蝿の王 楳図かずお オリジナルジャケット限定仕様 [DVD]

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監督 : ピーター・ブルック 
出演 : ジェームズ・オーブリー  ヒュー・エドワード  ロジャー・エルウィン 
  • IVC,Ltd.(VC)(D) (2013年11月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4933672242354

蝿の王 楳図かずお オリジナルジャケット限定仕様 [DVD]の感想・レビュー・書評

  • 記憶違いでなければ、フォローしてる某F川N眠さんがたしか以前映画版の『蝿の王』のことを書かれてたと思うんですが、レンタル店に行って楳図版ジャケットを発見して爆笑すると同時に納得。全部繋がった。
    『蝿の王』のお話はなんとなーく知ってたんだけど、楳図先生の『漂流教室』の元ネタですよね。あと、『蝿の王』+『漂流教室』+さいとう・たかを先生の『サバイバル』=望月峯太郎の『ドラゴンヘッド』とか。パッケージ裏にはスティーブンキングと中上健次が影響を受けた云々。海外だと、以前書いた『トゥルーマンショー』『ハンガーゲーム』まで繋がってるんじゃないのかなと。

    物語の構造、箱庭的な子ども世界、寓話。これも以前書いたけど、『電脳コイル』のヒゲ回あるいは『火の鳥 未来編』のように、神の視点になって人類の進化を観察するような話が好きなんですよ。で、以前『幼年期の終り』を読んでみたけどなんか違うんですよねえ……。
    『蝿の王』の原作が出版されたのは1954年。『幼年期の終り』が1953年なので翌年。映画版の方は1963年なんで、『猫のゆりかご』『博士の異常な愛情』『未知への飛行』『駆逐艦ベッドフォード作戦』などなどキューバ危機直後の作品群とも近いんだと思う。これらの作品に比べると直接的な関わりは薄いけど。

    近未来の戦争、第三次世界大戦的な背景があるのでSF作品、ディストピアものとも言えるけども、島に取り残された子どもたちは逆に原始、過去に帰っていく……ここが面白いところです。生贄を捧げる原始宗教はカーゴカルトみたい。同じイギリス映画の『ウィッカーマン』とも似てて、諸星大二郎の匂いがものすごくする。

    ゴールディングがノーベル文学賞を受賞した理由が面白い。「現実的な物語の芸術の明快さと多様性、神話の普遍性に満ちた小説によって、現代世界の人間が置かれた状況を照らし出したこと。」ほんとそのとおりだと思う。さすが選考委員の人は明快な良い文章を書きますね。こういう人こそノーベル賞を与えられて然るべき。某日本人作家は与えられなくて良いです。ざまあみろと思ったね。

    映画版そのものに対しては★4にしてました。妙なジャンプカットがたまにあって、演出なんだかわからないし、映画の完成度はそんなに高くないのかも、と。ただ、原作の色んな要素が入ってる点がすごくて★5に。ラストはもうちょっとショッキングな展開で良かったんじゃないかと思うけど、原作を読んで考察が必要かもです。

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