なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方 [Kindle]

  • 東洋経済新報社
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感想・レビュー・書評

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  • ◯◯思考の一つ。Kindle Unlimitedで読めたのでざっと読む。

    パターンや構造、全体像とつながりを考えるポイントをループ図などを元に解説してくれていて、システム思考関連の本の中では入門書のような感じがあるのでオススメ。

  • 仕事で読んだ。
    物事の解決策は問題の手前にあるとは限らず、全体像を把握して小さな力でより大きな効果をあげる、をわかりやすく説明した本。
    考え方を理解するのはもちろん、ループ図を使いこなせるかが重要になる。そのため、読んで解決するものでもなく、読んで手を動かした先に価値がある本だと思う。

  • システム思考について書いた本
    実例と抽象的な概念をセットで示してくれるなかなか読みやすい本。ただ、実際に慣れるには時間がかかるそうなので、誰かと一緒に始めるといいのかな。
    滅びゆく文化を再設計して価値ある何かに生まれ変わらせることも不可能じゃないと思えた

  • ■問題をシステムと捉える
    システム思考とは、問題を構造的に捉える、問題解決の手法のひとつ。

    問題を解決するときに、
    ・問題の理解も浅いままに解決策に飛びついてしまうと成果が出ない
    ・短期的に(一見)解決するが、長期的にはさらに問題が深刻化する
    ・思わぬ副作用が出る
    といった結果が生じる。
    このような事態を避けるため、問題をまずは構造的に把握し、一番最適なアプローチポイントにアプローチする考え方の枠組みが「システム思考」。

    具体的には次のようなステップを踏む。
    ・問題をしっかりと明確にしたうえで、
    ・表面化した「現象」だけでなくその背景にある「構造」も把握し、
    ・そこからKSFを抽出して、
    ・より効果的な打ち手を見つける。

    ■システムとは
    ここでの「システム」とは、ITシステムなどの狭義のシステム(人工物)ではなく、「作用し合う要素の集まり」のこと。
    システムとは「複数の要素が情報やモノ、エネルギーなどの流れでつながり、相互に作用し合い、全体として目的や機能を有する集合体」。

    ■氷山モデル
    システム思考の一番のベース。
    「できごと」として認識できるのは世界のごくわずかに過ぎず、背景にあるパターンや関係性は、洞察をすることによって初めて見えてくる。
    この捉え方が、システム思考の大前提となります。

    モデルは4つの階層からなる。
    ・できごと
    ・時系列パターン
    ・構造
    ・意識・無意識の前提

    ■レバレッジ・ポイント
    問題への対策において、数あるポイントのなかで最も費用対効果の高いポイントのこと。
    日本語でいうなら「ツボ」のこと。

    レバレッジ・ポイントは、問題のすぐそばにあるとは限らない。関係ないように見える遠くのポイントが問題解決の糸口になることもある。NYの「割れ窓理論」など。

    ■時系列変化パターングラフ
    横軸に「時間軸」、縦軸に「KGI」(変えたい対象)をおいた二次元グラフ。
    正しいグラフを描くには、問題を正しく認識し、目的・目標、時間軸を明確に定めることが必要。

    次のようなメリットがある。
    ・目標を明確にできる
    ・目標達成の時間感覚を持てる
    ・モチベーションが上がる

    個人で使うときにも有効だが、チームやグループで使うとき、価値観や利害が異なるメンバーが協調する必要があるときに威力を発揮する。
    変化を創り出すためには、そもそも「何をどのように変化させたいのか」、つまり変化のビジョンを明らかにする必要がある。
    時系列変化パターングラフは、単に理性に働きかけるだけではなく、情緒にも働きかける力をもっているため。

    システム思考を身に付けることで、全体像を見る力、問題構造のツボを見抜く力、(中略)組織内外で問題認識を共有する力を強めることができます。とくに組織にとっては、システム思考は、問題を発見し、関係者で認識を共有することによって、真に効果的な働きかけを作り出す力を与えてくれます。「システム思考は学習する組織の基盤」といわれるゆえんです。

    ■ループ図
    システム思考の核となる考え方。
    自己強化型とバランス型の2つの型が存在する。


    ※こちらのページの要約が参考になります。
    https://hg26.blogspot.com/2011/10/blog-post_24.html

  • 著者からわかる通り、システム思考の本。通常システム思考の解説書は難解であるが、この本は導入向けと思われ、わかり易い。しばらく前にシステム思考を勉強した人(私もそうだが)の李マインドにも向いている。 システム思考は、現場の改善活動にかかわる人にとっては非常に有用な考え方なので、いづれの方にとってもこの本は役に立つと思われる。

  • Kindle unlimited。システム思考というPDCAサイクルのような考え方の紹介本。この本だけで、サイクル図が描けるようになるのは難しいかな。ただ、1回コツさえつかめれば、因果関係がはっきりさせられてよさそう。

  • システム思考の解説本。Kindle unlimitedで見かけて、タイトルに惹かれて読んでみた。

    システム思考そのものは聞いたことがなく知らなかったが、フィードバックループ等の考え方や書き方はシンプルで実践に写しやすい。挙げている例が身近な例からビジネス事例まで幅広くイメージしやすい。実用に耐える本だと感じた。
    システム思考は問題解決の一手法、考え方として取り入れてよい考え方だと感じた。

  • 「システム」の入門書で,実際に図をどのように書くか? ということが,手取り足取り説明されていて Good.あとは実践あるのみ

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著者プロフィール

大学院大学至善館教授、有限会社イーズ代表取締役、株式会社未来創造部代表取締役社長、幸せ経済社会研究所所長、環境ジャーナリスト、翻訳家
東京大学大学院教育心理学専攻修士課程修了。『不都合な真実』(アル・ゴア著)の翻訳をはじめ、環境・エネルギー問題に関する講演、執筆、企業のCSRコンサルティングや異業種勉強会等の活動を通じて、地球環境の現状や国内外の動きを発信。持続可能な未来に向けて新しい経済や社会のあり方、幸福度、レジリエンスを高めるための考え方や事例を研究。「伝えること」で変化を創り、「つながり」と「対話」でしなやかに強く、幸せな未来の共創をめざす。
心理学を基にしたビジョン作りやセルフマネジメント術で一人々々の自己実現を手伝うと共に、システム思考やシナリオプランニングを生かした合意形成に向けての場作り・ファシリテーターを、企業や自治体で数多く務める。教育機関で次世代の育成に力を注ぐと共に、島根県隠岐諸島の海士町や徳島県上勝町、宮城県気仙沼市、熊本県南小国町、北海道の下川町等、意志ある未来を描く地方創生と地元経済を創り直すプロジェクトにアドバイザーとして関わる。

「2023年 『答えを急がない勇気 ネガティブ・ケイパビリティのススメ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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