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- / ISBN・EAN: 4988111289445
感想・レビュー・書評
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三池監督&神木くんのリメイク版と勘違いされてる方多数なのでこちらを登録。1968年版『妖怪大戦争』。
この映画は観てないと特撮オタ映画オタの先輩から「お前なんでアレ観てないの?」とプレッシャーをかけられる作品(ウソですがw)。
というのは、青坊主とクリンゴン→『チェンジマン』のブーバ→プレデターという有名なデザイン流用があるからです。プレデターのデザインは『シェイプオブウォーター』EDにも名前出てたスティーヴワンが日本の特撮に詳しいからやったんじゃないの?と言われてます。
大魔神シリーズを観たときにも思ったんだけど、大映のって特撮も造形もすごいのに、話があんまり面白くない笑。大映ってあの『羅生門』を作ったとこなのでセットなんかも良いんです。話だけで言うと、私が好きなのは3作目の『大魔神逆襲』です。
『妖怪大戦争』も同じく、特撮&造形は素晴らしいのに、お話とアクションシーンがダメだからがっかり笑。青坊主あんなにカッコいいのに全然活躍しねー!!
造形はほんとよくて(エキスプロ)、ブッちゃんや韮沢さんなど、のちのクリエイターたちに与えた影響は大きいのではないかと。映像特典のポスターなんかは原口智生さんの私物から資料提供してたり。
『大魔神』と同じく、時代劇+特撮というのは雰囲気あって良い。敵役のダイモンは古代バビロニアからと、のちの『エクソシスト』なんかとルーツが同じ。島国根性というか海外から来た文化や思想との戦い、宗教戦争的なテーマも若干感じます。
時代劇や怪談のシリアスなダークさ(演技や血なんかもリアル)と、子ども向けを意識した妖怪コメディ(当時の漫才コンビが出たり)を合体させてるので完全にカオス状態!まさに百鬼夜行!笑
大映の妖怪シリーズも三部作で、大魔神三部作の後継作品らしいけど、他のはレンタル店で見たことない。ガメラシリーズが東京、大魔神と妖怪は京都。
妖怪シリーズは1968年からで、水木先生の妖怪ブームがきてたから製作されたそう。丁度第1期ウルトラシリーズ終了、ゴジラも『怪獣総進撃』の頃で、怪獣ブームが下火になってきた頃です。
ちなみに水木先生は『ゴジラ』がめちゃくちゃ好きだったそうで、どうやったら自分がゴジラになれるのか?と人間ゴジラ的な漫画を描いてるんだそうな。水木先生も戦争に行って片腕を失って帰ってきてるから、ゴジラや芹沢博士にものすごく共感したんだと思う。
怪獣ブームと入れ替わりに妖怪ブームが興るとは因果なもんです。ただその後、怪獣も妖怪も繰り返しブームが再燃していますね。
ところで、味方の日本妖怪チームに道祖神がいて、こんなの今絶対映画に出せないよ!と思ってたら道祖神ではなく、ぬっぺっぽうでした笑。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
神木隆之介君が出てない、私が生まれる少し前の作品。子供の頃、テレビで観た記憶があり、懐かしくて観た。古い作品なので特撮もストーリーもユルい。妖怪好き(妖怪ウォッチじゃなく水木版の妖怪が好き)な7歳の息子が見向きもしなかったくらいのクオリティ(笑)今時はCGが当たり前だし、なんだかんだ言ってストーリーだって商業ベースにのるような映画なら今はそこそこレベルが上がってると思う。ノスタルジーに浸るために観るならいいけれど、そうじゃないなら他人には勧めない。評価も客観的に付けるなら☆2かな。
誉めるとすれば、「子供が中に入ってる油すましの動きが可愛い」「妖怪がいろんなお国訛りで喋るのが珍しい」「雲外鏡が狸の姿をしていて、お腹に映像が映るという発想がユニーク」とかか?(あまり誉めてないか…)