終わらざる夏 下 (集英社文庫) [Kindle]

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  • 浅田次郎とも思えぬ後味の悪い小説。

  • 中巻までで、8/6, 8/9、ソ連の参戦と日付が過ぎ、下巻で8/15を迎える。玉音放送もろくに受信できない、根室から1,200kmの国境の島、占守島では降伏ではなく激励ともする空気も。電探を使い国内の情報を受信し降伏を知ったが、その後、ソ連がやってくる。

    このあと、史実の「戦後の戦争」になるのであるが、本作では書き方になってしまっていて、要約のようでもあり、なんとも物足りなかった。

    終戦直前から、玉音放送、終戦直後への空気感を浅田次郎の作品らしい書き方で書かれているのであるが、「戦争ドキュメント」ではなかった。

  • クライマックスである占守(シュムシュ)島での戦い、この理不尽な悲劇的戦いについても周縁部からあぶり出すような描き方で、ちょっと意外。
    悲劇だが、ロシア兵の話も含め、ちょっと綺麗なお話により過ぎたような気もする。
    ただこういった事があったんだということを知れたのは良かった。

著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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