「秋刀魚の味」 小津安二郎生誕110年・ニューデジタルリマスター [Blu-ray]

監督 : 小津安二郎 
出演 : 岩下志麻  笠智衆  佐田啓二  岡田茉莉子  三上真一郎 
  • 松竹
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988105102330

感想・レビュー・書評

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  • 妻に先立たれ、娘に身の回りの世話をしてもらっていた主人公が、同じような立場にある恩師の、すでに嫁に行き遅れた娘にどこか冷たくされる様を見て、自分の娘の結婚話を進めようとするが。。。

    作品に出てくる女性たちはさもすると、男よりも強く見えるのだけれど、結局のところ実権を握っているのは男で、結婚も最後は父と兄の意向に従って~という展開。途中で海軍時代の部下と再会して軍艦マーチの元、戦争のたられば論議をするあたりも含め、昭和30年代の時代をそのまま切り取ったような感じ。どうしても今目線で見てしまうので、そこは多少の違和感はぬぐえなかった。
    まあ、軍艦マーチのシーンはラスト花嫁を送り出した後でリプライズされるように、どこか苦く、でも飲み下さなければいけない・それが正解だった。というメッセージの象徴なんだろうけど。初めの方がどこかコミカルに描かれているだけに、最後の方の沈んだ感じが余計に際立って感じられた。

著者プロフィール

1903年東京深川に生まれる。1923年、松竹キネマ蒲田撮影所に撮影部助手として入社。大久保忠素組の助監督を経て1927年、時代劇『懺悔の刃』で監督デビュー。以来1962年公開の『秋刀魚の味』まで、全54作品でメガホンをとり、サイレント、トーキー、モノクロ、カラーそれぞれのフィルムに匠の技を焼き付けた。1963年腮源性癌腫により死去。1958年紫綬褒章受章、1959年芸術院賞受賞、1962年芸術院会員。作品『生れてはみたけれど』(1931)、『出来ごころ』(1933。以上、松竹蒲田)、『戸田家の兄妹』(1941)、『晩春』(1949、芸術祭文部大臣賞)、『麦秋』(1951、芸術祭文部大臣賞)、『東京物語』(1953、芸術祭文部大臣賞、ロンドン映画祭サザランド賞、アドルフ・ズーカー賞)、『早春』(1956)、『東京暮色』(1957)、『彼岸花』(1958、芸術祭文部大臣賞)、『秋日和』(1960、芸術選奨文部大臣賞。以上、松竹大船)、『宗方姉妹』(新東宝、1950)、『浮草』(大映、1959)、『小早川家の秋』(宝塚作品、1961)ほか。

「2020年 『小津安二郎「東京物語」ほか【新装版】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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