竜が最後に帰る場所 (講談社文庫) [Kindle]

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著者 : 恒川光太郎
  • 講談社 (2013年9月13日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (251ページ)

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竜が最後に帰る場所 (講談社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 「夜市」の余韻が冷めないうちに、ということで更にもう一作。
    この「竜が最後に帰る場所」は全5篇からなる短編集。こちらの
    作品にもホラーの匂いはせず、やはりファンタジーの色が濃い。
    いや、扱っているアイテムは割と怖いのだが、それよりも全般的
    に不可思議とか奇譚とか、そういう感じがしっくりくる。

    この感覚、遠い昔に味わった事があるような気がして記憶を探っ
    てみた。おそらく少年期に読んだ江戸川乱歩系の作品の読後感に
    酷似している気が。特に「鸚鵡幻想曲」にソレを大きく感じた
    次第。この感覚、今味わうとなかなか新鮮。
    ちょっと怪人二十面相シリーズとか、読み返してみたくなりまし
    た、ええ。

    他にも「夜行の冬」の圧倒的に暗いシチュエーションや、
    「ゴロンド」の王道的なファンタジーっぷりも見事。この作家、
    派手さは無いがじっくり読ませる佳作が多くある。
    しばらくハマりそう。

  • この著者にしてはとても微妙な内容。解説には新境地とあり、確かにそうだと思うのだが、私好みの方向ではない。もう少し悪意を追求するような内容だと面白いと思うのだが、これは完全にファンタジー。独自の世界を描いているとはいえ、どちらかというと村上春樹の世界へ向かっているような気がする。

  •  いずれの短編も日常から幻想に引き込まれていくような感覚で、読後の余韻がじわりじわりと楽しめる。個人的には「夜行の冬」がホラー感と少々のスリルもあり、読んでて飽きない。
     飽きないといえば、すべての作品がそうであったが、いずれも展開が読めず、次に次にとページを繰っていて、あっという間に読破してしまった。他の作品も読んでみたいと思った。

  • 現実の人間の世界との距離を変えながら、読み手をするりと仮想世界に引き込んでくれる5篇です。

    それぞれ趣向が異なり、作者の抽斗(ひきだし)の豊かさがうかがわれます。

    ○ある青年が、恨んだ相手を殺す精霊を入れた小瓶をもつ少女と約束した待ち合わせ。
    ○嘘をついてDV男を呼び出す少年と、DV男を待つヒーロー、オルネラ。
    ○時折夜になると家の前を通る夜行についていく人々と、列に加わる男。
    ○物の一部が実は他の物体の集合である疑似集合体。それを見抜き、本来の形に戻すことができる青年。
    ○人間の知らない竜の成長と、世代交代。

    私が気に入ったのは、パラレル・ワールドを描いた「夜業の冬」。

    ふたつの世界が近いほど、双方の世界の間のズレの描き方が微妙で、ふたつのリアルな世界の間を行き来する男の、夜行の続行の迷いもリアル。

    この作者が、もっとページ数を使ったら、どんな仮想世界を築くのか、長編も読んでみたくなりました。

  • 『夜市』の著者、恒川氏の短編集。
    それぞれの話が味わい深く、不思議な感覚で読めて楽しかったけれど、やはりタイトルにもなっている『竜が最後に帰る場所』が一番不思議で面白かったと思う。
    1人称の主役は人ではなく『竜』という動物。生まれてからの一生を描いた作品ですが、思いもよらない視点が斬新で面白かったです。

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