熊撃ち (ちくま文庫) [Kindle]

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  • 筑摩書房
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感想・レビュー・書評

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  • 著者が取材した7人の猟師の話をもとに作られた、短篇集。
    羆と人間の話。

    猟師の複雑な思い。

    「羆をしとめて、それでよし」と思えない、人それぞれの思いが淡々とした筆致に描かれ、悲哀が漂う。

    この短篇の取材をしている時に知った、後に『羆嵐』のことについても、著者あとがきで触れられている。

    この短篇集がなければ、確かに『羆嵐』はなかっただろう。

  • 短編実話集。実猟経験が全く無いのに、一人称視点でよくここまで表現出来るなと感心した。流石は吉村昭。

  • 2017-6-26

  • 吉村昭と熊と言えば『羆嵐』だが、これはその着想となった短篇集。月刊誌の企画がもとだったそうだが、あの名作『羆嵐』のきっかけになったとすれば、作品自体の価値 + α を認めざるを得ない。どの一編を取ってみても、人間と熊との清冽な闘いが淡々とした筆致で描かれており、鮮烈。

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著者プロフィール

一九二七(昭和二)年、東京・日暮里生まれ。学習院大学中退。五八年、短篇集『青い骨』を自費出版。六六年、『星への旅』で太宰治賞を受賞、本格的な作家活動に入る。七三年『戦艦武蔵』『関東大震災』で菊池寛賞、七九年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、八四年『破獄』で読売文学賞を受賞。二〇〇六(平成一八)年没。そのほかの作品に『高熱隧道』『桜田門外ノ変』『黒船』『私の文学漂流』などがある。

「2021年 『花火 吉村昭後期短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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