キッチン [Kindle]

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 108
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感想・レビュー・書評

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  • いつ買ったのかも覚えていない吉本ばななさんのキッチン。
    実家から発掘されたので読んでみた。

    内容も完全に忘れていた。


    主人公の桜井みかげは、両親を幼い頃に亡くし、祖父母に育てられたが祖父が死に、そして祖母も亡くなり天涯孤独の身となった。
    そんなとき、祖母の仕事先で祖母にお世話になったという田辺雄一から連絡があり、雄一のマンションで一緒に暮らそうと提案される。
    そして、雄一と雄一の母親(実際は整形した父親)と3人で暮らすことになり…

    とても読みやすく、心が暖かくなる物語だった。

    携帯電話がまだ無い時代なのか、公衆電話が出てきて時代を感じた。

    ほっこり系の小説の先駆けなのかな。

  • 大切な人の死、目を背けたくなることだけど誰にでも訪れる可能性があることを実感しました。そこに向き合う登場人物たちの心の葛藤、体の変化が今まで考えたことの無い部分を刺激してくれた気がしました。

  • 猛烈に彼氏とオカマの知り合いが欲しくなるええ話

  • 小説も映画も同様かもしれませんが、パートナーを(作者が)殺して、悲しみを誘うストーリーは個人的に好きではありません。戦国時代の話なら理解できますが、今のご時世、ましてや近しい人が連続して、しかもそれぞれ別の原因で亡くなるというのは、都合が良すぎます。短編集3本で全部バッタバッタとパートナーが死んでいくのにはげんなりしました。
    ただ、設定のご都合主義に目を瞑れば(自分は瞑れない)、非常に心地よい、綺麗な文章です。

  • すき
    たまに読み返す

  • 大切な人の死を経て生きていく人たちの、さみしくて優しい小説でした。
    読んでいてため息が出るような文章の連続で、読み返すまでに時間がかかりそうです。
    どんなに大切な人でも突然いなくなるかもしれない現実をなぜだか人間は忘れてしまえるのだけど、そんな恐怖をいつも感じながら生きるのは大変で、だから忘れていられることにも意味があるのかなと思いました。
    印象に残った文章を抜粋しますが、1番刺さった文章はまだ読み返したくないなと思ったので、次に読んだときにしようかなと思います。

    満月-キッチン2
    「そうね……私に。」できることがあったら言ってね、と言うのをやめた。ただ、こういうとても明るいあたたかい場所で、向かい合って熱いおいしいお茶を飲んだ、その記憶の光る印象がわずかでも彼を救うといいと願う。
    言葉はいつもあからさますぎて、そういうかすかな光の大切さをすべて消してしまう。

  • 寝る前に読みました。
    しっとりと心地よく眠れました。

  • 「実力派の母親」好きな表現。

  • うーん、良いなあと感じるところもあるけど、うーん、なんかしっくりこないなあとも感じる時があった

  • 私はまだ自分に近い人を亡くした経験がないから
    わからない感情ばかりだったけれど、
    大切な人を亡くした時にまた読み返したい本。

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著者プロフィール

1964年、東京生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年『キッチン』で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。88年『ムーンライト・シャドウ』で第16回泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、95年『アムリタ』で第5回紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞(安野光雅・選)、2022年『ミトンとふびん』で第58回谷崎潤一郎賞を受賞。著作は30か国以上で翻訳出版されており、イタリアで93年スカンノ賞、96年フェンディッシメ文学賞<Under35>、99年マスケラダルジェント賞、2011年カプリ賞を受賞している。近著に『吹上奇譚 第四話 ミモザ』がある。noteにて配信中のメルマガ「どくだみちゃんとふしばな」をまとめた文庫本も発売中。

「2023年 『はーばーらいと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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