「秋刀魚の味」 小津安二郎生誕110年・ニューデジタルリマスター [Blu-ray]

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監督 : 小津安二郎 
出演 : 岩下志麻  笠智衆  佐田啓二  岡田茉莉子  三上真一郎 
  • 松竹 (2013年11月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988105102330

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「秋刀魚の味」 小津安二郎生誕110年・ニューデジタルリマスター [Blu-ray]の感想・レビュー・書評

  •  「秋刀魚の味が遺作とはチト、サビシイ」 

    評価:4.5 

    ’62年公開。拙レビュー『ニ​ー​チ​ェ​の​馬』繋がりで・・・
    早稲田松竹、並木座だったっけ

    ・・・
    彼が紡ぎ、置く「物語」に身を委ようとしたら ・・・
    赤と白の煙突群の工場に違和感を覚えつつ ・・・

    ――何時もの様に彼が紡ぎ、置く「物語」に身を委ねる ・・・

    「戦争に負けてよかったんだ」「馬鹿な奴らがいばらなくなってよかった」
    ♪ 守るも攻むるも黒鐵の~ 浮かべる城ぞ頼みなる ♪
    何時もの様にそっと シーン を置く。

    笠智 衆の秀逸な ラスト・カット の佇まいを前に息子との掛け合い シーン を置く佇まいはお見事の一言――。
    ・・・

    公開当時の幼年期の記憶を辿る ・・・ 父が立って玉を手込めしている パチンコ の BGM と休日商店街で観掛けた白装束の傷痍軍人さんが「原体験」だった。

    小津安二郎は私に シーン を置く――「場」「結界」の佇まい、そして「差延」を静かに示してくれたっけ。

    ――鑑賞後、私の席の後ろで ・・・
    「​秋刀魚の味が​遺​作​と​は​チ​ト​、​サ​ビ​シ​イ​」と戦地で別れた​山​中​貞​雄​が笑い、
    「人​情​紙​風​船​と東​京​物​語を地で逝ったゾ」と12月12日自身還暦(12×5)の日の生没同日で返す。
    ――そして秋刀魚を肴に映画談義(『ニ​ー​チ​ェ​の​馬』?)する二人を後に席を立ったっけ ・・・ 二人は今の日本に何を想う ・・・ 。_ _)。oO


              墓碑銘はただ一字――「無」


    ( 54/54作 No. 2)

  • 『秋刀魚の味』、小津さんの遺作だけど最高に面白かった!!めちゃくちゃ笑える!
    ここで「笑い」とは?みたいな話になるんだけど、「笑い」って「笑い」だけじゃなくてエモーショナルなもの、感情全てだから、「哀しさ」「寂しさ」も入ってくる。後期ごっつ以降の松本人志とか、今の志村、『ソナチネ』以降のたけしとか、色んな言い方はできると思うけど。
    そういう「笑い」。

    他の小津作品いくつか観て『秋刀魚の味』にたどり着いてようやく気付いたけど、ほんとにずーっと同じことやってて。海外の影響受けた監督の方を先に見ちゃったからなんだけど、知ってる範囲だとカウリスマキの笑いに一番近いと思う。カウリスマキカットと小津カットの共通点、あとカラー化後の色。

    キャストに関しても、いつも出る人が出る。笠さんだったり、東野英治郎だったり。役どころもほぼ同じ、苗字も…平山周平とか周吉とかずーっと同じ!
    杉村春子さんもずっと出てるけど、この「同じキャスト」ってのを出オチに使ってくるからめちゃくちゃ笑える。岡本喜八作品における沢村いき雄と、小津作品における杉村春子はまったく一緒!笑

    その中でも、あちこち違うところがあって、原節子出てなくて岩下志麻と岡田茉莉子出てるんだけど、これがまた最高!!
    加東大介も岸田今日子も最高!!
    キャスティングと笑いがすごく結びついてる。

    他の小津作品観てから観るのをお勧めします。僕も他のをまた色々観てから、もう一度『秋刀魚の味』を観たい。

  • 映画に重要なのは俳優の演技力だ。

    本作品はそんな常識を覆す。登場する俳優たちは皆、無表情な棒読みセリフ。派手なアクションも感情表現もない。それなのに、見ているコチラは飽きないし、「老い」という重いテーマの中でユーモアもキマっている。

    ラストシーンで娘を嫁に出して、孤独に打ちひしがれる主人公に声をかける息子のセリフも棒読み。ゴルフクラブ購入をめぐっての夫婦の言い合い、主人公たち仲良し3人組の飲み会もほぼ棒読み。しかし、そんな朴訥で不自然なセリフが妙にいい味で、コミカルだ。

    俳優の過剰な演技を排した結果、こんな名作が完成。とはいえ、俳優陣は演技のできない素人ではなく、笠智衆 や岩下志麻、佐田啓二などの一流どころ。監督・演出側から、ぶっきらぼうな演技を求められ、その期待に応えつつ、無言の存在感でアピールする名優たち。名監督小津安二郎への信頼感があってこそだ。

    ちなみにタイトルの「秋刀魚」は登場しないが、全編に秋の季節っぽさが漂う。

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