- Amazon.co.jp ・電子書籍 (532ページ)
感想・レビュー・書評
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徐々に明らかになるシュライクの情報。連邦を動かすウェブの正体。
最後の最後に全ての伏線が回収されるところは圧巻。
全てがつながり、そしてCEOの決断。見事と言うほかない。今ではなく、未来を見据えて決断できる。凄いことです。
最後は涙が溢れ出る展開。
凄い作品だと思った。
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壮大な、というか豪勢な物語だった。各巡礼の6つのさまざまな(ストーリーだけでなく、一人称三人称など視点の持ち方も含めた小説の書き方としてさまざまな)物語で徐々に全体像を明らかにしていった前作『ハイペリオン』に対して、今作は複数の登場人物の視点を細かく切り替えながら進んでいく形式。
ストーリーとして面白いのかと言われると良くわからなくなるのだけど、そんなことはどうでも良いぐらいに読後の満足感は高い。銀河系規模の宇宙戦争、AIと人類、現在と未来、さまざまな未来的技術などSF的テーマがてんこ盛りで、物語がどこに向かっているのか読めないままこの長大な物語を読ませきるすごい力を持った作品(SF初心者というか小説初心者にはなかなか厳しいかもしれない)
前作から全部読むのに5ヶ月くらいかかった長い読書。お腹いっぱいに楽しませてもらった。 -
ある意味、衝撃的な終わり方をした「ハイペリオン」の続編。前作の疑問点にきちんと答えつつも、新たな物語の複数の流れを作り、グイグイと作品を読ませる作者の力量はすごいな、と思ったりした。前作は大きな6つの物語から世界観を構築するという荒技だったけど、今作は同時並行的に流れている物語を、視点をいくつも変えて語り続けるという、アメリカドラマである「24」みたいな形式を取っている。多数の視点切り替えがあっても、物語の流れが混乱せずに、また一つ一つの視点においても大きな事件が起こったりして、読む手を止めるのが難しい。前作に引き続き、あっという間に読了してしまった。
最後まで読み終わって、前作(および今作)の謎が割と残っているんだけど、まぁ、ここまで面白い展開なら多少謎が残ろうが問題ないだろ、という感覚はあるね。あんな大風呂敷を閉じるだけでも豪腕だわ、と思うしね。ラストのとある展開には思わず涙してしまったし。
なんにせよ、とんでもなく面白い物語が世の中には転がっているな、と改めて思うなど。一応、世界観がつながっている続編もあるみたいなので、ちょっとペースを落とすけど、読み進めたいなと思った。 -
なんか落ちとしてはいまいちすっきりしないのだが、そんなことはどうでもいいくらい、落ちに至るまでの物語のうねりが素晴らしい。この本と出会えてよかったなあ、としみじみ感じ入ってしまう。
それにしてもグラッドストンはかっこいいな。で、彼女は結局どうなったんだろう。 -
「ハイペリオンの没落(下)」(ダン・シモンズ : 酒井昭伸 訳)[Kindle版]を読んだ。この偉大なる退屈さは読んだ者にしか分からないだよね。いやー、「ハイペリオン」から「ハイペリオンの没落」まで長かったなあ。