セッションズ [DVD]

監督 : ベン・リューイン 
出演 : ジョン・ホークス  ヘレン・ハント  ウィリアム・H・メイシー 
  • 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
3.76
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988142995520

感想・レビュー・書評

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  • ポリオで手足を動かせない主人公マークが、障害者の性処理専門のセラピストであるシェリル(既婚者)との交流を通じ、いわばかけがえのない「性」を発見してゆく物語。

    それははじめ「交流」ですらなかった。
    シェリルはそれまでの経験をもとにセックスの快楽を教えようとするのだけれどうまくいかずにマークは苛立つ。

    シェリルがマークの独特な肉体を新たに知るにつれて、一方これまでにない経験をしつつあるマークは彼女に心を差し出す。

    こうしてなにか愛のようなものの循環が始まりそうになった、あるいはすでに始まっていた……

    マークはとっくにアイロニーというものを卒業してしまっている。何かを真剣に批判することのバカらしさを知っている。それゆえのユーモアが、本作を浸している。

    信仰(心)とセックス(肉体)とがすごく近しいものであるという真理であると同時に、冗談。その二者択一を避けるということが、生を肯定するということなんだろうな。

  • 身体障害者の方と性の問題を描いた心暖まる映画。サンダンス映画祭で賞を獲った映画としては異例の大ヒットを飛ばしたそうだ。

    マーク・オブライエン。38歳。詩人。
    微笑みとユーモアを絶やさないナイスガイで、誰からも愛されているが未だに恋人というものができたためしがなく、もちろん童貞。
    それには理由がある。幼い頃ポリオにかかり、首から下が動かせなくなって、重度障害者として生きているからだ。
    そんな彼が美しく優しいヘルパー、アマンダに恋をし、告白するが「あなたのことは好きだけど、そういうんじゃない」と振られる。そして彼女は去った。
    そこでマークは一念発起。童貞を捨てようとセックスセラピストに相談し、代理セックスをしてくれる主婦、シェリルを紹介してもらう...。

    ドタバタコメディにも出来そうな素材なのに、あくまで上品なヒューマンドラマになっている。結構あけすけに性を扱っているのになー。マークを演じるジョン・ホークスのきれいな笑顔のおかげもあるし、誰もかも彼の思いを真剣に受け止め、馬鹿にしたりしてないところがそういう印象にさせられる要因なのかも。
    登場人物がみんな素敵だが、マークがなんでも相談できる相手、カトリック神父役のウィリアム・H・メイシーが特に良い。自分の信仰に反する思いを抱くマークの背中を、迷いながらもそっと押してやる柔らかい頭と心の持ち主。

    代理セックスの‘授業’は6回までしかできない。
    それを指しているのがタイトルの『セッションズ』だと思う。
    でももうひとつ意味があるような気もする。
    ひとりの人間とひとりの人間が関わることがセッションのようならば、マークと他の登場人物たちのセッション‘ズ’を描いている、と思った。

    実話ベースの物語です。

  • 脇役とされる人たちがとても素敵。
    この物語の外にある、彼らの人生を見てみたくなる。

  • 出演者は皆善人。僕が同じ環境ならば、あんなに素敵な生き方は出来なかったと思う。
    健康な自分の有り難さをちゃんと噛み締めて後悔のない人生にしたいですね。

  • 身体障害者の性、セックスセラピストが先行する作品だが、障害者の普通の生活や恋愛が丁寧に描かれているとも思う。
    セラピーを受けてみたいとも思ったが、そこは本質ではないのかもしれない。もう少し丁寧に人と向き合うような。

  • 静かに愛を知って愛の哀しみを知った彼。
    唐突に訪れる悦びと終わりを経て、柔らかな官能の世界まで見せてくれた。

  • R18指定なのが残念な障害者の性にまつわる物語。
    確かにシネコンでポップコーンとジュース抱えてデートで観るような映画じゃないけど、ティーンエージャーにとっても大切な内容だと思うけどなあ。

    映画における男女の愛を表す手段としてセックスシーンを挿入することに疑問を感じるタイプだけど(例えばバックドラフトとかウォーターワールドとか必要なくねあれ)
    欲望発散のためのセックス表現はR18規制していただいて結構なこととは思います。

    本作でも欲望発散のためのセックスをしてるんだけど、セッションを通じてセックス・セラピストと客の間で愛情が生まれちゃうのだからセックスはややこしい。

    日本においてもその存在が知られている障害者のためのセックス・セラピスト
    本作の登場人物たちのようには、自分は到底できっこないんだけど、もっと理解が広がり、セラピーの手法も確立していくことを願っています。

  • 名演技の主人公二人から
    優しさと聡明さがあふれています。

    ユーモアも秀逸。

  • ウィリアム・H・メイシーがよい。
    ヘレン・ハントも。
    愛って、セックスってなんだろうね。

  • 身体障害者も性欲を持つという当たり前のことを描いた邦画として「おそいひと」を覚えているけれど、あれは結構シリアスサスペンスホラーみたいな描き方で、今作はかなりポジティヴな描き方でテーマに向き合っている。
    最初のミーティングに行ったときに、突如太った女性が自分の性体験を淡々と語るから「えっ、いや、えっ…!」とか「いや、その役割あなたじゃないでしょ!」と突っ込みたくなる衝撃。
    セッションのシーンも、初めて性的に身体を触られる、触る感覚。その時に音楽が流れる。とても綺麗なシーンだと思った。シェリルはクライアントの記録をつけるとことか、その後を助けることを目的とするとことか、性に対しちゃんと知識をもって向き合うとこがプロである。
    神を信じない者もイクとoh Godはいいですね。

    ラストもすごくよくて、とても気に入りました。

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