AMNESIA V Edition - PS Vita

  • アイディアファクトリー
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  • Amazon.co.jp ・ゲーム
  • / ISBN・EAN: 4995857093137

感想・レビュー・書評

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  •  「乙女ゲーム」でありながら、その魅力あふれるキャラクター達と世界観に思わず感心してしまった! (ジャンルから考えてみても)万人受けはしないだろうが、一方で食わず嫌いはもったいないなーとも思う。

     本作の物語は唐突に始まる。人類とは異なる世界に住む「精霊」が主人公に衝突してしまうことで、主人公は記憶と人格を失ってしまう。また「精霊」はその衝撃で主人公の精神に閉じ込められてしまう。「精霊」は言う。「キミの記憶が戻れば今度はボクの方が押し出されると思う」「だから、一緒に記憶を元に戻そう」と。かくして、主人公は「精霊・オリオン」とともに、元の世界に戻って記憶を取り戻すこととなる。

     ところで、この「元の世界」なるものが曲者である。実は、5つの並行世界が存在しており、主人公はこのいずれかの選択を最初に求められる。それぞれの世界には「キーパーソン」(いわゆる「攻略対象」)が設定されており、それぞれの世界ごとに登場人物たちの関係性が微妙に違ったものとなっている。ただ共通しているのは、主人公は記憶を失っているということであり、それはつまり、親しげに話しかけてくる目の前の人物が誰なのかわからないことを意味するし、かつての自分は知っていたはずの「事情」もわからなくなっていることを意味する。だから、プレイヤーは主人公の記憶を取り戻すことと平行して、その世界にある「謎」を推理することも求められるのである。その意味では、映画『メメント』を彷彿とさせるサスペンスが用意されていると言っていい。僕はこの世界観に感心させられたのだ。

     申し訳ないが、僕は物事に対して偏見を持つことが多い。本作が「乙女ゲーム」である以上、「たかが『乙女ゲーム』」という気持ちがないわけではない。正直、本作をプレイするなかで、製作者の意図に反して笑ってしまった部分もある。だが、それでもなお「感心」してしまう工夫のあるゲームであったということに、素直な賞賛があると知ってほしい。


    【対応機種】PlayStation Vita
    【ジャンル】女性向け恋愛AVG
    【開発元】デザインファクトリー株式会社
    【発売元】アイディアファクトリー株式会社
    【出演】柿原徹也、谷山紀章、石田彰、日野聡、宮田幸季、五十嵐裕美 他
    【主題歌】織田かおり「Reverberation」/織田かおり「深愛なる物語」
    【公式サイト】 http://www.otomate.jp/amnesia/vita/

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