コンテナ物語 [Kindle]

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制作 : 村井 章子 
  • 日経BP社 (2007年1月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (431ページ)

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コンテナ物語の感想・レビュー・書評

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  • 機械化の歴史はストライキとの戦い
    経営者はいかに人を使わずすすめるか

  • コンテナという発明により、工場は立地に縛られる事がなくなり、輸送コストは激減した。導入部の展開は面白そうではあったが、アメリカ国内の労働組合、利権との関連などそこまで興味は惹かれなかった。時間があるときに再読したい。

  • 20世紀最大の発明であるコンテナの歴史を追ったもの。コンテナという標準化された規格と、それに最適化された機械装置や物流システムというのは、考えてみれば確かに大変なことだと思う。それが現在のかたちとなるまでには様々なプレーヤーの思惑やそれ同士の対立があったけど、それでもわずか半世紀で世界中に普及し物流のパワーバランスをガラリと変えてしまほどにコンテナの威力は凄まじかったわけで。
    ただ、いかんせん長い。コンテナをめぐるあれやこれやを微に入り細に入り活写するのでなかなか進まない。流石にもう少し切り詰めてくれてもいいんじゃないか。半分の長さだったらすごく面白かったんだろうに。

  • セール時に購入.10年以上前に書かれた本でもしかしたら機を逃したかもと危惧していたが全く杞憂だった.ありふれたコンテナが物流革命をテーマに圧倒的スケールで語られており,一気に読了してしまった.こんなに面白いのであればもっと早く,少なくとも韓進海運の破綻前に読んでおけばよかった.また,「テロ・コンテナ」「人間コンテナ」という興味深い話は最後にちょっと出てくるだけだが,これは他で調べるに値するテーマだろう.今年読んだ中で一番面白かった一冊の有力候補.おススメ.

  • ■勉強になったこと
    マルコム・マクリーンがすぐれて先見的だったのは、海運業とは船を運航する産業ではなく貨物を運ぶ産業だと見抜いたことである。今日では当たり前のことだが、一九五〇年代にはじつに大胆な見方だった。この洞察があったからこそ、マクリーンによるコンテナリゼーションはそれまでの試みとはまったくちがうものになったのである。輸送コストの圧縮に必要なのは単に金属製の箱ではなく、貨物を扱う新しいシステムなのだということを、マクリーンは理解していた。港、船、クレーン、倉庫、トラック、鉄道、そして海運業そのもの─つまり、システムを構成するすべての要素が変わらなければならない。そう理解していたマクリーンは、運輸業界で何年も先を疾走していたと言えるだろう。マクリーンが引き起こす変化のインパクトには、コンテナの普及を後押しした国際コンテナ協会の専門家でさえ驚いたものである。彼らの一人はのちに、「あのときはアメリカで革命が起ころうとしていることをわかっていなかった」と告白している(原注32)


    当時の多角企業の常としてリットンも成長指向が強く、海軍からの請負しかないインガルス造船所(ミシシッピ州パスカグーラ)で早く商船を建造したいとじりじりしていた。マクリーンは船はほしいがカネがない。リットンはカネは余っているが、こと造船に関する限り仕事がなかった。  この両社の間で商談が成立し、リース会社であるリットン・リーシングが誕生する。一九六四年一一月五日、シーランドはリットンにコンテナ船九隻を二八〇〇万ドルで売却し、それを銀行借入金三五〇〇万ドルの返済に充当。一方、リットンは購入した船をただちにシーランドにリースバックした。続いてリットンは、ウォーターマン海運(かつてマクリーンが手放した会社)に所属する船を買い上げ、改修に着手する。幅と長さを拡げ、船倉にはコンテナ用のセルを設けたうえで、シーランドにリースするためである。この巧みな取引で、資金繰りに窮していたシーランドは、リース料一四六〇万ドルと引き換えに四年間で一八隻ものコンテナ船を手に入れることができた。しかもありがたいことに、リットンは自社の転換社債とマクリーン・インダストリーズの株式八〇万株とのスワップ取引に応じてくれた。これで、シーランドのバランスシートには六八〇万ドルの資産が計上されてた(原注26)

  • 貨物を箱に入れて運ぶ、言ってみればそれだけの話が世界の工業、経済、雇用を一変させた。組合による抵抗や政府の規制など、一筋縄では進まないが、本当に有効な改革は世界中に広がるのだなと。リバプールの凋落、日本の家電メーカの躍進もコンテナが果たした役割は大きい。

  • そういえば就職活動の時マースクを受けたと懐かしみながら読みました。コンテナにより国際物流のコストが劇的に下がったため、僕たちの世界は常にデフレ圧力を受けるようになったのですねえ。とても興味深い内容の本です。

  • 飲みながら「コンテナ物語」読了。1950年代に稀代の起業家(のちに「起業家と経営家は相容れない」と経営の箱から去る)が作ったこの発明品はわずか3年で世界に普及するのだが、通信と放送の融合を「IPDC」という箱で繋ごうとしているぼくにとっては「陸路と海路の統合でゲームルールを変革するツール」として見える。IPのパケットをMPEG2-TSに包む変換工程を「カプセル化」というのだけど、要するにコンテナのことだ。後々再投資を迫られると大変なことになる2次変調の方式の選択(QPSKとか16QAMとかいろいろあるのだ)がカンにならざるを得なかったのは、コンテナのサイズの国際標準化に長い年月を要したエピソードに重なる。

    投資規模の大きさにたじろく民間や政府、最終的には景気変動や需要に左右されるダイナミックな経営は、いまの我々の状況にも近い。1950-1980年の30年で海運は生まれ変わったが、放送にはそんな悠長な時間は与えられていない。しばしばストライキで雇用を守ろうとした港の男たち(いまでも諸外国ではしばしば港湾ストライキが発生するけど、なんであんなに起こるのかこの本を読むまで理解できていなかった)のように、結果として職を失う結果にならないよう、放送業界全体は今一度、放送と通信の本質的な(OSI参照モデルでいうところのトランスポート層での)融合について考える機会を持ったほうがいい。

  • 【コンテナ以前】
    ・マクロ
    工業における運送コストが膨大だったため、工場立地は港湾に近い都市部に集中し、また部品調達から完成品組み立てまでひとつの土地で行う体制だった。
    ・ミクロ
    港には沖仲士と呼ばれる肉体労働者が独特のコミュニティを形成し、船が寄港するたびに手作業で荷下しと荷積みをやっていた。
    【コンテナを作った男】
    コンテナの実用化をしたのは、海運のことなど何も知らないマクリーンというトラック運送会社の経営者だった。彼はトラックを船で積み込めば大幅に運送コストを圧縮できるという観点からコンテナという着想を得た。船でWW2後にただ同然で払い下げられた船、独自開発したコンテナ、使い古されたクレーンを使って、世界初のコンテナシステムを打ち立てた。
    コンテナは当局の規制や労働組合の反対にあいつつも徐々に浸透していき、ベトナム戦争を契機に急速に国際航路に普及していった。
    【コンテナリゼーションによって変わったこと】
    ・まず反映する港湾の条件が変わった。それまで全米最大の港湾だったニューヨークは、コンテナ船に適したニュージャージー州に取扱い高を大幅に奪われた。
    ・鉄道、トラック、船舶による一貫輸送システムが形成され、運送コストが無視できるレベルにまで下がった。それを契機に、工業の立地も変化する。それまで港湾近くの一箇所で上流から完成品まで一貫製造していたが、様々な遠隔地域で国際分業を行うグローバルサプライヤー体制が成立した。具体的には、トヨタのジャストインタイム方式の確立あげられる。

  • コンテナリゼーションが起こした流通革命についてほぼ時系列に近い形で読める本。

    面白かった。

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