陰の季節 D県警シリーズ [Kindle]

著者 :
  • 文藝春秋
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感想・レビュー・書評

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  • 第5回松本清張賞

    現実でも警察署の中はこんなにドロドロしているのだろうか。
    公務員の中でも給料が高くて安泰な職業のイメージがあったけど、これほど出世争いに心身を削られるなんて、、、大変だなぁ。
    『64』の二渡の物語と思って期待して読んだのでその点では期待はずれですが、警察の組織内の揉め事にフォーカスを当てた小説は珍しく興味深く読めて横山さんの警察小説は本当に面白い。
    他の作品にも期待しています。

  • 古い知人も、警察を辞めて一般市民になったが物凄く感じた事は、辞めても仲間意識は異常なくらいあったのを覚えてる。
    『陰の季節』どこでも天下りってあるんだろうけど公務員の天下りってどうなの?
    『地の声』そこまで出世したいならカイシャやめて勝負しろよ!
    『黒い線』どんなカイシャにも黒い所はあるけど、警察がコレをしたら犯罪だろ!!
    『鞄』どこでもこんな利害関係があるのもわかるが。。市民や真面目にやっている人が馬鹿を見るのが許せない。
    私は、出世しない人間って理解してますが。自分の最低限のラインは絶対に無理なんですよ。そんな人間もいるんですねー。青臭いって言われるかもしれませんが汚職をしてまでしたいと思いませんが。
    だから瑞穂の真摯的な職務には涙が出そうになった。
    人生必ず因果応報わあるもんですから。

  • 個人的に短編集はあまり好みではないので評価は下げています。

    ただ、中身は面白いです。警察といえば、犯罪と犯人がいて、捜査一課や二課、四課が活躍するようなものが多くあります。この短編集では、公安、人事など警察の内側の話が多く、勉強というか、内情を知る機会にもなりました。

    できれば、この切り口で長編を期待したいなという思いです。

  • ストーリーとしてはいい。ただ、最後の鞄はやはり、辛すぎる。

  • D県県警を舞台とする短編小説集。表題作は第5回松本清張賞受賞。県警の人事担当二渡(ふたわたり)警視の調査で未解決事件の鍵が見えてくる。「クライマーズ・ハイ」と同じく、昭和のブラックな職場環境で働く一匹狼たちが主人公。

  • 犯罪捜査があまり出てこない異色の警察推理小説。標題含む4編です。
    部署間の対立、出世競争など警察組織内で心理戦が繰り広げられます。騙して嵌めても公にせず、いつか相手を貶めるための手札となります。出世か左遷か、崖っぷちにたった中間管理職の悲哀を感じます。

  • D県警シリーズ第1弾。捜査畑ではなく、警務部が主役の新しい警察小説。

  • 警察の犯罪捜査以外をとりあげた警察小説。
    短編集だったけど一つひとつに読み応えがあったし、新鮮なかんじがしてよかった。ただ、ちょっと終わり方がすっきりしない気もした。

  • 横山秀夫の1998年作品で、D県警シリーズの初作。
    ロクヨンで興味津々となり、そのルーツも読んでおこう、ということ
    でKindle版購入。

    警察のいろんな立場の人が登場する連作短編集。
    どのエピソードも粒ぞろいな上、短編ながらミステリーとしての組み
    立ても優秀。15年以上前の作品なのに、物語に色褪せた部分が殆ど
    無いのは見事としか言いようが無い。

    ロクヨンが無ければ読まなかった作品だが、正直こちらから読んだ方
    が良かった気が。長編では黙して語らなかったエース・二渡の葛藤な
    ど、各キャラの予備知識を持った上で読みたかったかも。

    なんにせよこのシリーズ、読破確定。問題は電子書籍になってない
    作品かな?

  • 警察の内部も色々あるんだな...。

著者プロフィール

1957年東京生まれ。新聞記者、フリーライターを経て、1998年「陰の季節」で松本清張賞を受賞し、デビュー。2000年、第2作「動機」で、日本推理作家協会賞を受賞。2002年、『半落ち』が各ベストテンの1位を獲得、ベストセラーとなる。その後、『顔』、『クライマーズ・ハイ』、『看守眼』『臨場』『深追い』など、立て続けに話題作を刊行。7年の空白を経て、2012年『64』を刊行し、「このミステリーがすごい!」「週刊文春」などミステリーベストテンの1位に。そして、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞(翻訳部門)の最終候補5作に選出される。また、ドイツ・ミステリー大賞海外部門第1位にも選ばれ、国際的な評価も高い。他の著書に、『真相』『影踏み』『震度ゼロ』『ルパンの消息』『ノースライト』など多数。

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