを生業としているお二人。読者を巧みに引き込んでくれる。
目を引いたのは、宮崎駿の零戦に関する知識の深さ。これはもうマニアと言ってもおかしくないほどで、さすがの半藤一利もたじたじ。宮崎駿が自分の父親を意識して堀越二郎を描いた点などと合わせて、『風立ちぬ』は生まれるべくして生まれた映画なのでは、という思いを強くした。
一方、半藤一利の語りの中では母上の話が印象に残る。「私は100歳まで生きる」と宣言してどんどん元気になっていき、実際に100歳の誕生日を迎えた後、「もう生きるのはやめた」と言って、ひっそりと亡くなられたとのこと。「昔の人は覚悟の定まった潔い生き方をしていた」という宮崎駿の言葉がずしっと来た。 -
堀辰雄、堀越二郎と『風立ちぬ』関連を立て続けに読んで、半藤さんの『昭和史』ときたらついついこれをクリックしちゃうよね。
NHKで観た対談の詳細版でもあり、純粋にヲタク討論としても楽しかった!