「秋日和」 小津安二郎生誕110年・ニューデジタルリマスター [Blu-ray]

  • 15人登録
  • 3.80評価
    • (3)
    • (3)
    • (3)
    • (1)
    • (0)
  • 3レビュー
監督 : 小津安二郎 
出演 : 原節子  司葉子  岡田茉莉子  佐田啓二  桑野みゆき 
  • 松竹 (2014年3月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988105102354

「秋日和」 小津安二郎生誕110年・ニューデジタルリマスター [Blu-ray]の感想・レビュー・書評

  • コメディとしての突破力は『秋刀魚の味』の方が上の気がするけど、岡田茉莉子の破壊力は『秋日和』の方が断然上!!

    ていうかこれ、岡田茉莉子が後半は完全に主役のような気がする笑。娘役の司葉子を完全に食ってるというか。
    いや、主役はおじさん三人組(悪だくみをするお代官様と越後屋のよう)か。そうとも言い切れない、群像劇か。
    おじさん世代と司葉子&岡田茉莉子の若い世代の対比、清純派司葉子と奔放な岡田茉莉子の対比。

    小津映画なので「手を替え品を替え」ではなく「手は替えず品を替え」で、ストーリーはだいたいいつもどおり。歳を重ねた原節子が娘役からお母さん役になってるけど、いつものように嫁に行く行かないの話がメイン。
    で、コメディ要素で岡田茉莉子、小津監督も岡田茉莉子を撮りたかったのでは、楽しくてしょうがなかったのではないかとすら思う。

    この映画の岡田茉莉子のファッションはほんとにとてもよくて、全シーン切り抜いてスクラップ帳に貼っておきたいくらい。
    細かいとこだと、例えばパンプス(ヒール)のフィット感だとか(映画の衣装だから当たり前だけど)女性は見習うといいと思う。こういうとこ案外ちゃんとしてない若い女子は多いし。男が言うと偉そうだけど笑。
    特に、家でのパンツルックは最高。赤い靴下!!
    色調を鮮やかにするのに、岡田茉莉子のファッションを使ってるって感じがする。

    今の日本人は、小津映画を観るときっと何か感じるところがあると思う。それは「日本人らしさ」がどうこうなんてことではなくて。戦後の価値観の移り変わりや、結婚について色々と考えさせられるからです。

    岩下志麻がチョイ役で出てるけど(会社の受付嬢、案内係)、このあと主役になるとは。
    杉村春子と東野英治郎は出てないからそこのコメディ要素は弱め。だけど会話劇なので、とにかくセリフの面白さが秀逸。ちょっとした性格上のこと(司葉子が清潔感ある、など)でもきちんと伏線回収されてる。まああの、スターシステムというか(逆だけどね)。俳優のイメージが完全にあるので、だからこそ岡田茉莉子が面白かったはず。

    東京タワーができて2年後の映画なので、冒頭にいきなり出てくる。あの紅白の建造物をカラーで撮りたかったのかな。タイトルのとこも紅白だし、お祝い事=結婚って流れか。
    ついでに七回忌の喪で始まり、おめでたい結婚で終わる対称性。

    娘と男の子が早稲田の校歌を歌うシーンとか、いちいちかわいい。

  • やっぱり小津作品はいい。
    戦後の日本と新しいニッポンが交錯しながら淡々と展開する物語の中に笑いあり、涙あり、美しい映像がある。英国製のパイプ、百合子の啖呵、コトが落ち着き3人の男たちが語る「世の中はみんな寄ってたかって複雑にしてる」が印象的だ。
    それでもやはり、娘の結婚式を終えアパートに戻った秋子(原節子さん)が微笑みながら落涙するラストシーンが忘れられない。

  • 1960年公開
    監督 : 小津安二郎
    ==

    今は亡き親友の娘の縁談に世話を焼くおやじ三人衆のおせっかいでややこしいお話。

    当時の日本の社会や家庭観がとってもよくわかるお話。暇というか、生活を構成する楽しいことの要素がシンプルで少なかったんだろうなあという感じ。若手が上の世代の興味関心のくだらなさに対して「ほんと暇だよねあのおっさん」ってう風に感じるアレをすごく感じる作品。まあでも一方で、これくらいの人間同士のおせっかいとか、過介入あっての出生率だったり高度経済成長だったりしたとすると、これからこんなにリベラルになってしまった社会で、もう一回ベビーブームを、とかいうのは厳しいよなとも思います。経済的理由とかもものすごく大きいけど、根っこはやっぱり価値観によるものかと。

    人間関係について、考えさせられた作品でした。

全3件中 1 - 3件を表示

外部サイトの商品情報・レビュー

「秋日和」 小津安二郎生誕110年・ニューデジタルリマスター [Blu-ray]はこんな映画です

ツイートする